今日は面白い記事を読みました。
何とSNKが『龍虎の拳』の新作を予定しているらしいのです。
龍虎の拳といえば、当ブログでも過去に何回も取り上げてきましたし、特に『龍虎の拳2』に関しては5年前辺りにPS2版の最高難易度で全クリした動画を全キャラ分YouTubeにアップしたりと、数ある格ゲーの中でも別格扱いで思い入れが強いゲームでもあります。
先日、北斗の拳が新作アニメとして蘇るという記事を書いたばかりですが、今度は龍虎の拳まで蘇るときました(笑)
軟弱なアニメやゲームキャラクターばかり氾濫する現代社会に、漢くさくて濃い〜~〜2つの作品がどういう形で蘇るのかと思うと、どうしても不安というか疑心暗鬼の方が先に立ってしまうのは仕方のないところだとは思いますが、とりあえずフラットな気持ちで完成する時を待とうと思っています。
そんな龍虎の拳の新作についてのインタビュー記事はこちらです。
長い記事だったので、龍虎の拳に関して語られている部分のみ以下にコピペしておきますが、画像などは省略しているので、上記サイトで読む方がより分かりやすいと思われます。
甦る「龍虎」――令和の格闘アクションを目指して
4Gamer:
餓狼伝説の話はこれくらいにして,そろそろ新作の話に移らせてください。いくつか並行して開発が進んでいるとのことですが。
小田氏:
はい,今日の本題ですね。開発が進行しているタイトルはいくつかあるのですが,今回のものは“これから動かそう”と思っているタイトルになります。チームビルドから始めるので,正確にはまだスタートもしていないんですが,まず「龍虎の拳」の新作(以下,龍虎)を作ろうと思っています。
4Gamer:
おお,龍虎ですか!
小田氏:
ええ。あのシリーズをもう一度,作ろうかなと。それからもう一つ,格闘ゲーム“ではない”サムライスピリッツも,これから作ろうと思っています。で,そのための開発者を募集したいんですよ。
4Gamer:
サムスピもですか。ええと,では順番に聞かせてください。まず龍虎ですが,チームビルドからということは,具体的なことはまだ何も決まってないんですか。
小田氏:
そうですね。なにせ古いIPですから。シリーズとしても1990年代前半で止まっているシリーズですし,どうすれば今の時代に甦らせることができるのか,その議論――ブレストから始めなくてはなりません。
4Gamer:
確かに龍虎の拳は,対戦格闘ゲームというか……どちらかというと格闘アクションみたいなノリのタイトルです。じゃあこういうゲームにしたい,といったイメージも,まだないんですね。
小田氏:
漠然とはあるんですが,僕が言っちゃうとそれになっちゃうんで,言わないようにしています。
4Gamer:
……なるほど。龍虎シリーズは,「ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝」(以下,龍虎外伝)が今のところの最終作ですが,その続編……というか続きのお話,というわけでもなく?
小田氏:
続編にはならないと思いますよ。あの続きのストーリーも実はあるんですが,それをやるにしても,最初から語り直さないと意味が分からないでしょうし。
4Gamer:
そのストーリーというのは,世に出ていないものですよね。
小田氏:
開発自体,行われませんでしたからね。龍虎外伝がうまくいかなくて,あのときの開発チームはそのまま「月華の剣士」(以下,月華)に移行していますので。だから,あの続きを入れて再構成するのもありだし,そうでなくてもいい。いろんなやり方があると思っています。
4Gamer:
……となると,かなりなんでもありなんですね。そもそも龍虎シリーズ自体が,かなり実験的なシリーズのような気もしますし。超必殺技とか,ほかのゲームに引き継がれていったものもありますけど。
小田氏:
ストーリーモードのプレイアブルキャラが2人しかいなかったりね。その分,ストーリーは凝ってましたが。あと龍虎外伝では,アルティメットK.O.とかもあったじゃないですか。
4Gamer:
ありましたね。ラウンド先取してようが,体力が少ないときに超必殺技を食らったら終わりっていう。すごく挑戦的なシステムでした。
小田氏:
そうそう。あの辺りを,この令和の時代にどう解釈して甦らせるのかが,一つ課題だと思っています。eスポーツ的に考えたら,もちろん論外なわけですけど,でもそれだったら龍虎である意味がなくなるじゃないか,とかですね。
4Gamer:
いちプレイヤーとしては,そういうのもアリな気はしますが……。
小田氏:
でもマーケティング的に考えると,この時代に果たして成り立つのだろうかって,なるじゃないですか。だから,そういう議論から始める必要があるわけです。
4Gamer:
確かに……。開発者を募集したいとのことですが,具体的にどんな人が欲しい,というのはあるんでしょうか。
小田氏:
格闘ゲーム,アクションゲームの開発経験者はもちろんですが,やっぱり龍虎シリーズに詳しい人がいいですね。年齢を問わず。
4Gamer:
若くて龍虎シリーズに詳しい人がいたら,どういうゲーム遍歴なのか聞いてみたいところはありますけど(笑)。ここでいう詳しいというのは,ゲームの世界観的な話でしょうか。それともメカニクスの話ですか?
小田氏:
両方ですね。ミカド※の大会とか見ていても,やり込んでいる人のプレイはすごく面白いですし,そういうプレイヤー側からの観点も欲しいと思っています。一方で,サウスタウンに愛着があって,設定を熟知している人もありがたいです。龍虎シリーズは,そうした側面も大事なゲームですから。
※東京・高田馬場にある老舗のゲームセンター。シューティングゲームや格闘ゲームなどの聖地として知られる。
4Gamer:
令和の龍虎シリーズを,その両面から考えられる人,ということでしょうか。
小田氏:
そうですね。収拾つくんかなって感じですけど(笑)。あと,勤務地は大阪になります。
4Gamer:
では,龍虎に思い入れのある方は,ぜひ大阪に。
小田氏:
はい。募集要項を読んでいただいて,チャレンジしてみたい人は,ぜひ応募していただきたいです。
4Gamer:
ところで,先ほど話題に上がった龍虎外伝について,もう少し聞いてみたいのですけど,あれってものすごく3D格闘ゲームを意識したゲームでしたよね。
小田氏:
ああ,そうですね。「バーチャファイター」の操作感やエッセンスが,当時のスタッフは好きだったみたいですね。
4Gamer:
つまりなんと言うか,現実の格闘技っぽさとかリアルさ,みたいな。龍虎シリーズ自体が,元々そういうリアルさを志向していたんですかね?
小田氏:
いや,どちらかというと龍虎は劇画ですね。とにかく濃ゆくて,男臭い。殴り合って分かり合う,みたいな。
4Gamer:
はいはい。キャラクターもほとんど女の子いなかったですものね。そこが餓狼シリーズとの違い,最初の分かれ道だったんでしょうか。
小田氏:
どうなんでしょうね。当時の上司の発言としては,龍虎はいわゆる「北斗の拳」で,餓狼は「ドラゴンボール」の雰囲気……ってのは,聞いたことがあります。
4Gamer:
じゃあその路線で,当時のトレンドを取り入れつつできたのが,龍虎外伝のあのテイストだったんですかね?
小田氏:
あのときは,やっぱりバーチャファイターの影響が強かったんだと思いますけど。
4Gamer:
ということは,龍虎の新作が3D格闘ゲームのメカニクスになることもあり得る?
小田氏:
今のグラフィックスなら,3D格闘でも龍虎っぽさを出せると思うので,可能性としてはあると思います。
4Gamer:
劇画調のグラフィックスで。
小田氏:
どういう創り方をしても,男臭ーくはなると思いますよ。
4Gamer:
それが一番挑戦的なんじゃないかって気がしますけど(笑)。
小田氏:
もちろん,議論の余地はあります。でもそんな声は一切無視して,例えば女性キャラは全員ワンパンでK.O.とかでも,いいかもしれない(笑)。
一同:
(爆笑)。
小田氏:
でもリアルにしたら,絶対そうなるじゃないですか(笑)。
4Gamer:
それでも龍虎なら,許されるんじゃないかっていう。
小田氏:
そうですね。どこまで尖れるかってことだと思います。
4Gamer:
マーケティングとのせめぎ合いですね。……ということは,「龍虎の拳2」でユリが参戦したのは妥協だったのか。
小田氏:
あれはね,不知火舞の人気が出過ぎちゃったんで,なんか必要だろうっていう話ですね。案の定,めっちゃ人気が出たわけですけど。
4Gamer:
1年で強くなるのは無理がある,とはならなかったんですか。
小田氏:
あれはね,天才なんですよ(笑)。
4Gamer:
(笑)。でもカッコイイおっさんはいっぱい出してほしいです。期待しています。
4Gamer:
ちなみに,龍虎って海外での人気はどうなんですか?
小田氏:
以前とったアンケートによると,アメリカでは餓狼シリーズと龍虎シリーズの認知度がとくに高いみたいです。ここ最近はKOFをずっと続けてきたので,そこに追いつき追い越せな状況ですけど。
4Gamer:
ということは,KOFが飛び抜けて人気なのは,アジア圏だけなんですか。
小田氏:
アジアと,あと南米での人気が高いですね。やっぱりアーケードのタイトルですから,アーケード筐体が多く出回っていたところほど,人気が根強いのかもしれないです。
4Gamer:
なるほど……やっぱり龍虎の新作がどうなるのかが,一番予想つかないですね。想像するとワクワクするんだけど,実際に出てくるのを見るのは,ちょっと怖いという。
小田氏:
そうなんですよ。皆で腹を括って作る必要があるんです。
4Gamer:
なんかアイデアはいっぱい浮かぶけど,果たしてそれでいいのかっていう。
小田氏:
居酒屋で話すネタとしては面白いけど,実際に仕事でやるとなると,プレッシャーしかない。例えば藤堂に二つ目の必殺技つけるだけで,クレーム来そうじゃないですか?
4Gamer:
確かに(笑)。
小田氏:
しかも新大阪に引っ越してきて,ある意味,人生をかけたチャレンジですからね。龍虎でそこまでできるって,応募してくる人もなかなかの根性だと思いますよ。
4Gamer:
でも龍虎って,ベルトスクロールアクションが格闘ゲームに進化していく,その端境期だからこそ生まれたタイトルだったじゃないですか。結果として,歴史は格闘ゲームを選んだワケですけど,そこには別の可能性もあった気がするんですよね。何か,まったく別のものに進化した可能性が……。
小田氏:
そうですよね。なので,改めてそこを考えてみたいんです。新しい解釈ができないものかと。
4Gamer:
ストーリーを重視するとなると,やっぱりアクションアドベンチャーとか。あっ,バトロワにするとかどうですか?
小田氏:
それも居酒屋ネタなんですよ(笑)。
4Gamer:
ああ,やっぱり(苦笑)。
小田氏:
世界観に合わないんですよね。龍虎の拳って,あんなに悪い奴らばっかり出てくるのに,みんな礼儀正しいじゃないですか。ラウンドファイトってなるまで手を出さないし,後ろから不意討ちしたりもしない。ちゃんと作法があるんですよ。
4Gamer:
確かにバトロワだと不意討ち,漁夫の利は当たり前になっちゃいますね。アウトローばかりなのに銃を出したりもしないですし。格闘家だからか,悪人でも根底にはプライドがあるのかも。
小田氏:
謎ですよね,あの世界観。
4Gamer:
でも劇画って言われると,なんか分かる気もします(笑)。では,期待は尽きないと言うことで。
感想と要望
まずインタビュー記事の感想ですが、内容云々よりも龍虎の拳について近年これだけの文字数で語られたインタビューなんて見た例がないので、それだけでも嬉しかったですね。
最後に、アケアカの龍虎の拳2で最高難易度ノーミスクリアした動画を現在4キャラ分アップしているので、そちらを載せておきます。
これらの動画から私の溢れんばかりの龍虎愛が少しでも伝わるのではないかと(笑)