最近ドローンを入手して撮影をしているうちに、画像処理技術を使った面白い活用方法について度々考えることが多くなった。
撮影アングルの自由度が従来の地べたに張り付いた二次元から任意に空間を移動できる三次元に拡大したことで撮影・取得できるデータの質も量も格段に増え、それによって可能になる表現方法もあるはず。
そんな中、手始めに着目したのがSFMやSLAMという技術。
厳密な違いは差し置いて、いずれも角度を違えて撮影した複数の画像から三次元形状を復元したりカメラ位置を推定したりできる技術のこと。
そもそも空撮映像に特化した技術ではないけれども、この技術の可能性が遺憾なく発揮できるのが空撮だと思う。
画像処理の中でも三次元系は奥の院とも言われているらしく難解この上ないのだが、このあたり最近では自動運転などで注目されていることもあって進歩が目まぐるしく、オープンソースのフレームワークでもかなり精度のよい推定ができるようになっている。
まだまだ勉強中で知識や技術が追いついていないのだけれども、マイルストーンとして先日ドローン撮影したものを元にちょっとした実験動画を作ってみた。
写真で滝を撮影する際には長時間露光を使ってシルキーに仕上げるのが定石なのだけれども、その手は通常では動画には適用できない。
なぜなら動画のフレーム一枚の撮影時間は高々1/30secあたりなので普通に撮影しても長時間露光効果は得られない。
そこで前後の複数フレームを上述の技術を用いて位置を合わせこんで比較明合成して長時間露光効果をエミュレートしてみたもの。
出来はまだまだだけれども長時間露光のシルキーな感じが出ているでしょうか。