今月末投開票の都知事選の候補者選びが、
今週1つの局面を迎えた。
自民党の小池百合子衆院議員が、
候補を選ぶ同党都連への根回しなしに、
立候補を表明した。
都連が強く要請してた、桜井俊・前総務事務次官が、
固辞を貫くことを見越しての表明ともみられている。
もともと前向きではない桜井氏が、
自民党から候補者が出れば、固辞しやすくなり、
自分が選ばれる可能性が高くなるためだ。。
自民党内からは、表明当日こそ反発する声が聴かれたが、
翌日には、「有力な一人」と、トーンを変える発言が相次いだ。
ただ従来から小池氏に対する評判は芳しくなく、
小池氏一本化の動きは全く見られないどころか、
前岩手県知事の増田寛也・元総務大臣を推す声が上がっている。
国政最大与党の民進党(都政では最大ではない)は、
党所属の4人の代議士の他、
元鳥取県知事の片山善博・元総務大臣を推す声もある。
このように、二人の他県知事経験のある
元総務大臣の名前が、ダークホースとして挙がっている。
民進党都連会長の松原仁・元拉致問題担当大臣は、
「自民党が増田氏に一本化するなら相乗りはしないが、
自民党が割れた場合は相乗りにはならない。」としている。
両党とも、小池氏が出たものの、さてどうしたものか、
と困惑している様子がうかがえる。
なお、名の上がっている二人は、
増田氏が「どこからも要請がないので答えようがない。」
片山氏は「ノーコメント」を貫いている。
自民党、とりわけ都連や都議団に対する世間の目は厳しい。
民進党は、この千載一遇のチャンスで足踏みしている。
であればいっそのこと、両党とも今回は、
自主投票にすれば良いのではないか。
出たい人が出て、それで都民が選んだ人を支える。
それが理想からはかけ離れているものの、
現時点でのベストではないか。
2020年まで4年、この4年は、与野党と
も表面だけでも一致団結した方が、
五輪への影響を最小限にとどめられるのではなかろうか。