きょうは、整備新幹線の話題を取り上げます。
整備新幹線3線の着工が決まった。
建設自体の是非や財源云々の話は、今回はあえてしない。
地元にとって本当に必要なのか、という視点で書きたい。
いずれも、地元自治体は喜んでいる、と報道されている。
しかし、そこに住む市民はどう受け止めているだろうか?
九州新幹線長崎ルートの地元の世論調査では、
反対の方が多い、という結果も出ているという。
北海道では、並行在来線がJRから経営分離される
ことによるデメリットの方が大きい、として、
かつての長野県小諸市のように反対している自治体もある。
筆者は、小諸市が、新幹線が通らず、市内中心部を通っている
並行在来線の信越本線がJRから経営分離されてわずか一年で、
シャッター通りどころかシャッター市街地になった現実を見て、
非常に驚いたのことを、今でも良く覚えている。
福井でも、通ること自体に反対ではないが、
在来線のように大阪まで行かないのであれば、
メリットは少ない、という冷めた見方もある。
(大阪まで通す第一歩、という見方もある。)
逆に、富山まで行くのに、金沢で乗り換えねばならず、
不便になるのでは、という懸念すらある。
開通後の状況はどうだろうか。
東北新幹線の暫定ターミナルだった八戸市は、
ターミナルになった利を生かせなかった、
という地元の反省の声が大きい。
現在の終点となった青森市でも、
同じ県の八戸を見ているだけに、危機感の方が大きい。
事実、新青森駅前は、まだまだ空き地が多い。
長野市でも、東京からの日帰り圏になったことで
出張客が宿泊・飲食せず帰ってしまうようになり、
繁華街は、逆にさびれてしまったのも、同様に、
筆者は目の当たりにしてきた。
建設することで一時的に金が落ちる、というのでは、
開通してからがその反動で厳しくなることは
想像できないのだろうか。
地元の人たちの声が表に出ることは少ないが、
その出ることが少ない声を聞く限り、
結構冷静な目で見ているような気がする。
皆さんは、いかがお考えでしょうか?