霊子は以前清掃の仕事をしていた時に出会い
酒癖は悪かったが、明るく天真爛漫なところが好きだった
思い切り告白して振られた後も関係は悪化することなく
お互い仕事を辞めてからも時折連絡は取っていたし、在明がゼップダイバーシティでのイベントに出演した時は観に来てくれもした
わざわざ足を運びライヴに来てくれる事の重みを知っている在明にとっては大切な存在の一人だった
仕事が終わり、折り返し霊子に電話をかけてみた
・・・・・・
「やはり出ない、か」
しかし数時間後、ラインが来た
「在明さんの歌が久々に聴きたくなって、どうやって検索するのか聞きたくて。あと、写真も。何も飾ってない素顔の在明さんが見たいです。」とのこと
在明は「燎平」とyoutubeで検索すれば出てくると思うと伝え、何曲か写真も添付して送った。
そして「何か困ったことがあったらいつでも言ってこいよ。ずっと味方だから」と付け加えた。
霊子は「ありがとう。優しい声ですね」
そう残しやり取りは終わった。
在明は霊子のおかげでドス黒い靄に包まれていた精神が少し救われた気がした。
心から嬉しかったと同時に、朝方に突然こんな連絡をしてきた霊子が心配にもなった。
結婚して子どもも生まれ、幸せにやっている様子はラインのトップ画等で把握してはいたが、表に見えるものが全てではないのが世の常である。
それからほどなく、在明はラインやその他連絡手段の欄から霊子が消えていることに気づいた。
〜続く〜