菊地について。


先日のオーディションで菊地が研究生に合格しました。


2008年8月にAKB48、並びに、プロダクション尾木を解雇された彼女ですが


社会的な制裁を真摯に受け止め、猛省し、自分の夢について


真剣に考えたと聞きました。


彼女が、再度、オーディションを受けることには、相当の覚悟が


必要だったでしょう。


批判を受けることもわかっていたはずです。


僕たちも悩みました。


解雇という厳しい処分を下した責任があります。


他のメンバーに対しての悪い見本になってしまうことも心配しました。


「AKBのイメージが悪くなる」


「復帰させるなら、解雇じゃなく、謹慎処分でよかっただろう?」


「AKB全体のモラルへの意識が下がる」という


沢山のファンの皆様の声もいただきました。


しかし、僕たちは、彼女がどういう気持ちでオーディションに応募して


来たのかを考えると、応募書類を無視することはできませんでした。


甘いと言われるかもしれません。


僕たちの運営の在り方すら、疑問視されるでしょう。


それでも、僕たちは、応募書類を受理し、特別に配慮することなく


通常の気持ちで審査をしました。


最後の最後まで、意見は分かれましたが、あるスタッフの言葉に


みんなが頷きました。


「俺が中学生の頃も、いろいろな過ちを犯しましたけど、次のチャンスがあったから、今、ここにいるんですよね」


僕たちは、彼女を研究生候補として、合格させることにしました。


彼女の道は、まだまた、前途多難です。


この先、どうなるか、僕たちにもわかりません。


ただ、そんな状況をわかっていながら、もう一度


AKBのドアを叩いた彼女の意思と勇気に、せめて


ドアだけは開けてあげたいと思いました。


オーディションの時、マイクを持つ手が震えていた


15歳のせいいっぱいの決心をむげにすることができなかった


僕たちを許してください。


研究生候補から研究生に昇格できるのか、研究生から正規メンバーに


昇格できるのか、僕たちにもわかりません。


彼女が生まれ変わったような輝き、ファンのみなさんがそれを


認めてくださった時、初めて、彼女は復帰できたと言えるのでしょう。


それまでは、他の研究生と同じように、暖かく見守ってあげてください。


マネージメントに不慣れなため、お騒がせして申し訳ありません。


僕たちも、一生懸命頑張ります。


戸賀崎智信