楽しい旅行も終わりが近づいてきました。
ブータン→インド→中国を経由して日本に帰ります。
その後「修行の時間」が待っていたとは知る由もなく・・・
4時起きでブータンからインド・コルカタに移動して1日観光の予定でした。
この日、社会主義の大規模なデモがあり市内は大渋滞。
1ヶ所の観光を除いて、ほぼ1日バスで郊外を走るだけ。
バスの窓からコルカタの街並みを堪能しました
そのまま夜中0:30にコルカタから中国・昆明へ。今夜は機中泊です。
予定では5:10昆明に着き、成都→上海→日本と乗り継ぐはずでした。
ところが、飛行機が5:30に着陸しても様子がおかしい。。動きがない。
しばらくして昆明が悪天候のため成都に着陸した、このまま機内で待つように、
とアナウンスがありました

それならここで降りたいのですが、入国管理の関係で昆明でしか降りられないとのこと

行きも昆明は濃霧で2時間遅れたよな~。
ブータンをでて24時間経過。 退屈なので、隣のインド人と雑談しました。
その後飛行機が動き出し、昆明に9:00に着きましたが、予定の成都行きはすでに出発
上海への代替便がとれず、6時間空港のベンチでひたすら待つのみ。
空港内の飲食店で食事を取りたくても、いつ状況が変わるかわからないからベンチに座っているだけです。
予定通りに日本に帰れないことは確定です
ブータンを出て30時間以上経過しました。
そのほとんどが座る姿勢。ただ待つだけのなが~い時間。
疲労のためか怒りが不定期にこみ上げてきます
ボロぞうきんのような顔で空港のベンチにボーっと座っていますが、心中はこんな感じです。
なんで中国乗換えなの?バンコク経由にすれば今頃日本についてるじゃん

なんで霧で有名な昆明で乗り換えるの?
なんで国慶節(日本のGWみたいに大混雑する時期)に中国で乗り換えるの?
企画の段階でちょっと調べリャ、わかるじゃん

明日は仕事のアポがあるんだけど

でも、怒りの感情は精神も肉体も蝕みます。
「イラっとしてはいけない。みんなつらいんだ。自分をコントロールしなきゃ。」
と繰り返し自分を説得しますが、怒りの感情という猛獣は到底飼いならせそうにありません。
そのうち、猛獣を飼いならすことをあきらめました。
あ~またイライラしてんな~、自分。あとでつかれるぞ~。
ま、つらいのはわかるけどさっ、どうしようもないんだよね~
とイライラしている自分がバカバカしくなってきました

すると、より楽しむには何をしようかと考えるようになり、
昆明で仮眠する時間ができたのですが、市内の観光地に繰り出しました。
その夜上海に向かいますが、国慶節でホテルも満室。
飛行機の大渋滞のため着陸できず上海上空で1時間旋回しましたが、
待つことにも慣れてきました。 麻痺かもしれません。
どうやこうやでブータンから65時間、日本の空港に戻ることができました。
うちに帰ったらだんなはんが玄関を開けて、昆布のおにぎりを買って、
おかえりと迎えてくれました。 ただ、ただ、号泣です

☆この修行で悟ったこと ~楽しく生きるために~☆
1.どうしようもないことは受け入れる
→順応した方がラク
2.自分の心は自分で決める
→自分はイライラしていたいのか?
3.つらい状況でも楽しめる何かを見つけてみる
→楽しいこととつらいこと、同時に2つのことは考えられない
4.仲間を大切にしよう
→困難にあっても、人との関わりあいで心が救われればなんとかなる
5.トランジットは最小限に・・・乗り換えの回数とリスクは正比例する
→危うきに近寄らず
今回の旅行でさまざまな人々の生活スタイル、人間関係に関する考え方、
宗教観、異文化の共存などたくさんの価値観を体験しました。
いつか参拝した寺院の名前を忘れようとも、仲間とのこの体験は活かして生きたい。
住職さん、貴重なご縁をありがとうございました。
一緒に行った仲間がよい人達で救われました。
ほんとうに感謝です。
旅行後、参加者全員の似顔絵を描いたすてきなイラストをいただきました。
面白きかな地球人!