Column112.プーチンを、窮地に追いやる、撃墜事件。 | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

きょうは、ウクライナ国内で起き、
マレーシア機撃墜を取り上げます。



政権と親ロシア派の対立が続くウクライナで、
親ロシア派の勢力下にある東部ドネツク週で、
オランダ・アムステルダムから
マレーシア・クアラルンプールに向かっていた
マレーシア航空機が墜落した。



乗員乗客298人の死亡が伝えられており、
過半数がオランダ人、他、マレーシア人、
オーストラリア人と続いている。



オーストラリアで開かれる、
国際エイズ学会に出席するため、
クアラルンプールを乗り継いで
オーストラリアに向かう乗客が多かった。



機影がレーダーから消えるまで、
救難信号などを出していなかったことから、
撃墜されたものとみられている。



撃墜だとしたら、大変な事態である。
誰が撃墜したのかをめぐって、
政権・親ロシア派が
相手によるものと非難をしあっている。



欧米側も政府サイドと同様、
親ロシア派の関与を疑っている。



一方ロシア政府は、プーチン大統領が、
「事件はウクライナの責任だ。」と発言している。



これが何を意味しているのか。



言葉だけを見れば、政権側の関与だと
言っているように聞こえる。



しかしここ最近、プーチン大統領は、
欧米側の制裁の締め付けにより、
親ロシア派と距離をとってきた。



政権と親ロシア派の内戦、としているのだ。
だから、ウクライナの責任、という発言になる。



ただその裏では、新ロシア派への
武器供給は断っていなかった。



親ロシア派は、マレーシア機への関与について、
「高度1万メートルを攻撃する能力はない。」として、
自分たちではない、と否定しているが、
ロシアから供給されたとされる
地対空ミサイルで、ウクライナ軍用機を撃墜した。



他にも、撃墜直後の無線のやり取りなど、
親ロシア派の関与を示唆する物証が出ている。



プーチン大統領も、さすがにこれ以上は
庇えないと判断したのだろう。



発生直後、アメリカのオバマ大統領との電話で会談で、
自ら事故の第一報を伝えている。



親ロシア派が現場から回収したブラックボックスの受け取りを、
「国際機関の管轄だ。」と、拒否している。


ブラックボックスは、航空機の飛行航跡などを記録した、
事故解明に重要な役割を果たす。



それが手元にあれば有利になるのに、
その受け取りを拒否したことが、
プーチン大統領の受けた衝撃の大きさを表している。



表向きウクライナの内政問題としながら、
一定の影響力を保つため、武器供給はしていた。
しかし、それがあだになってしまった。



ブラックボックスは、ウクライナ政府に渡った。
「ウクライナの内政問題」という立場なら、
当然の帰結だろう。



オランダは、関係者の処罰を求めている。
ロシアは、これにも関与しないだろう。
「ウクライナの内政問題だ。」として。



徹底的に関与せず距離を置くことで、
責任の所在をかわす以外、方法がないのだから。



今週もお読みいただき、ありがとうございました。
今もなお、この事件は進行しています。
日本への影響も注視したいと思います。



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