きょうは、安倍政権三本目の矢、成長戦略について取り上げます。
安倍首相の三本目の矢として、今週発表された成長戦略が、
抽象的だとして、市場の失望を買い、円高株安を招いている。
先週までに発表された成長戦略は、
農業の強化など、細部で具体的な策が示されている。
だから、今度は各方面で、という期待が出ていたのだろうが、
それがなかったために、失望を招いた、とみられている。
成長戦略は、これから有望な産業を育て、
そこに雇用を生み出していくのが基本と言われている。
確かに、成熟産業に投資しても、
成長産業より効果が薄いのは、誰でもわかる。
成熟産業は、現在、力を持っている企業が中心となっており、
行政も、政治もそれに深く結び付いている。
悪しき極例が、「原子力ムラ」と言えるだろう。
もちろん、悪いことばかりではないが、
政官財の癒着は、20世紀からずっと言われていることである。
成長産業を育てる、ということは、相対的に成熟産業を衰退させる。
成熟産業は、あらゆる既得権益を使って、
自分たちを守る⇒成長産業の動きを阻止するだろう。
ということは、どこに重点を置くかを、
既得権益が反対できない状況になるまで、
敢えて発表しない方が、邪魔されずに済む。
農業は、JAという大きな組織があり、邪魔をされることはない。
むしろ、JA内部でのつぶし合いはあるかもしれない。
今週の円高株安も、バブルの時のように、
過熱しすぎないように、一時的な調整場面を作った、
とも考えられる。
バブルやその後の結果ように、
富裕層だけがより富裕になった、では、
また失われた20年になる。
国民全体に、所得150万円増を目指すには、
既得権益だけに独占させないようにしなければならない。
そのためには、微妙なかじ取りが要求される。
安倍首相には、これからも、ぶれずに、
政策を進めていただきたい。
今週もお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、どのようにお考えですか。