昼前にごそごそ起き出して、トカゲさんと二人ため息の目覚め。
やっぱり飲んだ翌日は疲れてますよね。
船橋に買い物に行くというトカゲさんを送り出して、さて今日の予定は…と、仕事かったるいけど
年に一度の祇園の日だし、それにかこつけて仕事に行きますか。そうそう、もう十一時ですから
ね、お昼ごはんはあそこにしましょう。
船橋大神宮の先に目的のお店があります。インド料理サールナート。
開店直後だし行列はないみたいですね、空き席があるといいけれど…お、まだ先客は二組だけ
です、よかった~。
こちらのお店は二人がけの席が左手に四つ、四人がけの大きいテーブルが一つの計12席しか
ありません。なので、お昼時にはお店の前に行列ができることも少なくありません。
インド料理ということで、こちらに僕が食べにきたものは、そう、カレーです。
こんにちは~と扉を開けて、左手一番奥、厨房の見える席に腰掛けます。冷房入ってるはず
なのにちょっと暑いなと思ったら、左手にタンドールがあったのでした。御主人の手さばきが
のぞける代償ですね、我慢しましょう。
さてと注文は…今日のカレーはなすとゴーヤですか、うーんさっぱりめのなすカレーも美味し
そうだけど、久々ですし、定番行きましょうか。バターとマトンでランチセットお願いします。
こちらのランチプレートは、チキン、マトン、バター、エッグ&ベジタブル、本日のカレーの五種
から二つのカレーを選択する仕組みです。それぞれのカレーは甘辛濃淡とそれぞれに特徴
があります。なかでも、僕が好きなのが先ほどの定番の組み合わせです。
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小鍋に分けられたそれぞれのカレーに火を通しながら、鮮やかな手並みでナン生地を伸ば
してタンドールの内壁に貼り付けます。待つこと五分余り、見事にパリッと焼きあがったナン
を鉄製の金串で取り出し、大きなプレートに乗せると、ランチプレートの完成です。
このナンの大きさがまたそそるでしょう。顔以上の大きさですからね。プレートの上にはナン
と二種のカレー、ごはん、サラダとアチャール(玉ねぎの酢漬け)、そして食後のヨーグルト
が添えられたボリューム満点の一皿です。
さて、ではナンをちぎって一口。まずは何もつけずにいただきます。生地の甘みと仕上げに
表面に塗られた香味油の香りが口の中に広がります。これですよ、これが食べたかったん
だ。ボリュームもいいけど、何よりも素晴らしさはその圧倒的な火力で焼き上げられたパリッ
とした仕上がり、そして厚手の部分はもっちりとした食感が楽しめる、その二面性がこちらの
ナンの魅力だと思います。
さて、いよいよ本命、まずはバタークリームカレーから。このカレーは、ある種カレーらしくな
いというか濃厚なシチューのような味わいがナンの甘みを更に引き立てます。上質なおかし
を食べているような、そんな感覚で食べられます。
次はマトンに行きましょう。こちらのカレーはごはんにぴったり合うんです。バタークリーム
とは対照的にサラリとしたスープ状のカレーにごはんを浸して、一口に口に含めば強烈な
絡みと爽やかな酸味が口の中に広がります。この辛酸のバランスがたまらないんです。
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僕も千葉県内のカレー屋さんはいくつか回らせてもらいました、シヴァ、ボンベイ、ルンビニ、
ボンディ、高円寺ナイルカレー、マハラジャ、この位で止まってしまってるんですね。なぜか、
…だって出会ってしまったんですもの、ガラムマサラのカレーに。
ガラムマサラというカレー屋さんが京都の一条にあります。実は僕が一番好きなカレー屋
さんです。このサールナートのマトンは、きわめてその味わいに近い味を醸していまして、
加えて本家ガラムでは味わえないナンの旨み、このナンもまた超一級品だと信じています。
味に非常に保守的なでっちとしては、これだけのお店に出会ってしまうと新規開拓にまで
頭が回らないんですね。だって、美味しいカレーが食べられるんですもの。
ガシガシと食べ進むうちに額にはじんわりと汗が浮かんできます。このじんわりと体が温ま
ってくるような、それでいて舌が痺れたり食後にまで辛味が残らない、なんて気持ちいい食
べ物なんでしょう。
最後の辛さを払拭するヨーグルトの味わいがまた素晴らしい。思わずお会計のときには、
いつものことですが最敬礼をして「美味しかったです」と言ってしまいました。このまだ若い
御主人が最後お会計の時にきちんとお客さんの目を見て、「ありがとうございました」と言っ
てくれる姿勢もまた、爽やかな気持ちを残してくれます。


