あてもなく蔦屋に行った。
いつもの雑誌コーナーでいくつか物色したが、これといって欲しいものはない。
料理のレシピ本
志麻さんの料理本はほぼほぼ持っているし、新刊が出ても重複する料理が増えてきた。
栗原はるみさんも同様、なので今回は買わない。
そもそも、妻が退職してから料理する機会がほとんどない。
ゴルフ雑誌
過去に何冊も買ったが、ゴルフの腕は上達しない。
プロの打ち方が紹介されているだけで、アマチュアに向いているかと言えば必ずしもそうではないし、プロによってそれぞれ理論が異なる。だから、もう買わない。
音楽雑誌
ジャズの批評など過去にはよく買っていたが、結局、他人の評価であって、好みも違うし感じ方も違うから、買わない。そもそも値段が高い。
オーディオ雑誌
いろいろとわからないことがあるので入門雑誌を手に取ったが、内容があまりにも初歩的過ぎて、しかもその割には高いので買わない。
カメラ雑誌
プロのカメラマンによるスチール写真の撮り方を伝授する本があったが、やはり高すぎて躊躇する。しかも、全部の情報は必要ないので、時々、立ち読みすれば足りる。なので、買わない。
文庫本のコーナーにも目をやるが、買ったまま読んでない本がまだまだあるので、今回は買わない。
そうやってウロウロと店内を物色しながら、これまで雑誌を買うのに金額を見て躊躇するようなことはなかったのになと思ったら、なんだか急に情けなくなってきた。
置いてある椅子に座り込んでため息をつくと、段々、気持ちが落ち込んでいく。
帰宅した後も、どうにも気分が滅入って、何もする気にならない。
こんなことではいけないな。
新年度になって、心機一転したはずなのに・・・。
気分を変えるには音楽を聴くのが一番か。
そんなことで、今聴いているアルバムは、ナンシー・グリフィスの『Other Voices, Other Rooms』(1993年)である。
邦題は『遠い声』で、彼女の9作目にして、グラミー賞を受賞したアルバムである。
様々なゲストとデュエットした曲を含め、彼女が影響を受けたフォーク・ミュージックやシンガー・ソングライターの曲を取り上げている。
「歌は、生き続けていくために、絶えず新しい声によって歌い継がれていく必要がある。」親友であるエミルー・ハリスの言葉がこのアルバムを作る動機になったということである。
歌は歌われてこそ生き続ける、正にそんなことを想起させるアルバムである。
知っている曲はほとんどないが、エミルー・ハリス、アーロ・ガスリー、ジョン・プライン、チェット・アトキンス、ボブ・ディランなどがデュエットまたは共演していて、そのあたりも聴きどころ。
もちろん、ナンシーの声にも相変わらず癒されるのである。
さて、明日から何をしようか・・・。