PGTH式速記法講義録（高速度移行型）3
…『夏目漱石の妻』の台詞から
金釘流速記符号のまま解説
↓ 「ＮＨＫ総合 土曜ドラマ 『夏目漱石の妻』 第一話」の台詞より抜粋引用
「そういう人だから、一緒にいると幸せの雲に乗れるって。 だから一緒にいようって」
「お馬鹿ついでに 一つ聞いてもいいですか？ 一つだけでいいんです。 沢山の夢の中で、一つ教えていただけませんか？ あなたの夢」
「作家になりたい。 小説を書きたい…」
「作家？」
「小説家になりたい。 夢だがね。 ただの夢だ。 夢だよ」
その夢は、まだまだ遠い夢でした。
２年後の明治33年、文部省は金之助さんに対し、英語研究のため、イギリスに留学するよう、命令を下したのです。
それは金之助さんにとっても、鏡子さんにとっても、大きな試練でした。
PGTH式速記法
「そういう人だから、一緒にいると幸せの雲に乗れるって。 だから一緒にいようって」
「お馬鹿ついでに 一つ聞いてもいいですか？ 一つだけでいいんです。
沢山の夢の中で、一つ教えていただけませんか？ あなたの夢」
「作家になりたい。 小説を書きたい…」 「作家？」
「小説家になりたい。 夢だがね。 ただの夢だ。 夢だよ」
その夢は、まだまだ遠い夢でした。
２年後の明治33年、文部省は金之助さんに対し、
英語研究のため、イギリスに留学するよう、
命令を下したのです。
それは金之助さんにとっても、鏡子さんにとっても、大きな試練でした。
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＜ ↓ 速記符号 ざっと解説 ex. ①＝１行目の意＞
①そういう…ソー（長線２センチ大のソーを使う）＋イの位置（右上加点）
人（ヒト）…ヒー
幸せ…シ＋ア（アのみでアワセに使う）
②ても…ム
③中（ナカ）…ナ
→ただし、この書き方だと、例えば「～の名で」と「～の中で」の速記文字は同じということになります。そこで、これらの区別を要すると判断した場合には、どちらかにダッシュを付す（…例えば速記文字の真上あたりにチョンと短い数字の「１」のようなダッシュを付す）など、自分なりの識別手段をとる必要もあるでしょう。この場合、「～の名で」と「～の中で」のどちらにダッシュを付すか？頻出度としてより高いと思われる「中（ナカ）」を「ナ」だけで済ませることができる利便性をストレスなく享受したいので、これは大らかにそのまま利用し、逆に「～の名で」というほうにダッシュを付します。とはいえ、付さなくても分かる場合には極力付さずに、記憶、頭脳に頼るといった機敏さ、集中力も大切なのでしょう。
（て）いただけ…真上にケ
⑥その…ソー（１センチ大のソの長音を使う＝直近右横加点）
なお、先々月の８月８日掲載の【PGTH式速記法講義録（高速度移行型） 2】で述べた書き方（＝「その）は「ソ」の末尾を鋭角に曲げて表す）でもよいのですが、判読に不都合がないようであれば、今回紹介のとおりの、より簡素で高速度向けの書き方で慣れていくのがよろしいかと思います。
今回の「その」の書き方は、「この」の場合にも同様に使うことができます。→この…コー（１センチ大のコの長音を使う＝直近右横加点）
ちなみに、「そのような、このような」と書く場合、「その＋な、この＋な」と書きます。（「ソーナ、コーナ」と書いた場合と同じ）
まだ…マト
⑦明治…メ
に対し…タイシのみ（長線２センチ大のタイを使う）
⑧研究…ケキュ（各頭音摘記）
イギリス…イ＋カ（イの末尾にカの中央あたりを接触）
留学…リュガ（各頭音摘記）→∴リュカ（ガの濁点省略）
⑨命令…メレ（各頭音摘記）
⑩大きな…オナ
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