東京都の舛添知事が、金銭問題で、21日に辞任する。
知事与党の自民・公明両党は、
これ以上の追及は考えていないようだ。
そもそも両党は、今月の都議会は、
何とか本人の意向に沿うよう、辞任させず、
それでも世論が収まらなければ、
五輪後の定例議会で、辞職を認める、という考えだった。
辞任表明直後の、
都議会自民党のある幹部の発言がそれを証明している。
なぜそこまでかばってきたかは、色々ある説が出ているが、
猪瀬前知事と違って、知事与党を支持する勢力に対して、
何等の切り込みをしないことから、無難、と言われていた。
辞められて、また猪瀬氏のような、
都議会との対立を恐れずに、石原元知事以上の
改革を進める知事になられてはたまらない、
という思いもあったのかもしれない。
しかし世論の声に耐え切れず、舛添氏は辞める。
次の候補者は、野党を軸に話題が先行している。
東京都知事選は、一番後に表明した候補が有利と言われるが、
それが誤解であることは、舛添氏が立候補したときに、
本欄でも触れた。
野党が強力候補を出して、与党が慎重になっている間に、
話題をさらわれて、遅きに失することもありうる。
ただ今回の場合、参院選投開票日の後に告示される。
参院選の結果を伺っての立候補表明もありうる。
後出しジャンケン、というより、タイミングの問題になってくるだろう。
その際に、出てくるのは「クリーンな候補」である。
であればなおのこと、舛添氏の問題はさらに追及すべきだが、
候補の話題ばかりに及んでしまい、消えそうな気がしていならない。