ところで、夫の勤め先では、
冬に社員旅行があるらしい。

温泉になるのは決定だが、
どこの温泉かはまだ未定とのこと。


私達はまだ新婚旅行に行っていなかった。

大学卒業後、すぐ結婚したので、先立つものもないわけで。

親は出してくれると言ったが、申し訳ない気持ちと、
入社一年目から休暇をいただくのは気がひけるというのが、
まだ行ってない理由だ。


…本当はもう一つ理由があるのだが( ̄▽ ̄;)

夫は究極の面倒くさがりで、先延ばし先延ばしになっていたから…というのは忘れたい。(^^;笑


新婚旅行は、海外が人気みたい。

しかし、私は国内にしたいと思った。

初心を思い出したくなったら気軽に行ける。
そんな場所が良かった。


…というのは確かにあるが、

デート中、いつもフラフラと私を置いてどこかに消える夫。
海外で、はぐれたら洒落にならないから…というのも忘れたい。(^^;笑


そして、私達の行きたい場所は決まっていた。


**城崎温泉**


本好きの夫。
家には本がズラリ。

特に司馬遼太郎や星新一が好きみたい。

私は本はあまり読まないが、読むなら山本文緒とか江國香織とか…森鴎外も好きだな。

本の趣味が合わないのだが、唯一合った作品がある。

**志賀直哉「城の崎にて」**


短編ながら、生と死について深く考えさせられる。
そして「生きよう」という気持ちを沸き起こさせてくれる作品。

もしかしたら行き先が城崎になるかもしれないから、先に一緒に行こうと言うのだ。

デートの提案はたいていいつも私から。

こんな提案をしてくれるなんて、
嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

やはり休みをとるのは気がひけるので、三連休を利用して行くことになった。


「子どもがいなかったら、旅行にもたくさん行けるじゃないか…。」

確かにそう言い聞かせる自分がいたが、

さっそく旅行に行くことになったわけだ。


そして、気分屋の夫の気が変わらないうちに、結局私が計画を立てたのだった(ノ_・。)
不妊治療をするか、
自然妊娠を望むか。

まずこの選択から悩んだ。

夫はあくまで自然妊娠を望んでいるようだ。

数値的にいかに自然妊娠が難しいかは、夫には話していない。

だからそう思うのかもしれないが…。

しかし、夫が本格的な不妊治療を望まないなら答えは一つしかない。


私達はあくまで自然妊娠でいく!

それは、もしかしたら子どもを諦めることを意味するのかもしれないけれど…。

「授からなかったら授からなかったでいい。

夫婦あっての子どもだし、夫婦でいられるならそれでいい。

そうだ。子どもがいなかったら、お金にも余裕が出来る。

旅行にも沢山行けるじゃないか。」


そう思う(思い込ませる)一方、

「今はまだ20代前半だからそんな風に思えるのかも。

友達が結婚して、妊娠して…なんてことになったら、やっぱり治療したくなるんじゃ…。」

と思う自分もいた。


不妊治療と言えば、体力的精神的にキツイというイメージに加えて、高額というイメージがある。

結婚後、すぐ妊娠を希望していたので、専業主婦だったが、

仕事…
始めようかな…
毎日欠かさず漢方を飲んだ。

食前3回。

学生時代は、毎日ダラダラ過ごして昼夜逆転してた夫。

働き始めてからは規則正しい生活が出来ているおかげで、きちんと3回飲める。

あの頃からは想像出来なかったな。

林檎がいい
牡蠣がいい

など調べては食事に出すも、夫は好き嫌いが激しい。

食べてはくれなかった。

それでもきちんと漢方を飲む姿に喜びを感じた。

夫だけが何か努力するのも悪いと思ったのがきっかけで、

ようやくこの頃から私も基礎体温を計り、葉酸を飲み始めた。

そしてネットで情報集めに励んだ。


目立つのは

「不妊治療をやめて、諦めたら出来た」

「気分転換に旅行に行ったら出来た」

「妊婦さんや赤ちゃんを見て、妬む気持ちがなくなったら出来た」

というもの…。


私にはまだ妬む気持ちがある。

なんて汚いんだろうと思う。

自分を最低だと思う。

でも妬む気持ちが止まらない。

こんなんじゃ私には来てくれないのかも。

どうしたら止まってくれるの?

私だって歪んでる自分なんて大嫌いだよ…。