死の都(←デフォルトで音が出ます)@新国立劇場
タキシードの紳士がたくさんで華やか。初日恒例各国大使ご招待の日でした。
でも最前には常連の近所のおばさま方がたくさん。
「○○さんは今日はいらっしゃいませんねえ」「あらあたしこれ見たことありましたっけ、最近もの忘れが」。
社交場と言うより井戸端。
いつもの「オペラ座の怪紳士」は珍しく欠席。その代わり目があった常連のおばさまに「ねえ、そうじゃなくって?」って話を振られてしまいました。
「死の都」。
決してメジャーな演目ではありません。
本とつべで予習はしましたけど全く初見でした。
20世紀を代表するという触れ込みのドイツ語オペラ。
舞台はベルギーのブルージュ。奥さんを亡くした嘆きを抱え続ける主人公が、奥さんそっくりの踊り子と出会って云々かんぬん。
亡き妻への忠誠と目の前にいる生きた踊り子への思いに引き裂かれそうになって云々かんぬん。
踊り子との恋に落ちても、今度は踊り子と亡き妻との葛藤がはじまって云々かんぬん。
「喪失」と「死と再生」と「回復」の感動的なドラマ云々かんぬん。
なるほど美しい舞台であったし「マリエッタの歌」は心に沁みた。
でもなあ、僕はもうちょっと大仰でアホアホでこてこてで浪花節なイタリアオペラが好きだなあ。