【110回シリーズ】B-38←乳歯の抜歯を考える | 歯科医師国家試験 臨床問題を熱く語るブログ

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さて110回シリーズです。

 

今回はB-38を考えます。

 

乳歯の抜歯に関する問題でした。

 

 

【コメント】

受験生は多少迷うかもしれない。

 

なぜなら年齢が6歳だから。

 

でも、保存不可能な歯は抜かないといけないのだよ。

というわけで、まともに臨床をやっている歯科医師なら秒殺で抜歯と答えるだろう。

 

こたえは「e └Eの抜歯」です。

 

乳歯の抜歯に関しては迷う受験生が多いと思いますので、ちょっとコメントしておきます。

考え方の参考にしてください。

 

まず臨床的な発想としては保存不可能な歯は抜くのです。

これが鉄則。

だって、残していても意味がないからです。

 

問題文に動揺度2と書かれていますね。

乳歯で動揺度2という状態は歯根吸収が相当進行していると考えてよいです。

問題文を見た瞬間、抜歯が頭をよぎることになります。

デンタルX線写真を見ますと遠心根の吸収がかなり進行していることがわかります。

 

年齢が6歳であることから、抜歯を躊躇した受験生もいらっしゃるかと思いますが、歯根吸収が進行している以上、もはやどうしようもないわけです。

 

よって、こたえは eとなります。

 

大昔の国試では乳歯の抜歯はほとんど答えになりませんでしたが、現在の国試はリアルな状況が聞かれています。

 

過去問の呪縛って危険なんです!

過度のマニュアル化も危険です。

 

現在の国試に対応するためには、過去問をきちんと分析・考察して勉強をしなければなりません。

問題文の条件が違ったらどうなるのかという点まで含めて考察する必要があります!

 

同じ問題は出題されないですし、傾向も変化しているからです。

 

やっぱり地道な勉強って、とても重要だと思います。