スピリチュアルな教師たちの話を聴いていると、思考が悪い、エゴが悪い、というようなことを耳にします。
そして、思考やエゴにコントロールされないように気づいていなければならない、というようなことも耳にします。
このようなことを聴くと、大抵の人はそれをそのまま信じてしまうのではないでしょうか？
しかし、真のスピリチュアルとは、知識ではありません。
体験がすべてです。
いくら知識を集めたところで、自分自身が変容しなければ全く意味がありません。
知識は、体験することを妨げます。
そして、スピリチュアルな教師の話を鵜呑みにする前に、その教師自身が思考やエゴから自由になっているかを観る必要もあるでしょう。
教師自身が自由でないなら、その人もまた誰かが言ったり書いたことを鵜呑みにしオウムのように繰り返しているだけです。
思考やエゴのせいにしている時点で自由ではありません。
そもそも、エゴが存在するかどうか内側を深く観る必要があります。
そこには、思考と感情が絡み合ったエネルギーを発見するでしょう。
思考は、たくさんの混乱を作り出しています。
しかし、思考が悪い訳ではないのです。
思考が混乱を作り出しているのは結果なのです。
その結果だけを見て結果だけを変えようとするなら、とても奇妙なことをしています。
なぜなら、原因が変わらなければ結果も同じだからです。
にも関わらず思考のせいにするなら、思考の犠牲者で終わります。
思考が混乱を作り出している原因は、本来主人であるはずの意識が、感情の壁に閉じ込められているからです。
私たちは、感情を抑圧したり、感じないようにしたり、ないふりをしたり、気を逸らしたりしてしまいます。
そのようなことをしても、感情は無くなりません。
感情は、私たちのエネルギーフィールドの中に蓄積されてしまいます。
それは、凍りついたエネルギーです。
どんどん感情を蓄積してしまうと、それは氷の壁のようになってしまいます。
本来主人であるはずの意識が、氷の壁の内側に閉じ込められてしまいます。
感情は、見たくも触りたくも感じたくもない。
そうなると、残っているのは、意識の一番外側にある思考のみとなります。
(この辺りは、「悟りのシンクロニシティ」という本の中にある、意識の多重構造マップをご覧ください。)
その結果、自分が思考だと思い込み、思考が主人となります。
思考は、意識の一番外側にある薄皮のようなものです。
それは、線ではなく、無数のバラバラな点の集まりです。
それは、点でバラバラな群衆のようなものです。
また、自分自身の内側を観ることも感じることもできず、感情に突き動かされます。
それが、人生がこんなにも大変で、世界がこんなにも混沌としている原因です。
解決は、氷の壁のように蓄積された感情を癒すこと。
そして、源である意識に再び繋がることです。
氷の壁のような感情が癒され、意識が目覚めたなら、分裂は無くなり、思考は本来の役割である意識の道具になります。
自分自身を癒すこと、内側へ向かうこと、この両方が必要です。
大抵の人は、そのどちらか一方のみを選んでしまいます。
ヒーリング(癒し)に惹かれる人は、ヒーリングばかりに拘り、意識を目覚めさせることに関心を持ちません。
意識を目覚めさせることに惹かれる人は、自分自身を癒すことに関心を持ちません。
そのどちらか一方では、充分ではありません。
自分自身を癒すこと、意識を目覚めさせること、その両方が大切です。
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