Column220.尖閣領海侵犯、いつまで国民をだませるか。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

中国共産党政権が、今月に入って、
尖閣諸島周辺での活動を活発化させてきた。


南シナ海での、自国の主張が否定されたのを、
日本の策略とみなす共産党政権が、
漁船の保護を名目に公船を周囲に派遣し、

漁船にも尖閣諸島に近づけさせ、
あわよくば上陸させ、その保護を目的に、
公船をも上陸させようという企図だ。


しかし、今回その企図は全く裏目に出る。


漁船の1つが、ギリシャ船と衝突し、沈没した。
漁船乗組員を救助したのは、日本の海上保安庁だった。


このことが中国でも報道され、中国政府も、
救助に対して日本政府に謝意を示さざるをえなかった。


それだけにとどまらない。
中国国内では、「なぜ自国の船が助けない。」
「日本が実効支配しているじゃないか。」
という、ネット書き込みが相次いだ。


つまり共産党政権は、これまで中国国民に対し、
日本の実効支配の事実を明らかにしておらず、
今回の事故で、それが露呈してしまったのだ。


いうまでもなく、中国国民の多くは、
共産党政権を信頼していない。


というより古来中国では、国民が、
政権を信頼しないという国民性がある。


殷から始まり、多くの国家が倒されては
新しい国家が成立し、そのたびに
国民が虐げられてきたからである。


中国国民の中でも、法的には尖閣は日本のものと
主張されては、対抗できない、
と理解している人が増えている、という。


今回のことで、より共産党政権の喧伝が、
事実と異なることがより明確になった。


共産党政権の喧伝教育で、虚偽を押し付けられていた国民が、
その虚偽を知って政権への不信が高まり、政権基盤を揺るがす。


それを阻止するため対外強硬に出る。
強硬姿勢に出たら国際社会の反感を買い、
国民に伝えてきた虚偽がばれてしまう。


そして不信を招くという負のスパイラルに陥っている。


発展途上国に多額の援助をして、
国際社会での孤立を何とか避けてはいるが、
それもいつまでもつかわからない。


国民に虚偽を伝えることが如何に危険か、
しかし真実を伝えれば基盤を揺るがすか、
共産党政権は、今、ジレンマに陥っているような気がする。