日本政府観光局より、先月の、
訪日外国人に関する資料が発表された。
前年同月比で、その数が30%近い伸びを示し、
過去最高だった昨年を、今年が上回る勢いででスタートした。
政府が力を入れていることもあるが、
東日本大震災から一定の時間が経ち、
何より円安になったことが、功を奏している。
中でも中国人に対するビザ緩和が、
中国人の訪日数を増やしたのも事実である。
中国政府も、政府系新聞で日本での買い物特集を組むなど、
表向きの反日の裏で、如何に日本に配慮をしようとしているか、
苦慮している様子がうかがえる。
以前本欄でも触れたが、中国の一般国民は、
政府の反日喧伝活動で、表向き反日の思いが強く見えるが、
今の日本の文化やメーカーの商品に対する好感度など、
実は日本を心から嫌っているわけではない。
むしろ反日宣伝をする政府に嫌気がさしているほどだ。
反日デモに参加した若者の多くが、
日本製品を身とまとっていたことからもうかがえる。
一度は行ってみたい国ランキングで、堂々1位となっている。
そこに円安・ビザ緩和で、昨年から一気に訪日数が増えた。
前年同月比で45%もの高い伸びを示している。
国別訪問者数でも、韓国に次ぐ2位である。
ではその韓国はどうか。
人数は確かに多いが前年同月比ではどうかと思われるが、
これがなんと40%と、中国とさほど変わらない
高い伸び率を示しているのだ。
これまで減っていたからその反動かと思いきや、
2013年から2014年の年単位でも、
12%という伸びを示している。
観光局の分析では、LCCの便数が増えたこと、
テレビ露出の増加等を上げているが、それは他の国も同じである。
韓国人は、反日の裏腹で羨望のまなざしをもっているが、
それはここ最近始まったことではない。
このところの急増の要因にはならない。
いったいこれが何を表しているのか。
正直、今の筆者には分析するだけのものを持ち合わせていない。
しかし、骨の髄まで染みついた反日感情を如何に無くしてもらうか、
相手側の心情の変化を待つだけでなく、来てもらった人達に、
好印象を持ち、自国で広めてもらう良いチャンスであろう。
そのためにも、日本人も感情的にならず、
笑顔でいる時と言うべきことを言うときと、
冷静に使い分けていくことが、
本当のお・も・て・な・し、ではないだろうか。