きょうは、政府内で、討されている、
法人に対する復興減税を取り上げます。
週明けに、いよいよ、来年4月に消費税を3%
引き上げるかどうかが決定される。
これまでの動きから、引き上げは規定路線の様相だ。
消費税は、消費者だけでなく、企業間取引でも適用される。
当然に、経営に影響を与える。
そこで、東日本大震災の復興ために設けられた復興特別税を、
法人に限って、前倒しで廃止し、影響を小さくしようと
政府内で議論されている。
財政再建を急ぎたい財務省は当然反対、
企業活動を促進したい経済産業省は賛成と、
霞が関でも割れているほか、
閣内や与党内でも、賛否が分かれている。
安倍首相は、かねてより、労働者の賃金上昇こそ、
日本経済の復活に欠かせないものとして、
経済界に賃金引き上げを再三求めている。
しかし、残念ながら、一部賛同の動きはあるものの、
全体としては、経済界の動きは鈍い。
賃金引き上げは、企業にとっては支出を意味する。
支出が多くなると、その分利益が減る。
利益が減れば経営にはマイナスだ。そうなると株価が下がる。
だから、企業は、儲けたお金を、内部留保として、
家計に例えればタンス預金になっててしまうのだ。
(企業だから、金庫、と言う方が適当か。)
これは、リーマンショック前の
「実感なき好景気」の時に、顕著に表れた。
大手企業が、軒並み、過去最高売上・利益を上げたにもかかわらず、
その大手企業の賃金の動きは鈍かった。
労使交渉では、「不景気になった時の備え」と抗弁していた。
その後のリーマンショックで、景気が急激に冷え込んだことが、
その抗弁を力強く根拠づけ、正当化させてしまった。
家計が潤わないのに、景気が回復するわけがない。
だからこそ、安倍首相は、賃金上昇を唱えるわけである。
ただ、残念ながら、政府の施策として、
それを後押しするものは、弱いと言わざるを得ない。
人件費を増やした企業は、その10%分減税する、
という施策であるが、結局は90%は支出が増えてしまうことになる。
これでは、人件費を増やすインセンティブ(誘因)には成りにくい。
そんな中で、復興減税を実施したとしても、
内部留保に回されるのは明らかである。
内部留保になるということは、市場にお金が出回らない、
ということは、市場が活性化しない。
市場が活性化しない、ということは、
企業の売り上げが上がらない、ということである。
そうなると、さらに内部留保を増やそうとする。
その負のスパイラルが続けば、
企業が自分自身の手足を縛ることになってしまう。
となれば、人件費上昇には程遠くなる。
このスパイラルに、人件費上昇を誘発する形で、
くさびを打たないと、成長戦略は望めない。
そのくさびについては、本欄でも、以前、
労働市場の活性化を上げているが、
そこに載っているので、詳細は割愛したい。
(詳細は、下記をご覧ください
http://ameblo.jp/depthsofnews/entry-11571587649.html
)
実は、3年前の今頃から、求人数が増加に転じ、
その勢いも加速し、ついには先月、
前年同月比で、20%増までに達している。
バブル期並みに人手が足りないのに、賃金は減少している。
人がいないと企業は回らないにも関わらずだ。
つまり、企業にとって、人件費は、
それだけ経営を圧迫する、ということである。
であれば、上昇分の10%免税、という、小規模ではなく、
「内部留保を人件費に回したら、翌年度は同額の税金を免除」
するくらいの大胆な施策でないと、企業は動かない。
賃金引き上げ=企業の財務面でのプラスに
なるような施策を出さないと、
自縄自縛状態が続き、アベノミクスは、
失敗に終わってしまうだろう。
安倍首相には、経済界や霞が関、与党内の声を押し切って、
もっと大胆な施策を打ってもらいたい。
今週もお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、いかがお考えですか?