【ネタバレあり感想】『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』 | 後追い80's

後追い80's

80年代カルチャー発掘備忘録

 

前回はネタバレなしの感想だったので、今回はネタバレ全開でいきたいと思います。

 

1回観ただけなので、微妙に間違っている情報などもあるかもしれませんが。

 

 

まずDESTINYのファンとしては、シンとルナマリアがキラと同じ部隊で戦っていること、キラに対して「隊長」と呼んで慕っている様子など、彼らのその後の話を見る事ができただけで嬉しかった。

 

シンがスペシャルエディションの最後にキラから言われた言葉に感動して、一緒に戦っていく決意をした事でコンパスに参加したという経緯が分かったり、キラが全てを1人で背負い込もうとしている様子を見て信頼されていないのかなと悩む姿が描かれていたりと、まさにこういうのが見たかったというようなドラマを見せてくれたことに大満足でした。

 

私は多分キラやアスランよりシンが好きなんですよね。

 

だからこそ、SEEDよりもDESTINYの方が好きだったのだろうし、そういう意味では今回の映画で一番嬉しかったのはシンの大活躍だったかもしれません。

 

前半は敵の喧嘩を買って返り討ちにされたりとサゲられっぱなしだったけど、それは後半に向けての布石に過ぎず、後半に入って機体がジャスティスからデスティニーに変わると水を得た魚のようになって、とんでもない無双状態に突入する展開が最高でした。

 

今回キラたちと戦う敵のブラックナイツは、コーディネーターの心を読んだり意識に干渉したりする能力を持っていたけど、シンの心を読もうとしたら「何も考えていない!?」と面食らい、意識に干渉して闇堕ちさせようとしたら「闇が深すぎる!!」と恐れ慄いていたのも笑えました。

 

そして「分身はこうやるんだーーー!!」と叫んでブラックナイツの主力を一気に3機撃墜(4機のうちの1機を姉御さんが撃墜したから確か3機だったような)した場面はさすが主人公と言える活躍ぶりで、DESTINYで途中からキラに主人公の座を奪われたことに対する面目躍如となった感じがして爽快でした。

 

その少し前に、キラから「シン、ミレニアムを頼むよ」と言われた時の嬉しそうな様子も微笑ましかったし、実際それを有言実行してみせたのもカッコ良くて溜飲が下がりました。

 

 

今回、キラの隊にはシンとルナマリアの他に見慣れない女性パイロットがいて、このアグネスという子がかなり性格キツめで引っ掻き回す存在となっていたのも面白い要素でしたね。

 

 

今までエースパイロットとしてチヤホヤされて傍若無人に振る舞ってこれたシンが「デュランダル議長の都合のいい駒」など、ぐうの音も出ないほどケチョンケチョンに貶されまくっていて、それに対していつものシンらしく狂犬のように噛みつくわけでもなく、一方的に言われ放題になっているのがまた面白くて。

 

あのシンを圧倒して黙らせることができるキャラなんて今まで見たためしがないだけに凄いなぁと(笑)

 

アグネスはキラに片思いをしていて、自分の気持ちが報われない事に傷つき腹を立てて、敵に寝返ってルナマリアと女同士のバトルになる展開は、Zガンダムのレコアとエマの戦いを彷彿させました。

 

でも、レコアとエマが相打ちでお互いに命を落とす展開になるのに対し、こちらはルナマリアが勝利して、最後はDESTINYの最終回で自分がアスランからしてもらったようにMSで手を差し伸べるという救いのある結末になったわけですが。

 

とはいえ、アグネスがやったことを考えると軍法会議で重罪に問われるのは確実で、彼女に明るい未来など無いように思えるものの、これがSEEDの世界だと何事もなかったかのようにしれっと原隊復帰してそうに思えるのが怖いところだったりします(笑)

 

劇中での描写だとアグネスはかなりのやり手で、シンにジャスティスをよこせと言い寄るぐらいだから凄い実力の持ち主なんでしょうけど、そんなアグネスを割と余裕を持った状態で打ち負かしたわけですから、ルナマリアも着実に成長している事が伺えました。

 

それで思い出しましたが、アグネスのシン評(ちんくしゃ、山猿などw)は面白かったですね。

 

恋人をそんな風になじられても冷静にあしらっているルナマリアが大人に見えて、ここも成長が垣間見えた場面でした。

 

 

そして物語の中盤辺りだったか、遂に満を持してMSに乗ったアスランが参戦。

 

搭乗する機体はズゴック、しかも赤い機体というのがシャア専用カラーっぽくて良かったですね(実際シャアザクを思わせる演出もありましたしw)。

 

それで今気付いたんですが、あのキラとアスランの殴り合いは、もしや逆シャアでアムロとシャアが殴り合ったシーンのオマージュだったのでしょうか(笑)

 

キラとアスランが殴り合いの喧嘩を始めた時はちょっと驚きましたね。

 

ここが本作で最も予想外の展開だったかもしれません。

 

しかも、アスランの方が余裕で殴り勝つ展開というのもまた驚きでした。

 

キラが本気じゃなかったとしても凄い。

 

アスランは過去作でも白兵戦においては敵なしと言えるほど図抜けた戦闘力を見せていましたが、今回の件でアスランの白兵戦最強説の信憑性がますます高まりました(笑)

 

 

そういえば、あの時キラが言った「君たちが弱いから」には引きましたねえ。

 

普通ならそういう発言に最も噛みつきそうなシンがまるで反論しないばかりか、ああまでこき下ろされても尚、キラを庇い続けるなんて、君どんだけキラの事が好きなんだよとツッコミ入れたくなりました(笑)

 

DESTINYでは対立関係にあった新旧主人公が、思っていた以上に良い関係になってくれたようなのが嬉しかった(シンの片思いにも見えますがw)。

 

 

アスランは最後の出撃までズゴックなのかよ…いやいや、必ずどこかでガンダムに乗り換えるはずと思っていたら、なんとズゴックの中からガンダムが出てくるというカラクリ仕掛けに「そうきたか」と半笑い。

 

アスランは今回フリーダムに乗って戦ったりと、色々とイレギュラーな行動が多くて面白い存在になっていました。

 

何かと迷いが多かったDESTINYの頃までと違って、今回のアスランはどっしりしているというか、余裕すら感じさせる頼もしさがあってカッコよかったなぁ。

 

でも、心を読んでくる敵を錯乱させる手段とはいえ、カガリとのムフフな事を想像するとは(笑)

 

そこで妄想する相手はやっぱりカガリなのか…と、私はそっちの方が気になりましたけどね。

 

最後にカガリとお揃いのペンダントを見せ合ったりしてたところからも、アスランの心は未だにカガリにあるんだなという事が伝わってきました。

 

メイリンと上手くやっていってほしいと思っていたので、メイリンがちょっと不憫に思えました。

 

私だったら迷わずメイリンだけどなぁ(笑)

 

 

今回の敵となったファウンデーションの連中は総じて薄気味悪い連中でした。

 

あの唯一まともそうなお姉さん以外は(イングリット・トラドールという名前だそうです←今調べたw)。

 

ファウンデーションの女王なんて、最初はZガンダムの頃のミネバみたいな感じで子供なのに担ぎ出されている人なのかと思いきや、オルフェから母上と呼ばれるのを聞いて「えっ?この人、大人だったの!?」と驚いてしまったし。

 

でも、デュランダルと一緒に働いていたという話からして結構な年のはずなんだけど…実際のところ何歳ぐらいなんだろう。

 

と思って調べてみたら、ちゃんと設定がありまして・・・なんと50歳だった事が判明しました(笑)

 

遺伝子操作ってスゴいなー(棒)

 

 

でも、今回の劇場版をやると知った際にまず思ったのが、キラとアスランとシン達を敵に回して良い勝負に持ち込めるようなヤツなんてどこにいるの?という疑問(懸念)だったのですが、それに対する回答がラスボス(オルフェ)とラクスは世界を統治すべく生み出されたコーディネーターを超えるアコードという種だったという設定でした。

 

そのアコード達が敵になるわけだから、キラ達が苦戦を強いられる展開になっても納得できたので、この設定は上手いこと考えたなと感心します。

 

 

事前にガンプラの画像で敵の大将らしきMSを見てしまったんですが……

 

なんかラスボス感の無い機体だなと思っていたら、終盤にオルフェがちゃんとラスボスに相応しいMSに乗って出撃したので安心しました。

 

 

 

 

それはいいとして・・・

 

最後にラクスが出撃した際のあのお尻。

 

あれ、何なんですか?(笑)

 

本筋とまるで関係ないのに物凄いインパクトだったから狼狽えそうになったんですが。

 

ラクスって一見細身に見えて、実はあんな凄いお尻してたのか…って素直に感心してる場合じゃないのに(笑)

 

あと、オルフェがラクスを押し倒した際に、はだけた胸元をジーッと凝視していた気がするんですが、あれ…要りますかね?(笑)

 

ラストのキラとラクスの浜辺で全裸のキスシーンにしても、これ要るかなぁ…と心の中で苦笑してました。

 

シンが姉御さんのおっぱいを触っていたシーンにしてもそうですけど(姉御さんも満更でもない様子に見えたのは気のせいでしょうかw)。

 

キラとラクスの浜辺のやつは、ユーザーレビューで「青姦」と書かれていて笑いました。

 

私も最初は「この人達は一体なにをやってるんだろう」と一瞬思考が停止しましたが、後になって考えると、あれは心を裸にして向き合っていこうという事を表現していたのだろうと解釈できましたし、元々SEEDは初期の頃から主題歌の映像などで裸が出てきていたので、今更そんなに驚くようなことでもないという感覚もあります。

 

とはいえ、今回は無駄にエロ要素が多かった気はしましたけど(笑)


 

あとは、イザークとディアッカがデュエルとバスターに乗って戦ったのも熱い展開でしたね。

 

でも、私としてはイザークとキラの絡みとかもっと見たかったんですが。

 

あの2人ってどんな風に会話するんだろうと興味津々なので(笑)

 

勿論、共闘も見たかったので、今回も実現しなかったのは少し残念でした。

 

 

そういえば、ミリアリアとサイがちらっと出てきたシーンがあったり、ミネルバの副艦長だったアーサーも相変わらずだったりで、ああいう脇キャラをしっかり出してくれたのも何気に嬉しかったですね。

 

ムウさんもアカツキに乗って不可能を可能にする男をやっていたし。

 

でも、黒い三連星みたいな人達のうち2人が戦死したのはちょっと悲しかったなぁ。

 

 

あと、今回は新造戦艦ミレニアムのコノエ艦長という新たな切れ者が出てきましたが、どんなにカッコいい事を言っても声がヤザンなので、「とはいえヤザンじゃんw」と心の中でツッコミ入れてました(笑)

 

しかし、85年のZガンダムに出演していた声優さんが、あれから約40年後にもこうしてまたガンダムの新作で活躍されているというのは凄い事だし嬉しい事だなと思いますね。

 

 

長々と感想を書いてきましたが、正直まだまだ全ての感想は語りきれていません。

 

でも、これ以上はキリがないので、この辺でやめておきます。

 

今回の劇場版は凄い情報量なので、いずれまた観返す時が楽しみです。

 

その時は、今回はアスラン目線で…その次はシン目線で…といった感じで、毎回1人のキャラクターに注目して観ていくのも面白そうだなと思います。

 

 

とりあえず、今回でSEEDは完結ということらしいですが、これだけヒットするとまた続編の話が出てきそうな気もするんですが、本当にこれで終わりなんでしょうかね。

 

個人的にはこれで終わりでも良いと思いますが、最後のあの終わり方はちょっとだけスッキリしませんでした。

 

「え…?まさかこれで終わったりしないよね?終わらないよね?」と思っていたら劇場の明かりがついたので、思わず「それで終わるんかい!」とズッコケそうになりましたから。

 

まあ、あれぐらいスパッと潔く終わるのが良いのかもしれないですが。

 

総じて見たいと思っていたものを見せてもらったという満足感しかありませんから、これで何の未練も残さず清々しい気持ちでSEEDとお別れすることは出来そうです。

 

ああ、そうそう。エンディングの曲がSee-Sawだったのも良かったですね。

 

私はガンダム00も好きなので、石川智晶さんの声を聞くとガンダムやなぁって感じますから。