Column4.野田・小沢、どちらが筋通っているのか? | 打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

打倒池上彰(さん)!? 元局アナ・元日雇派遣労働者がニュースの深層を斬る!!【毎週土曜更新】

テレビ局ディレクター、アナウンサー、国家資格予備校講師、W杯ボランティア、本書き、日雇派遣、不動産飛込営業、コールセンターマネージャ、ITベンチャー人事総務課長という多彩な経験から多角的な独自視点で、今起きているニュースの深層を、徹底的に好き勝手に斬ります。

初回で野田総理と民主党の小沢元代表の会談に触れたばかりですが、

この週末で一気に情勢が動くとみられることから、

再びこの話題を取り上げたいと思います。



消費税増税法案を巡って、小沢元代表が反対を明言したことから、

それに同調する議員がどれだけ出てくるか、今後の政局に

大きな影響を及ぼすとして、緊張感が民主党内で高まっている。


衆議院で、民主党議員のうち54人が反対し離党すれば、

民主党と国民新党の議席を合わせても過半数を割り込むことから、

野田政権の基盤が不安定になるからだ。


その情勢分析は、各紙等大きなメディアにに任せるが、

任せられないことがある。


それは、「増税に賛成しない小沢元代表を悪者扱い」にしていることだ。


確かに、今後の国家の財政を考えれば、消費税率のUPは避けられない。

しかし、その前にやることがあるのではないか?

多くの国民は、世論調査からそう考えていることが分かる。


国会議員の定数削減、公務員優遇の制度改正等々、

国民に負担を強いるなら隗より始めよ、ということである。


そして、それらと併せて、2009年の衆院選で、民主党は、

消費税率UPはしない、最低保障年金制度創設、

後期高齢者医療制度の廃止など多くのマニフェストを掲げて、

史上最大の与党となって政権を取った。


今、野田首相がしようとしていること、手をつけていないことを並べると、

 ・しないと言った消費増税法案を通す。

 ・天下りの規制は一切手つかず。

 ・消費増税と一体と言っておきながら最低保証年金、

  後期高齢者医療制度廃止など社会保障制度改革は棚上げ。


2009年のマニフェストはどこへ行ったのか。



小沢元代表が、マニフェストを守れ、と言っていることは、

非常にシンプルである。


野田首相は、マニフェストを覆すことをするのなら、

国民に信を問うべきではないのか。



それを主要マスコミは、「実現不可能なマニフェストにいまだこだわる。」

として、小沢元代表を批判している。


確かに、陸山会の資金の流れなど、金にまつわる小沢元代表の言動は、

国民の理解を得られるものではない。


刑事事件の判決は犯罪に該当しなかったと裁判所が判断したことであり、

国民への説明責任は、金の流れが不透明である以上、

無罪がその責任を逃れされるものではない。


しかし、それはそれで、消費増税に対する言動とは、全くの別物である。


なぜ、ここまで新聞を中心としたメディアが、

解散せずにマニフェストを覆した野田総理を持ち上げるのか理解に苦しむ。



ただ、先にもふれたが、その各紙の世論調査で、

国民は、先にやるべきことがあるとして、

現時点での増税に反対の方が多いことは、

冷静にこの政局を見ている証しだと感じている。



皆さんは、いかがお考えですか。