Column219.小池圧勝、メディア世論調査からわかっていた。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

31日に行われた都知事選は、小池百合子候補が、
有効得票数の半数近くを獲得し、圧勝した。


先週の本欄でも、名前こそ出さなかったが、
筆者は、小池候補の圧勝を予想していた。


数字も書かなかったが、「200万は固い、250万はいくだろう。」
と思っていたが、それをも上回る291万も獲得した。


メディアの世論調査と、
増田寛也候補の演説を聞けば、
小池候補圧勝は容易に想像がついた。


メディアの世論調査は、押しなべて、
「小池氏先行(または「リード」)、増田氏追い上げ。」


この「追い上げ」というのが、実は、
いかようにでもとらえることができる言葉なのである。


追い上げ、とは、一般的に、
「追いつこうとしている状態」を指す。


追いつこう、といしているだけで、
追いつくかどうかはわからない。


また、その時点での間隔に定義はない。


つまり、1%だろうが、90%だろうが、
追いかけて入れば「追い上げ」なのだ。


なので、「追い上げ」と書かれているだけでは、
実際の差はわからない。


加えて、増田候補の演説だ。


本人の口から「勝たせてください。」という言葉が、
終盤になって多くなった。


小池候補も「勝たせてください。」とは言ったが、
増田候補に比べれば圧倒的に少なかった。


「勝たせてください。」は、当選の見込みが薄くなった、
不利な状況にある候補が使う、常とう句である。


この時点で、自民党の選対は、
小池候補が圧倒的優位であることをわかっていたのだ。


投票日前日に安倍首相が応援に入るかどうか注目されたが、
入ることはなかった。


党首が応援に入らない、ということは、
党首の責任にしたくない=敗北ほぼ決定、ということだ。


そしてふたを開けたら、小池候補の圧勝であった。


今後の選挙報道の行方は、
世論調査と候補の演説に注目するとよいだろう。