MARIA3 | Commentarii de AKB Ameba版

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 やっと大場復帰公演を見ましたよ。オオバ、よかったな。

 走れ!オオバ/全速力で

 でもなあ、10月からずっと見てた川栄がいない。こうなることは前々から判ってたんだけど、オオバの復帰はめでたいことなんだけど。

 りっちゃんがいなくなって、ステージあたりが静かになって。
 昨日と違う今日を、寂しく思うぞ。

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 イエス様的なのは「助けてくれる人」。そしてマリア様的なのは「再生」。でもマリア様的なものはそれだけじゃなくって、まだ他にも属性があるかもってお話し。

 というか、マリア様におすがりする理由は普通はこっちだよな。

いくつもの罪を/青い空が/許してくれる
人は誰でも/愚かな過去を
償える/明日があるよ

 つまり「再生」の前提としての「赦罪」。
 再生する前には、罪の「許し」が必要になるわけです。

 人間誰しも愚かならざる者はいないわけで、何かしらやらかしてしまうわけですよ。
 でも一度や二度の過ちで道が閉ざされてしまうべきではない。だから何らかのカタチで「許し」が必要になる。
 「MARIA」の歌詞は「青い空が許してくれる」って言うんだけどさ、まあここは「青い空のようにあまねく世の中を覆っているモノが許してくれる」と拡大解釈しておきましょう。で、その「許してくれる主体」こそがマリア様的なものではなかろうか、と。 
 再び主の祈りに曰く、

わたしたちの罪をおゆるしください。
わたしたちも人をゆるします。

 もっともこの場合の「赦罪」は、「ゆるしてもらうこと」と「ゆるすこと」がイッテコイの関係にあるのね。つまり「許しますから許してね」と。

MARIA MARIA MARIA
後悔の涙流すより先に/祈り捧げ
MARIA MARIA MARIA
あなたの名を呼ばせて下さい/もう一度

 後悔するよりも先に御名を呼ばわることによって許される、というのはちょっとキリスト教的じゃない感じで、どっちかというと悪人正機説みたいな匂いがします。
 
 そもそも非キリスト教的な文化土壌で「罪」といわれても今ひとつピンとこないよね。秋元やすす(←流行り)が想定している「罪」もちょっと想像しにくい。

 まあごく卑近で具体的なとこでは「やらかしちゃったメンバーがカンベンしてもらってるところ」を思い出すことはできますね。

  世間的に、「解雇」ってのは組織で最も重い処分ですよね。AKBではこれまでに「自覚に欠けた軽率な行動を取ったこと」を理由に2人が解雇処分を受けています。でもそのうちの1人は後に復活して、かつ「解雇されたけど地獄の底からカムバックした」ことをセールスポイントにしちゃってる。

 どんだけゆるい「解雇」なんだよ。でも僕はこのゆるゆるの感じは好きです。
 「解雇」よりもむしろ「辞退」とか「セレ落ち卒業」の方が重苦しい感じでヤダな。
 何よ「辞退」って。これからもらうのではなく、すでに占めているポジションを「辞退」するって日本語あんのかな。

 「メンバーがやらかして大目玉を食らって、でも許して貰ってそこから立ち直るプロセスも楽しみのうち」みたいなところがAKBにはあるでしょ。てかイレギュラーもデフォルトでスペクタキュラーに組み込んでるみたいな。今度の大場やナンバの件もちょっとそんな感じ。

 そもそもが「自覚に欠けた行動」ってのは「アイドルのくせにバレるような付き合い方をして、しかも後始末でヘタを打った」って意味でしょ。「恋愛禁止」ってルールにしたって、だいたいからしてやすす曰く

いけないとわかっても/もしあきらめられるなら
本当の恋じゃない

 と煽ってるとしか思えないもの。
 
 アイドルというのは、ヲタの神殿に仕える神聖な巫女さまのようなもの。だから「汚れなき姿」をしててもらわないといけません。でもその「清浄さ」はフィクションなんです。フィクションをみんなで信じてるフリしていれば、それでいいんですってば。

 キリスト教の神様は「聖霊を汚す」以外の罪は、7の70倍回までは許してくれるって話ですし、前にも言ったように一度や二度の過ちで道が閉ざされてしまうべきではないと思います。
 でも実際のとこ、リアルワールドじゃ過ちとも言えないようなふるまいが断罪されて、チャンスが摘み取られてしまうってことはたくさんあります。

彼女の道は、まだまた、前途多難です。
この先、どうなるか、僕たちにもわかりません。
ただ、そんな状況をわかっていながら、もう一度
AKBのドアを叩いた彼女の意思と勇気に、せめて
ドアだけは開けてあげたいと思いました。
オーディションの時、マイクを持つ手が震えていた
15歳のせいいっぱいの決心をむげにすることができなかった
僕たちを許してください。

 戸賀崎劇場支配人の言葉を読む時、僕はちょっとだけ目頭が熱くなります。

 せめてAKBは寛容であり続けて欲しいなあ。