◆『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)
BS12で放送された字幕版で鑑賞。
ディカプリオ主演&サバイバル映画という事で、正直ほとんど観たいと思う要素は無かったんだけど、凄そうな映画なので一度は観ておくべきかもしれないと、ようやく重い腰を上げる事にした。
番組の冒頭で「衝撃的なシーンがある為、一部修正しています」といった説明が入ったので、またしょうもない事しよるなぁ…と思ったものの、本編が始まって納得。
これは修正して正解(笑)
修正バージョンですら見るに堪えない残虐描写が多すぎてうんざりしたぐらいだから、むしろあれ以上はご遠慮したい。
冒頭からいきなり先住民と白人の野蛮な殺し合い。
残虐描写がリアル過ぎるあまり、見ていてゲンナリする。
あ~、のっけから嫌な予感...。
その後、ディカプリオが大きな熊に襲われて半殺しの目に遭う。
というか、生きてるのが奇跡なレベル。
虫の息状態から、何とか熊にカウンターを食らわして返り討ちにしたものの、ディカプリオの体は見るも無残なほどズタズタで、その損壊した状態までもがリアルに描写されている為、これまた見るに堪えない。
動けないディカプリオは、トム・ハーディ演じる裏切り者に殺されそうになり、それを止めようとしたディカプリオの息子はトム・ハーディから殺されてしまう。
トム・ハーディはディカプリオを置き去りにするが、そこからディカプリオのサバイバル生活が始まり、復讐の為だけに生き延びていく。
そして、最後は復讐を果たすわけだが、それだけの話を2時間17分も使って延々と見せられる。
クオリティはメチャクチャ高い映画だけに、つまらないわけではなかったのだが、かといって楽しいはずもなく、早く終わってほしい気持ちの方が強かった。
観終わった今も、観て正解だったとは素直に思えない心境だし。
そもそも、長すぎる!
BS12だから2時間17分で済んだけど、本当は2時間36分もあるらしい。
あんなものに2時間半以上も拘束されるなんて正気の沙汰じゃない。
劇場で観ていたら軽い拷問だっただろう。
舞台設定が西部開拓時代という事もあって、2時間でも十分すぎるほど長く感じる映画なのに。
大自然の景色がたくさん出てくるものの、そもそもアメリカの荒野は好みではないので、映像美に酔いしれるとか、そういった感覚も無い。
考えてみたら、「暗い」「重い」「残虐」と、今の私が最も敬遠したい要素が満載だったな。
そりゃ好きになれるはずもないわけだ。
こうやって映画の感想を書く際、大抵の映画はネットで記事やレビューなどに軽く目を通すのだが、本作に関してはそんな気さえ起きなかった。
こんなひたすら野蛮なだけのものを見て何の意味があるのかとしか思えなかったし。
そもそも、一体どんな目的があってこのような映画を作るのか。
そして、何が目的でこんな映画を観ようとするのだろうか。
根本的にその辺がよく分からないから、時間を無駄にした感覚が強いのだろう。
自分の好みに偏ると視野が狭くなってしまうので、見聞を広める為にこういった気が進まない映画も観ているけど、当初の先入観通り、これは私が求めているような映画とは対極に位置するものだと感じた。
私は映画に娯楽を求めているのであって、ここまでリアルな野蛮さなんて求めていない。
今後はもうサバイバル系の映画は避ける事にしよう。
今まで面白いと思った例も無いし、こうして楽しくない映画の感想を書くのも辛いものがあるから。
満足度は・・・63点