Column157.待ったなしのFIFA改革。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

国際サッカー連盟(FIFA)の総会前に、
開催地決定や会長選挙を巡って

1億ドル規模の賄賂があったとして、


現役役員を含む幹部などが、アメリカ捜査当局の要請を受け、
スイスの当局に身柄を拘束された。


会長選挙のある総会を直前にしたこの動きから、
ブラッター会長自身は、何もなかったか、
あったとしても混乱を招くとして、
当局からの何らかのアプローチはなく、5回目の当選をした。


しかし、この総会の前から、本欄でも指摘をしていたように、
疑惑について度々報道されていたにもかかわらず、
FIFAは事態の解明に消極的だった。


今回は、金銭の授受がアメリカを通じて行われたことで、
アメリカの捜査当局が動いたわけだが、


南米やヨーロッパの理事もいたにもかかわらず、
FIFA本部の所在地=法令の適用を受ける国、スイスでも、
アメリカの要請があるまでは、特に何もしなかった。


一部のサッカー専門家の話では、
ヨーロッパや南米は、サッカーは巨大ビジネスで、
下手に動くと放送権料などで、ありていに言うと
損をしてしまうから動けない、


しかしアメリカではサッカーはメジャーではなく、
大きな影響はないから動けた、と指摘する。


もっとも、南米やヨーロッパでは、
大陸連盟の会長や、元選手を中心に、
不正疑惑を正すべきとの声が多く上がり、
会長選挙に元選手も立候補を検討していたくらいだ。


開催地決定を、2026年大会から理事会から総会に変えるなど、
ブラッター体制でも一定の改革は進んでいたとの評価もあるが、
それでこの事態だから、それまではもっとひどかった、ということになる。


ブラッター氏がいみじくも言ったように、
強いリーダーシップを持って大改革に臨む姿勢が、
ブラッター氏自身初めFIFA役員には求められる。


まずは、総会・理事会の関係、
現在の大陸連盟でのメンバー(会員)構成等、
組織を根本的に見直すことから始めなければならない。


となれば、そFIFAのメンバーである、
改革を訴える声が特に大きい、
南米やヨーロッパの連盟自身の改革も求められる。


大陸連盟を構成する各国サッカー協会個々にも、
その責任があることは言うまでもない。


不正の徹底追放に向け、
1つにまとまる総会にならなければ、
同じことの繰り返しになってしまう。


そうならないためにも、
一致結束が、この総会では求められる。