Column27.乱立する政党、どこに入れるべき?(後編) | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

先週の続きです。




自身の関心事の確認、それに対して各政党・候補者が、
どのような政策を取るべきと主張しているかの確認、
ここまでを、先週書いた。



確認する際に、しておきたいのが、
これまでの、自身の主張や知識、
 感じ方を一旦脇に置いておく
。」ことである。



先入観や予断を持たずに、まっさらな状態で、
各党のそれぞれの主張を見てみることである。



筆者は、それをすることで、日本共産党が、
北方領土に関しては、自由民主党よりも
右寄りとも思える主張をしていることを発見した。
(詳細は、同党のHPをご参照ください。)



もう1つ注意したいのが、
本当にそうなのか?本当に実現できるのか。」
やや懐疑的に見てみることである。


それは、先入観や予断を持たずして初めてできる。



確認してみると、多くの問題は、概ね2つの主張に二分される。
例えば、財政再建では、増税で直接収入を増やすか、
景気対策の予算を組んで自然増収を狙うか、である。



次に、それぞれの主張の長所・短所を、自分なりに考えている。



増税であれば、確実に税収が上がる長所の一方、
買い控えが起こり景気に悪影響を及ぼす恐れがある短所がある。



景気対策予算、いわゆる財政出動では、
企業に確実に仕事が回る長所の一方、
財政出動のために借金がさらに増える短所がある。



また、過去の例も、全てとは言えないが参考になる。
1997年の消費税率UPの後に何が起こったか、などである。



それを考えたうえで、それぞれの関心事において、

自分は何が一番よいと感じるか、
それに近い主張をしている党・候補者を見つける
のである。




さて、国民は何に関心を持っているのだろうか。



報道機関の世論調査では、
一番の関心事は「雇用を含む経済」、
二番目は「年金などの社会保障政策」である。

それぞれ、半数前後の国民が関心を持っている。



その一方で、今週党首討論が行われ、
俎上に上ったのは、「原発」「TPP」に対するスタンスである。



もちろん、この2つも重要施策に変わりなく、
世論に全ておもねるわけにもいかないことから議論は必要であろう。



しかし、経済や社会保障は、国民生活の根幹をなす最重要課題だ。
原発やTPPは、その手段である。

それがほとんど聞かれなかったのは、非常に残念である。



成り行きとしては、新党結成における政治家の動き、
討論も、原発やTPPの議論を見る方が確かに面白いかもしれない。

マスコミも、どうしてもそちらを取り上げがちになってしまう。



しかし、これはドラマではなく現実の生活なのだ。



ドラマはドラマで楽しんで、自身及び社会の行く末を、
どのようにして良くしていくかを一票に込めるために、
しっかりと考えていくことが、私たちに求められている。




今週もお読みいただき、ありがとうございました。
明々後日の選挙公示まで、まだまだ動きがありそうです。
それに惑わされず、どこに入れるか、直前まで考えたいです。