世間一般、特別な日でしたね、昨日は。しかし、残念ながら、本当に残念ながら、受け取らない主義…という男前な団体さんなため、静かな日曜日でした。しかし、負けません。届け妄想ビーム!

「一応聞くけど」
「うん」
「ダメなんだよね?」
「そう」
「だよね。うん、わかってる。」

やっぱりダメらしい。受け取りさえ、手にさえ、取ってくれない。なんていけずな人だろ。でも、自分のことだから、自分がやぶっちゃいけない…真面目だね。まぁ、わかってるけどさ。わかってて、一応聞いたけどさ。…けどさ。

「一応買ったけど、自分も食べたいから、向こう向いて食べてもいい?」
「いいよ。すまんね。 って、手作りじゃないの?」
「だって…本当は作りたかったけど、大事な身体じゃない。もし何かあると嫌だから、市販のものにしたんだ。」

背中合わせになり、ラッピングをはずし、綺麗なチョコを見つめる。食べるのもったいないくらい。ひとつ食べて冷蔵庫入れて、少しずつ食べよ~

「キャラメル、ビター、ミルクガナッシュ、ソルト、トウガラシ…」
「何?そんなに種類あるの?」

背中越しの声。私は箱の中身のキラキラに心奪われ、目が離せない。素敵な言葉や音を紡ぎ出す彼に適当なものは渡せない。見た目も、中身も綺麗なものがいい。一生懸命選んだ私に免じて、私が美味しくいただこう。

「ちょっと断面図見たい。」
「え? じゃあ、切ってくるよ。」
「いや、いいよ。カリッて音聞きたい。」
「あはは CMみたいに音出るかな。 では、こちらをいただいてみます~」

食べもしないのに、断面図とか。天才の考えることは、わからないなぁ~ ま、チョコ食べたいから、いいや。

カリッ

「美味しい~ 見て見て!中から、トロリ系」

振り向いて、彼に見せる。

「へ~ 凝ってるね~。どんどんオシャレになるね。」
「ね~すごいよね。しかも美味しいし。」

手首を返して、口に入れようとしたその時、彼が私の腕をつかんだ。私は食べる気満々。口は半開き。

「もっと見る」

いや、見たじゃん。そんなにマジマジ見なくても。

「はいはい、どうぞ~」

かすかに指先に温かさを感じた。彼が口をモグモグさせてる。

「食べちゃダメじゃん! 出して!ダメダメ!」

あせって出してとか言う私。パニック。

「出さないよ。ってか、焦り過ぎ。(笑) …いや、ほら、これはもらってないもん。勝手に食べたんだよ。だから、平気~(^。^)

…身体のことまで考えてくれて、ありがとうね。あと、受け取れなくてごめんね。この一口で、もうやめる。おいしいチョコ、勝手に食べさせてもらったぜ。」

私に気を使ってくれたんだな。嬉しいな。彼なりの優しさ、食べてくれたことの喜び、指先に残る触感…全て彼からのバレンタインのプレゼントみたい。小さなひと欠片のチョコで、温かいバレンタインになった気がした。

彼はつけっぱなしのTVを見てる。私はコーヒーを入れるため、立ち上がる。特別じゃない、なんでもない日。だけど幸せな日曜日だった。
遅くなりました。あけましておめでとうございます。新年早々、家族が体調不良で大変でした。正直きつく、大変でした。今年もよろしくお願いします。さて、そろそろ妄想始めを… お付き合いお願いします。



TVでカウントダウンが始まった。この日ばかりは老若男女問わず皆が夜更かしをする。皆そわそわ、わくわくしているよう。外からは除夜の鐘。新しい年になったのだ。TVの中でよく見る司会者がはちきれんばかりの笑顔で「さぁ皆さん!新しい年の幕あけです!今年も素晴らしい年にしていきましょう!」と叫んでる。 ソファに座り、ブランケットにくるまって、膝を抱えてる私。なんだか、あまりにも温度差を感じる。なんだか、ひねくれてみたくなった。「新しい年だ!とか言われたって、ただ日が過ぎただけじゃない。」 誰に言うわけでなく、ただボソッと声に出してみた。その後お風呂から出て、冷蔵庫を開けようとしたとき、彼がTVの中にいた。いつもの笑顔、いつもの音、いつもの…人を幸せにしてくれる彼。私も思わず笑顔で、座ることも忘れ見入っていた。大晦日からの特番の続きだから、いつもより気合が入ってるみたい。楽しい!っていうのが伝わってくる。「良かったね。」届かない言葉を口にして、冷たいビールを飲む。先程の定位置。彼とは違うアーティストが流行りの歌をうたう。よく聞いたな~うん…うん……

気付いたら、朝日が部屋に差し込んでいた。ソファの端っこで座って寝ていた私に毛布がかかっていた。毛布を引っ張るとソファで寝ている彼がいた。めちゃくちゃ大きな身体をこれでもかっていうほど小さくしてる。赤ちゃんみたいな格好。大人の男性にかけちゃいけないけど…「か、かわい」 寝ていたところで毛布を取られた人は寒さを感じる。
「…寒」
「あ、ごめん。帰ってきてたの、わからなかったよ。おかえり。ってか、ベッド行きなよ。」
「ん~」
まだ寝ぼけてる。私の膝に頭を持たれかけてきた。
「いやいや、チョット~!」
慌てて声をかける。彼が風邪を引くのだけは避けなくちゃ!
「むぅ…いいじゃんかよぅ。」
ブツブツ言いながら立ち上がり、ベッドに向かって行く。ホッとした私の耳に彼の大きな声。
「ああ!」
どうしたのかとそばによる私に、まだ半分くらいしか開いてない目を向けて
「あけおめ。ことよろ~」
と言いながら、ベッドに巻き込まれるようにして倒された。ボンッと二人がダイブした形で、ベッドが驚いている。いや、それより驚いたのは私!
「チョット~ 寝ぼけないでよ。疲れてるんだから、よく休んで~」
「くくく…笑ってるじゃん。」
「いや、まぁ…うん」
「いいじゃん。元旦だよう?正月だよう?だからさ」
「だから?」
「だから~俺にもお年玉ちょうだいよぅ(⌒▽⌒)」
彼は私を抱えたまま、幸せそうに目をつぶった。
「抱き枕じゃないんですけど~」
と言いながら見上げた彼はもう寝息を立てていた。やっぱり、すごく疲れてたんじゃん。唯一動く片方の腕で、布団をかける。私も端から見ればきっと幸せな顔をしてるかもな。そんなことを考えながら、彼を見上げていたら私も寝てしまった。窓から差し込む暖かい日差しを感じながら、私達はすやすや寝ていたんだ。今年もこんな、まったりした一年でありますように願いつつ…おやすみなさい♫
妄想読んでくださってる皆さん、ありがとうございます。考えを文章にするの、すごく楽しいですね。もともと文章を書くのは大好きですが、当て書きはしたことなく初めてのことでした。 ってか、楽しい。難しいけど、楽しい。来年もまたアップします。よろしくお願いします。

紅白見なきゃ