Lamia3~ド素人の即席小説~ | リアル男子高校生の日常日記

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その言葉でぼくらは身構えた
 
 
あの羽以外に相手がどんな技を使ってくるかわからない。ましてやどれほどの力量かもわからない。ルカ曰くぼくたちじゃ敵わないらしい....。
あの時は勢いで言ってしまったが本当は今も死にたくない気持ちでいっぱいだ。
相手の力量がわからない以上はこちらからは攻撃は仕掛けられない。
それは、相手も同じだろう。
と言われればそれは違う。
レアルはルカのことを知っていた。
だから相手は、ルカがレアルより弱いことがわかっているからいつでも攻撃は仕掛けることができる。
だが、なぜだ?相手は一向に攻撃をしてこようとしない。これはもう、自分から行くしかないんじゃないか...?
ぼくはそう思って一歩を思い切り踏み込んだ。しかし、それは大きな間違いだった。相手はぼくたちが動くのを待っていたんだ。
 
「かははっ!きやがったな!バカが!八つ裂きになって死ね!リデュースフェザー!」
 
途端に周りに散らばっていた黒い羽がこっちに飛んできたのだ。ぼくはよける術もなく全て被弾してしまったが、急所を避けることはできた。
 
「うぐっ、ぐふっ」
 
「かははっ!ざまぁねぇなぁ。やっぱりお前は弱い。弱すぎるね」
 
「なんだ?いまので終わりか?しょうもねぇなぁ」
 
ぼくはよろめきながらも立ち上がりそう言った。これが相手に対して挑発になったのか暁は、羽を翼のようにまとめてぼくの方へと特攻をしてきた。
攻撃は一方向からしかも単純だったのでふらふらになりながらも避けることはできた。
 
「おいルカぁ。避けてるだけじゃつまんねぇぞ?あ?てめぇも攻撃してこいよ」
 
確かに暁の言うとおりであった。
これからどんなに避けていても攻撃をすることが出来なければいつしかぼくが力尽きて倒れるだろう。相手は無傷。ぼくは重傷...。
 
「お前からこないならもういっちょ!」
 
またさっきの特攻がきた...。
この特攻をチャンスに攻撃に生かせないだろうか....。だけど、早くて攻撃に生かせる確証はない...。
 
(おいアキラ。お前はなにを戸惑っている。お前は俺に言ったよな?やらなかったら0%だと。じゃあやって見せろよ)
 
「そう....だったね...」
 
だが、現実はそう甘くなかった。次は特攻ではなく、また遠距離の羽を飛ばしてきたのである。
これは、よけようがない...。だからといってくらえばやられてしまう....。どうにかすることは出来ないだろうか。
 
すると身体が勝手に動いた。
主導権がルカに渡ったのであった。
ルカは、落ちていたコンクリート片を拾いあげ羽から身を守る盾にしたのだ。
しかし、このコンクリート片がいつまで保つかはわからない。
 
「くっ、うっ」
 
ルカは、たまにうめき声をあげている。やはり全部は防ぎきれていない。いまは一心同体なので痛みはもちろん伝わっているが、声を上げることはできなかった。
ようやく相手の攻撃はおさまったが一息つく暇も与えてくれなかった。すぐさま翼での特攻がこっちに向かってきたのである。
 
「とどめだ。よく頑張ったなぁ!」
 
ぼくは、もうダメだ。と諦めていたがルカは諦めていなかった。むしろ目を輝かせていた。
ぼくはここで思い出したんだ。相手の特攻をチャンスに攻撃をすると。
 
相手はどんどん近づいてきている。ぼくは集中している。きっとルカも集中しているはずだ。たった一回のチャンスなのだから....。
暁が目の前にきた....。ぼくとルカはその瞬間にレアルの首を掻っ捌いた。
 
すると、合体していたレアルと暁が離れレアルだけが傷ついておりその場に倒れみ淡い光がレアルを包みこみレアルの色が薄くなっている。
 
「あれ?レアル?なんで薄くなっているの?いなくならないよね?俺をおいていかないよね?」
 
暁は泣きじゃくりながらレアルに声をかけ続けるがレアルはこう言った。
 
「ごめんな。約束を守れなくて。俺はもう消えてしまうんだ」
 
そのままレアルは光となって消え去った。
 
 
 
 
 
 
一方そのころその様子を遠くから見ている影があった。
 
「あの子、面白そうね...。是非とも直接あってみたいわ」
 
「ふふ。確かにそうね。あの吸血鬼の力も気になるしね」