第二話 『疑惑』 | つばさの小説ぶろぐ★

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そして読んでくださる皆様!感謝でいっぱいです!


 私はバス停へ一人で歩いた。
 ふいに見上げた空。
 青空にぽっかりと浮かぶ、一つの灰色の雲。
 「変なの…。」
 私の視界は地上に戻る。
 その時…!   

 ガシャァァァァンッ!
 
 私から50mぐらい離れた場所で起きた事故。
 トラックが歩道に突っ込み、電柱が倒れかけていた。
 興味本位か心配してか、周りには人が次々と集まってきた。
 私も行こうかと思ったけど…
 巻き込まれたくないし、とりあえず家へ向かう。
 救急車が3台程、サイレンを鳴らしながら街を駆け抜けた。


 「ただいまー…。」
 あれ?誰も…いないの?
 テレビをつけると、地元のニュース番組でさっきの事故が報道されていた。
 『今回の事故で一人が死亡二人が重症を…』
 “死亡”
 『亡くなられたのは、歩道を歩いていたと見られる唐沢…』プチッ。
 「ただいま。」
 あ、お母さん…。
 でも今、唐沢って…言ったよね?
 少なくとも私の周りに『唐沢』は、うちの家しかいない。
 私は今後ろにいるお母さんと、お母さんによって切られてしまったテレビを交互に見た。
 「おかあ…さん…?どこにいたの…?」
 お母さんは確か今日はパートの仕事は休みだったはず。
 私の思考回路はショート寸前だった。
 「…お母さんの友達の家よ?」
 何かあったの?というように答えるお母さん。
 でも、こんなに悲しそうに微笑むお母さんはあまり見たことがない。
 だって、基本的にお母さんはいつも笑っていたもん。 
 しかも、とびっきりの笑顔。
 お母さんのその笑顔で、幼いころから私は安心できた。
 でも今日のお母さんはいつもと違う。
 気のせい?…ううん。違う。
 何かあったんだよね。お母さん…。


 翌日、私は学校で剣悟に相談してみることにした。
 「剣悟。」 「ん?おぉ、しお。どうかした?」
 優しい瞳(め)。思わずキュンとする私。
 …じゃなくて、今日は相談したいんだった。
 「あのさ、つい昨日まで超笑顔だった人が、ある日突然すっごく悲しそう
 に笑った時ってやっぱり何かあったのかなぁ?」
 「…それって誰のこと?」 「え…?」
 剣悟が突然真剣な顔になって…私の心がざわつきだす。
 「…私のお母さん。なんで…?」 
 剣悟は驚くような、信じられないような…そんな顔をした。
 「…しお。昨日のニュース、見なかった?しおの母さん、『唐沢美香さん』…でしょ?
 「…そうだよ?」
  やだ…。
 まだ知りたくない…!
 でも、知らないと進めない…。
 「…落ち着いて聞いて。しおのお母さんは…昨日の事故で…亡くなってる。」
 うそ…。                
 今なんて言っ
 事故?亡くなった?
 …おかあ…さんが?
 でも、そんなはずない!
 だって…。
 「私、昨日の夜お母さんに…会ったよ?」
 目を見開く剣悟。
 「ほんとに?でも…俺今日、しおの家行く。てか行っていい?」
 こうして剣悟が私の家に来る事になった。
 “お母さんは…死んでしまったの?”
 そんな私の疑惑を確かめるために…。
 

                                      To Be Continued.