Column150.路線転換か?安倍政権の沖縄対応。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

菅官房長官が沖縄県を訪れ、翁長知事と突っ込んだ意見交換をした。


これまで、知事が東京に行っても会わずして聞く耳持たず工事を進め、
与党内からは見下すかのような発言が続いていただけに、
小さな一歩かもしれないが、知事も感情的にならずに
応対したことから、大きな前進と見て良いだろう。

それにしてもこれまでの安倍首相の沖縄に対する思いは、
立場こそ正反対だとはいえ、あまりに薄いと言わざるを得なかった。


最たるものが、サンフランシスコ講和条約61周年記念式典である。


あの条約で、我が国国家としての主権こそ回復したが、
沖縄始め主権が及ばない地域が残された。


それを祝う式典を開催したことは、
沖縄県民の感情を考えていたとは到底思えない。

翁長知事が、米国統治下で、日本の発展から取り残され、
東京に行く時もパスポートが必要だった、と触れたが、
察するに余りありすぎる。

普天間基地も、ある日突然土地を接収され追い出された。
変換して欲しいのは当然である。

一部主張で、移設先を考えない無責任さを指摘する声があるが、
筋違いも甚だしい、それだけではない、接収経緯を知らない、
無知ぶりには、滑稽さすら感じる。

あまつさえ、県は国の下だ、国の言うことを聞け、
という噴飯物の主張さえ聞こえる。

国家権力も都道府県政も市区町村政も、主権者たる国民から選ばれている。
国民の下に位置こそすれ、国の下に県があるというのは、
自由や民主主義を否定する事にもなりかねない。

そういう人たちは、もし自分の地域に、国歌が突然
オスプレイを置く、といったら盲従的に従うということなのだろう。
でなければ自己矛盾になる。

確かに、我が国周辺の軍事的事情を鑑みれば、
辺野古以外の選択肢は、事実上不可能である。

であれば、沖縄に負担をお願いする以外にのだから、
それ相応の礼儀が必要である。

それを、自分の意向と違うから会わない、
世論が疑問を持ってから初めて会う、では、
誠意がないと言われても仕方ないだろう。


とはいえ、対話継続で一致したことは評価したい。
丁寧に説得をして欲しい。


安倍首相にも、鳩山首相のように、
自ら出向いて誠意ある態度で接することを望みたい。