大手ホテルチェーンAPAホテルに、
南京大虐殺を否定する本を、客室に置いていたとして、
ネットでの投稿をきっかけに、中国共産党政権も、
撤去を求める事態に発展している。
APAホテルは、札幌冬季アジア大会の
宿泊ホテルに指定されている。
スポーツに政治はつきものだが、
だからこそ、表面上では切り離す努力がなされている。
南京大虐殺は、東京裁判において、
米国が原爆投下の正当性を主張するために、
当時の人口5万人の南京で、民間人を虐殺した、
という話を持ち出したことに端を発している。
もちろん数云々の話ではないが、
共産党政権は、当初20万とされていた数を、
徐々に増やし、今は40万と主張している。
一方で、日中の共同研究では、2万人という説が
有力になっているようだが、共産党政権は、
これを表向き認めていない。
何が事実だったかは、きちっと調べるべきだが、
一方で、東京裁判の結果を受け入れ、
サンフランシスコ講和条約が締結されている。
であれば、その論争は、当然政治的主張になり、
その真偽を主張する本は、あったと主張する本も、
なかったと主張する本も、置くべきではなかった。
共産党政権は、APAホテルには宿泊しないよう、
呼び掛けているにとどめている。
民間のことだから、比較的冷静なのだろう。
しかし、今後どのようにエスカレートしていくかは読めない。
ここで、APAホテル側が屈してしまったら、
圧力に負けたことになる。そうはいかないだろう。
かつて、日本は圧力に負けたが故、
市場開放を迫られた過去があるのだから。
海の反対側では、トランプ大統領が、各国に、
一方的な主張に基づく大統領令を次々と発している。
日本にも、過大な主張が予想される。
それについては次以降に書きたいが、
中国に対してだけでなく、アメリカに対しても、
「屈した」という印象を与えないためにも、
ここは踏ん張りどころなのかもしれない。
もっとも、宿泊施設不足で、APAホテルに中国人が
1人も止まらなくても、日本人や他の外国人が泊まるので、
影響は軽微だという見方もあるのだが。