ダッシュ400惜別 札幌への旅(3) | はい、タケコプター

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備忘録としての日記です。よろしかったらご覧下さい。

20日の札幌滞在は昼頃まで。

朝食はホテルで
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札幌のホテルは全体的に朝食のレベルは高いのですが、ここもメニュー豊富でなかなか良い線いってます。
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昨日ご一緒いただいた友人は都合が悪いため、一人で街をほっつき歩くのも良いかなと思ったのですが、
一昨年に仕事関係の講習で知り合った同期に連絡を取ったところご一緒いただけるということだったので、会うことにしました。

ホテルのロビーで待ち合わせたのですが、その場で話が非常に弾んで2時間半も話し込んでしまいました。

大通りから札幌駅まで歩き、駅でラーメンを。
えぞっこの味噌ラーメン

ベーシックな味噌ラーメン。いいですね。

13時前の快速エアポートで空港に向かいます。
電車の中でWimaxの様子を観察しましたが、南千歳駅を出てトンネルに入るまでずっとネットにつながっていました。
昨日のあれは何だったんでしょう?


新千歳空港といえば思い出すのが2004年2月。
爆弾低気圧の接近で48時間足止めを食らった時のことです。

新千歳空港国内線ターミナル

足止め2日目、朝から空席待ちをかけて待ち続けました。
このあたりは当時のまま。


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ロビー端のこのあたりは当時、国際線のカウンターしかなく静かな空間だったのでここで本を読んだり、音楽を聴いて過ごしました。
嵐が去って温かくなった外の景色を見ながら、ラジオでやってた中森明菜の「スローモーション」が今でも記憶に残っています。

空港内のショップもいろいろハシゴしました。
昔お気に入りだった品がいくつかあったのですが、今では軒並み姿を消していました。
お気に入りで変わっていないのは六花亭のストロベリーチョコと白い恋人くらい。

この両者と、ゆきむしスフレを買いました。
手荷物検査場が混んでいたので、早めに待合ロビーへ。


747-400D@新千歳空港

この姿を見て一安心。復路はB747に乗ることが出来ます。
最後の最後をしっかり押さえられたのは有り難いことです。


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北海道らしい荒涼とした風景によく似合うこのフォルム。


新千歳空港9番ゲート

やや遅れ気味ですが、NH68便搭乗開始です


JA8960

このレグを飛ぶのは、JA8960号機。


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そして機内へ。


アッパーデッキへの階段

事前に指定したシートは78H。2階席の非常口座席です。


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搭乗が遅かったので7割方の方が乗り込んでいます。


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本当は窓側がいいのですが、予約が遅かったので通路側に。
いわゆる「お見合い席」になりますが、なかなか話しかけられませんね。

やや遅れて離陸。
新世代の777や787とは違う、独特のタービン音を響かせ力強くエアボーンします。

気流が悪く、しばらくの間ベルトサインが消えませんでした。
外を見ても雲海の上のフライトで、地上の景色は望めそうにありません。


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ようやくベルトが消えました。
"ゆきむしスフレ"がぱんぱんにふくれています。


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普通席に乗る時は必ずアッパーデッキをアサインしていました。
アッパーデッキは人によってそれぞれあるようで、折角広いキャビンを持つ747に乗ったいるのに、どうして狭い2階席に乗るのか?なんて言われたこともあります。確かに物入れが小さくて不自由しますし、風切り音も大きいです 。昔JALの方に聞いたのですが圧迫感を嫌う人もいるようです。

でも、なんとなく落ち着いた雰囲気と、地上走行時のアイポイントの高さ、正面のドアの向こうでパイロットにコントロールされているというところになんとなく安心感を感じたり、他の機種にはない魅力的なところがあります。


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機内を見渡しながら、機材変更が今日でなくて本当に良かったと思いました。
「艦長席」はあきらめがつくにしても、アッパーキャビンに乗れなかったら後悔しそうですから。


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円い天井のフラットなところが妙に目についたり。


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ごくわずかな安定飛行の時間を狙い澄ましたかのようにドリンクサービスが行われました。


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降下を始める前からベルトサインが点灯します。

初めて乗った飛行機はJALの747。成田からイタリア・ミラノまでのフライトでした。
アルプス越えで機首をモロに下げ、山肌をトレースするかのように降下。窓の外の稜線は圧巻でした。

その復路パリから成田まで飛んだのが747-400。
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思えば、ウイングレット付きの747-400に乗ったのはこの時だけ。
真っ青な空、日本海上空の雲海を上を飛行中、谷村新司の「群青」を機内オーディオを聞いて大感動でした。

他にも印象に残るフライトを思い出してみると9・11の数日後、地上滞在時に激突シーンがモニターに映し出され、楽しいはずの旅行が少し暗い気持ちになったこと。
台風で突風が吹き荒れる中福岡へ。機体が大きく揺れたものの、福岡空港への最終進入では嘘のようにぴたりと安定したランディング。
機内で有名人をお見かけしたこともありました。通路の向こう側の席にいた故・児玉清さんが何かをさらさらと書き留めているのを拝見し、数日後、日経新聞夕刊に羽田空港での出来事が書かれた児玉さんのコラムが掲載されたのを見て「あの時書いていたのはこれか!」と思ったこと。

中でも一番思い出に残っている747-400でのフライトは48時間足止めの時。
もう一泊を覚悟して友人と「乗れなかったら」今夜会おうと約束していました。それでもなんとか家に帰れるリミットとなる18:30の便に乗ることが出来ました。
アサインされたのは最前列左側の一人掛けの席。
少し後ろ髪を引かれる思いの中、機内オーディオでNHK札幌のニュースを聞きながら新千歳空港をを飛び立ちました。
次第に降下していき、再びNHKラジオにチャンネルを合わせると、関東地方のニュースに。眼下に広がる無数の東京の明かりを見て「ようやく帰ってこられた」と思い、心底ホッとしたことです。

B747-400 JA8960 アッパーキャビン

気流が悪くエンジンのパワーを頻繁に調整しながらの降下。
今回のフライトは残念ながら最終進入まで地上の様子を見ることは出来ませんでした。

ANA68 JA8960 スポットイン

羽田空港に無事着陸。
隣ではB787が出発の準備を整えています。


サイドストウェッジ

少し上向きの窓と、座席脇のストウェッジ。747ならではです。


最後のアッパーデッキ

最後まで残ってキャビンを撮影させてもらいました。
同じ趣味の女性二人組もいらして、昨日の機材変更のことを話すと「それ嫌ですね~」なんて話になりました。


「艦長席」

この際ですから、メインデッキのCAさんにもお断りして幻になった「艦長席」を撮影させてもらいました。


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出口通路でもしばらく撮影。
写真にも瞼にもこの勇姿を焼き付けておきたい。そんな気分です。

日本の空を席巻したかつての空の王者も、時代の流れの中で輝きを失い歴史の1ページになろうとしています。
でも、その存在感は経済性追求に走る現在の最新鋭機には未だ引けを取りません。


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グッドバイ!