《SS》 閉じた眼差し《SS》閉じた眼差し眠れないこんな夜僕は暗闇を独り占めしてみる目を閉じ何もない空間へと手を伸ばし目蓋の内側に煌めく世界へと走り出す無限に広がる黒色(こくしょく)が銀色の空間へ僕の支配する感覚全てを染め上げる僕が僕じゃなくなる瞬間現実に堕とされるさあ また朝が僕に影という現実を突きつける再び訪れる夜の為にこの陽の光の中を生きていこうEND