まだまだ行きます。イベントは妄想のスパイス…いや、むしろメインの材料。前回とは別の方です。お付き合いお願いします。
カチャカチャとか、ジュウジュウとか…彼がキッチンに立って何か作っている。さっき笑顔で帰ってきたとき、両手に買物袋を持っていた。袋から材料を出すときもニコニコ笑顔のままだったっけ。それからソファに座らされたまま、何の説明もないまま。かれこれ1時間が経過しようとしている。
いや…ほら、今日はさ、2/14じゃない?特別な日だと思ってるのは私だけなのかな?たまにはオシャレなごはんを作ろうと思って、ネットやら、本屋さんやらでレシピ探してたんだけど。 わざわざ珍しくメールしてきて、必ず手ぶらで来てね~って…普通女が作るんでないかな。 下唇がどんどん前に突き出ていくのを感じながら、待つしかない私。なんか、サプライズなんだろうけど、私もなんか作りたいし、何か彼にしてあけたいんだけどな。
「じゃっじゃじゃ~ん」
彼がニコニコ笑顔で両手を広げておどけてる。長い腕を思いっきり広げてる。キラキラした目しちゃって~
「できたよ、できたよ!こっち来て!」
手をブンブンしまくって、私を食卓に促す彼。これ、私の役では?と思う間もなく、席につかされる私。
「じゃん! 俺特製ミラクルヘルシーカレー。高タンパク低カロリーを実現!その名も…ミラクルヘルシーカレー!」
いや、それさっき言ったよ。少し笑いそうになった私。いや、私の話も聞いてもらうまでは平常心でいなきゃ。
「あ…あのね。わた…」
「ありがとね」
? 彼の言葉に頭の中は?マークだらけになってきた。ごはんを作ってもらったのは私で、なんなら私を買物さえしてない。なんで、ありがとう?
「本当はさ、バレンタインのチョコもらいたいんだけど、決めたことだからさ。本当、ごめんね。大事なことだから。」
彼は困った笑顔を見せる。そこから一転、笑ニコニコ笑顔になって、
「でも、ある意味チョコ受け取ったんだ~」
ドヤ顔というか、少年の悪ガキ笑顔というか…彼はそんな表情で話し出した。 さらに?マークがどんどん増える私に。
「今年の初めだかにさ、輸入食品の店で砂糖不使用のチョコ買ってくれたでしょ?これなら気兼ねなく食べられるからって。あれね、ちびちび食べてたんだ。ご褒美的なときにね。」
あ!思い出した!今年の初売りの帰り、かわいいお店でラスイチ見つけて、即買いしたんだった。大事に食べててくれたんだ。嬉しいなぁ~
「そう、それをね、今日受け取ったの。こいつが。」
彼は下を指差している。指の先には、さっきのカレー。
「バレンタインの日に、カレーの隠し味にもらってあったチョコを入れて…受け取ったことにはならないけど、チョコはチョコだもんね。だから、ありがとう。」
彼は彼なりに、すごく考えてくれたんだろうな。なんだか、納得せざるをえない状況だし。何より彼の手料理、私のためだけの手料理。すごく嬉しい!
私も彼に向かって、笑顔で
「ありがとう!」
「カレーおいしそうだね。一緒に食べよっか。」
「うん。サラダ持ってくる。」
お肉は鶏ささみ、ジャガイモ抜きで、大根を入れてあるのがミソなのだよ!キノコも入れたよ!と、ヘルシーカレーの説明をする彼。た…確かにヘルシーだわ。自分の女子力を優に超えられた私。なんなら、ちょっとヒいたのは内緒。
二人でカレーを食べる。今日はダイエットを忘れて、おかわりをしちゃった。少しスパイシーなカレー。だけど、隠し味にチョコ。なんだか、カッコイイのに可愛い彼みたいで…幸せ山盛りカレーだった。
あとがき…
何度も彼のカレー…というのを我慢したよね。辛かったわぁー