きょうは、安倍首相が国連総会で言及した、
日本の国連安全保障理事会の常任理事国入り
について、取り上げます。
日本の安全保障理事会の常任理事国入りは、
2005年にも一度機運が盛り上がったが、
中国の猛反対、アメリカの支持取り付け失敗、
総会大票田のアフリカ諸国の取りまとめ失敗で、
それがなえてしまった。
当時日本は、ともに常任理事国入りを目指す、
ドイツ、ブラジル、インドと連携して活動をしていた。
今回も、その4カ国が結束して動いている。
安全保障理事会の改革は、総会での2/3の賛成かつ
常任理事国全ての賛同が必要である。
それだけでも、非常にハードルが高い。
またこの4カ国は、いずれも近隣の猛反発がある。
インドはパキスタンが猛反対、中国も警戒感を示している。
ブラジルは、伝統的に同国を格下に見る
アルゼンチンが反対している。
ドイツに対してはイタリアが反対している。
そして我が国は、中国・韓国が猛反対している。
常任理事国の中国が日本に反対をしている以上、
他の3カ国も含め、事実上不可能なのである。
中国だけでなく、他の4カ国も、常任理事国が
増えれば、希少既得権の価値が薄れるため、
積極的は賛成には動くまい。
このように原因も不動のものと明らかなのに、
今回動いているのは、2年の任期である
非常任理事国立候補への支持取り付けである。
また来年は国連設立70年という節目の年。
4カ国には、あわよくば、という思いもあるだろう。
地道に活動を継続して中国が反対できない雰囲気を作る、
本気で常任理事国になりたいのなら、
地道で息の長い活動が求められる。
今週もお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、日本の常任理事国入り、賛成ですか。
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