こんばんは、yaccoです。



惑星と星座の色シリーズ最終回です。


前回までのお話はこちら。


その1


その2




この素朴な疑問の迷宮の最終回をお届けします。






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星座の色が適当なのは、

そもそも色相環に根拠が無いから
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あ、いきなり結論ですw



星座の色の根拠が分かったらいいな!



 

と思って調べ始めたこの議題。






私が筆が進まなくなってしまったのは、

プトレマイオスが惑星の色を紐づけたあと、

心理の側面から考案したゲーテの色相環が主だよ、

という流れの記述で


「ん?」


となったからです。




ゲーテ生存中の当時に生きていれば、

きっとその時代の「情報量と空気感」に

「なんか納得」できた風潮があったんだと思います。



でも、



申し訳ないけど現代から見たら、

「それ、光、関係無いやん?」です。



惑星って光ってますよね。。。


明るいほど云々言ってましたよね。。。


その理論が、ゲーテさんの思ったこと

(もちろんゲーテの光と色の研究結果ではありますが

それは現代の物理では否定されているので)

で、スコーン!と

塗り替えられてしまった気がして腑に落ちなかったのです。



私が星の勉強不足なので、


惑星の心理的役割の部分をもっと追及すれば



また違った見解になるのかもしれませんが、



今の段階では疑問符がいっぱいでした。

 


そして、ゲーテが"雰囲気色相環"だったのを
#バカにしてません。
#そもそも輪っかにする発想がすごい。

 

ゲーテの色相環(出典:Wikipedia)



カッチリ12当分してくれたのがイッテンでした。

 

 

イッテンの色相環


ところが、1つ問題があるのです。


環にするために、赤と紫の間に「赤紫」があるのですが、


光のスペクトルには「赤紫」は存在しないという事実です。


光の三原色から展開していって、中間色をつくり、輪につなげる。



とても綺麗で、色の関係性も分かりやすくて素敵です。


でも、スペクトルを輪にした状態、とは言えないのです。



何故なら、そもそも、波長において、紫と赤は端と端。



380nmの紫 と 780nmの赤 は両端にあるわけで、

2つが"混ざる瞬間"は無いのです。
#誰かついてきてますかー?



それが混ざる????ってどゆこと?なのです。


光の世界からしたら一大事です。


イッテンのやってもうたです。
#イッテン的にはOK
#絵具で作れるんだからアート的には問題ない。
#むしろロジカルなヒラメキがすごい。


というわけで、

輪っかになった時点で、

「色相環」と「光の色」

には不一致になる部分が生まれてしまうため、

色相環と惑星の色は厳密にはリンクしない配列関係と考えられます。



イッテンの後を受けてバウハウスの教員となった

ジョセフ・アルバースも


「光学的効果と知覚的効果は必ずしも一致しない。」

出典「色の設計」ジョセフ・アルバース著


と言っています。







公道12星座についても、


星座の星々の色自体は「蠍座のアンタレス=赤」とか


人間の目で見て分かりやすい識別色はさほどなく、


結局、星座(サイン)のそれぞれの意味や特徴から


イメージした色を選んでいるのが現実ではないかと思われます。



その際に、ゲーテの色彩心理研究がもとになって、


色を選択する際に引用されているので、


惑星の色(12星座の色)= 色相環


というイメージがずっと王道的に扱われて来たのではないか。


という見解に至りました。



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惑星の色も星座の色も、星読みさんの自由選択
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そんなわけで、ふとした疑問と興味から調べた


「惑星と星座(サイン)の色がどうやって決まっているの?」


の、答えは、現時点では


「決まってはいないんだよ。」


となります。


だから最初の記事でお伝えした、

鏡リュウジさんのサイトに記載された星座の色についての記述が、

「こんな感じかな?」ってライトだったんですね。



色と心の関係についてはまた勉強していきますが、


ゲーテの色相環が引用されたとしても、


色彩心理学の世界でも現代社会ではまだ「正解」はありません。



でもまぁ、


心の色も星座の色も、決まってはいないけど、


「分かる分かる!そんな感じだよね~!」って


大勢の人の意見が一致する色もあるわけで


そういう情報を集めて検証してみるのもまた面白そうです。





つまり、惑星や星座(サイン)の色に公式な決まった色は無く、


星を読む人が、


このサインにはこんな色が合うな、


もっと言うと、


この星の配置を持った人にはこんな色が合うな、


と、イメージを表現することは自由なのです。



星を読むことと同じように、


色を読む、


なんてことも楽しそうですね。



そんな訳で、長くなりましたが、


星座(サイン)の色は、みなさまご自由にどうぞ!(笑)



-yacco


補足:このサイトが読みものとして面白かったです

色彩心理学入門 ーゲーテの描いた色彩の調和ー
http://blog.livedoor.jp/kokinora/archives/1008461333.html

炎の塔(ヨハネス・イッテン)
http://kousin242.sakura.ne.jp/maruhei/hhh/現代/バウハウス/イッテン/646-2/