眠い目をこすりつつ、通勤電車を待っております。朝スッキリお目覚め、お酒が残らないくらいの飲み方をしないとあかんですなぁ。飲み方考えよう。
理想とするのは居酒屋礼賛、浜田さんの、ゆっくり楽しみながら酒場を味わうという酒場浴なんですが、こちら浜田さんが一口飲む間に三口位のんでますからね。
お酒を飲むと同時に空気も味わうような、そんな飲み方を覚えたいです。
さて、この日はたまのおでかけ、紫色から赤い電車に乗り換えて降り立ったのは荻窪駅。いやぁ、久々だなぁ、春以来かしらん。
路地裏ではお祭りですかね、お神酒所が出てますよ。気候のうえではまだまだ夏ですが、暦は着実に秋に向けて進んでいるんですね。
そんな路地裏に今日も赤い看板が待っていてくれました。
こちらも久々やってまいりましたよ~立呑みやきやさん。いつも混みこみのこのお店ですが、さて今日は入れるかなー、表から見た感じカウンターの手前は一杯ぽいですよ、ま、ピンだしダメ元覚悟で突撃~。
おー、L字カウンター半ばまではうまってますが、奥の方にはすき間がありますよん。
新しい店員さんてのはこちらの方かな、新顔のお姉さんにホッピーをお願いしますと、すぐに出てくるこのセット。遠目ですけど、焼酎の量わかります?特濃でっせ~。それにしても三人体制になったせいか、入りが少ないせいか確かにゆるやかな雰囲気。以前は黙々と焼き台に専念されていた女将さんもカウンター前のお客さんと談笑されています。
あ、ちなみに手前はいつもお願いするわたあえです。こちらの珍味といえば、わたあえ派と塩辛派がいますが、あたしはわたあえ派なんですよね。というか、この一品でやきやさんにはまった口です。
ま、おあずけ食ってる場合じゃないのだ、今日は飲みに来たのだ。
いそいそとはやる心のままにホッピーを注いで、グビリと一口。あぁ、生き返る~ってか、ガツンと来るなぁ(^-^;
でもって、わたあえにクローズアップ。コリコリのイカゲソに和えられたイカワタ、一口いただくと想定外の甘味が舌の上に踊ります。その甘味と同居するほんのりとした苦味がこの一品にコクを与えてくれているような気がします。
苦味と甘味が調和していて、後引く美味しさ。あたしはこれが好きなんですよね。
もう一品お願いしていたものが焼きあがってきましたよ。みみ焼きです。
タレにくぐらせたイカみみが三切れ。これがまた柔らかい。柔らかくて旨味がしっかり。業務用でしょうか、濃いめのマヨをつけるとまたうまい。
さらにさらに、残ったわたあえのワタをくぐらせると、こりゃもうたまらない旨味。コリコリのゲソもいいけど、柔らかいミミとのカップリングは絶品と言ってもいいでしょう。
で、中のお代わりをお願いしますと、出てきましたよ焼酎グラス半分。やきやさんのホッピー、本当によく効くのよね~。
チビチビやりながら、他の人のお願いしたおつまみを見ながら、情報収集というかお勉強というか。
均一170円の焼きものシリーズでも、なんこつは六個だなぁ…なんてそんなところに目の行っちゃうセコビッチなあたし(^-^;
というかこの一品一品が170円ってのはものすごいことなんですけどね。
あ、げそ揚げは大小とりまぜて四本かーって、みみ焼きもとっても美味しいんですよ(笑)。
ナカもお代わりしちゃったし、もう一品とお願いしたのがもう一つの珍味塩辛。
先程はワタあえの苦味を味わいましたが、こちらはワタの濃厚な甘味が味わえますね。
少し甘塩なんでしょうか、辛味を効かせようと七色を振ってみましたが、ワタの濃厚さに食われてまったく辛さが感じられません。それだけ濃厚な旨味の塊、こりゃおんさんがはまるのもわかるなぁ。たぶん漬けてからの日数で、味わいも変わるんでしょうね。
それにしてもどうです、このカウンターの上の風景。
立飲みカウンターのみ(奥に例外的に四席ありますが)のハードボイルドな風景。ナカの濃さにうっすらとしか色のつかないホッピーが良く映えています。
さて、塩辛で特濃ホッピーをあおって、ぼちぼちここは〆ますか。
〆をお願いしたお会計、1080円と聞いてお支払いしようと思ったら、聞き間違えで実際はなんと990円。えー、これだけ味わって、千円一枚でお釣りがきちゃうのー?
んー、荻窪の激安酒場は健在ですなぁ。しかも、美味しいおつまみにしっかり濃いホッピーというのが、なんとも嬉しいじゃないですか。
お会計を済ませたあと、帰り際におかみさんが向けてくれる笑顔、これが見たくてまた通っちゃうんですよね。今日もお安く、たっぷり酔えました、幸せな時間をありがとうございました。