きょうはこの話題を外すわけにはいかないでしょう。
東京都の石原慎太郎知事が、
今週、国政に戻るとして、
知事職の辞表を都議会に提出した。
自らも発起人としてなった
「たちあがれ日本」を母体として、
新党を結成するという。
辞任の会見に当たって、
今の民主党政権に対する批判だけでなく、
自民党に対しても、戻る気はないとした。
長男の伸晃前自民党幹事長が総裁選で敗れたことも、
新党結成を後押ししたとの観測もある。
民主でもない自民でもない第三局の集結を目指すという。
自民党は、支持層が共通していることから、
表向き平静でも穏やかではないという。
逆に民主党は、表向き石原氏に批判的だが、
逆に自民支持層が流れることによる、
票の分散を期待している向きもある。
そして、「国民の生活が第一」の小沢一郎代表は、
社会民主党や新党大地・真民主等との連携を模索した
「オリーブの木」構想での第三極終結を目指しているが、
石原氏とは距離を置いている。
石原氏もその「オリーブの木」とは連携する意思はない一方で、
日本維新の会やみんなの党に連携を呼びかけている。
その「維新」や「みんな」は「重要政策の一致が前提」と、
今のところ様子見の姿勢を見せている。
実際、原発政策では、石原氏は推進の一方、
「維新」は0を目指している。
消費増税でも、「維新」や「みんな」とは違う。
しかし石原氏は、会見で、
「政策のすり合わせは選挙後でいい。」と言っている。
選挙区のすみ分けも模索していると言われている。
選挙区のすみ分けがうまくいき多数議席を取れても、
細かい詰めはともかく、根本的な政策で180度違えば、
連立政権は土台無理なことはあきらかである。
仮に政権を取れたとしても、
党内で、政策へのスタンスが個々の議員で散逸し、
離党者が相次いでいる今の民主党政権の
二の舞になることは、容易に予想がつく。
また、都知事を任期途中で放り出すとの批判もある。
尖閣購入のために集まった募金や東京オリンピック招致など、
自身が始めたことに対する職務は、まだ中途にある。
加えて、新銀行東京の巨額損失や築地市場移転問題も
決着がついていない。それに対する説明は聞かれない。
また、外国に対する発言が過激だとの批判もある。
(当然だという賛同もある、募金が示すように。)
その一方で、排ガス規制や東京マラソンなど、
従来ではできなかった施策も次々と実現した。
この実行力を期待する支持層もあるだろう。
それだけの実績があるのだから、
どうやってそれを国政で実現するか、
明確なビジョンを、石原氏に期待したい。
でないと、「維新」や「みんな」が
様子見になっているように、
有権者も現時点では判断できない。
ビジョンが語れるかどうか、それが、
救世主になれるか、独り相撲で終わるかの、
分岐点となるだろう。
もうしばらく、石原氏の言動に対して、「様子見」をしたい。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、今のところ、どう受け止めてますか。