コービーの訃報を知ってから1日が過ぎたが、未だコービーの事が頭から離れない。
楽天で配信されている追悼番組を見たり、YOUTUBEやNBA公式動画など、彼を惜しむ動画が次々とアップされているので、昨日はひたすらそれらを見ていた。
割と楽しい事ばかり続いていた日々だっただけに、こんなにも意気消沈するのは久々の事だ。
レイカーズの次の試合はクリッパーズ戦だと知ったが、色々と配慮して延期が決まったらしい。
正直それで良かったと思う。
コービーのファンではなかった自分でさえ、こんな状態なんだから、レイカーズ関係者のショックは計り知れないものがあるだろう。
改めてコービーのMIXテープなど見ていると、控えめに言っても超人だなと感じる。
そして、こんな超人でも死ぬんだ…と。
老いて肉体が衰えて死ぬのは分かるけど、まだ若く強靭な肉体を持っているうちは、ちょっとやそっとの事では死なないように錯覚しがちだ。
人間の命というのは本当に儚い。
ドワイト・ハワードは今年のダンクコンテストに出場する事を表明し「コービーに手伝ってもらう」とコメントしていたので、本当に実現するのか楽しみにしていたところがあったが、それももう実現する事は無くなった。
コービーのプレイを模倣し、コービーのシグネチャーモデルを着用するほどコービーを崇拝していたデローザンもかなり憔悴した様子だった。そして、そんなデローザンを労わるような素振りを見せていたポポビッチ監督はこういう時に誰よりも頼もしく見える人格者だと感じた。
カイリー・アービングは昨日の試合を個人的な理由により欠場したらしい。
そういえば、先日コービーが主宰するキャンプにカイリーやカワイが参加している動画を偶然見たばかりだった事を思い出した。
コービーはマンバメンタリティを持つ現役の選手として、カイリーとヤニスの名を挙げていた。
そして、カイリーは自身のシグネチャーモデルにマンバメンタリティの名を取り入れるほど、コービーをリスペクトしていたようだ。
それだけに、試合できる精神状態ではなくなるのも無理もないと思った。
デリック・ローズはコービーが引退する際、「俺らの世代のジョーダン」とコメントした。
そして、最近ではコービーをずっと目標としてきた事を明かしていた。
今日のピストンズ戦にローズの姿が無かったのも、やはりショックによる欠場なのだろうか。
CP3も個人的理由によって欠場していた。
NBAは、いや世界は未だ大きく動揺している。
少しだけ自分の話をすると、今日は急遽バスケの練習に参加する事になって、毎週使用しているホームコートで自分より若い連中とやってきた。
日曜日もフルコートバスケを2時間半やったばかりだったからか、結構体力の消耗が激しくキツかったけど、ドンヨリしていた気分が少しだけ晴れたので、とりあえず体を動かして良かったと思えた。
昔の自分は結果に一喜一憂して落ち込んだりしていたけど、今は課題が見つかると何とかそこを改善したいという思いが増すばかり。
もっと体力をつけたいし、もっと速さが欲しいし、もっと高く飛びたい。
シュートの感覚もまだ掴めていないし、オフボール時の動き方も研究しないとダメだ。
課題が山積みで、それらを1つ1つクリアしていくのを楽しみにしている。
今よりもずっと努力しないといけない。
楽しむ為にバスケをやるのだけど、やるからには上達したい。
そこそこ良いプレイをして「運動になりました」だけでは気が済まない。
年齢は絶対に言い訳にしたくない。
だから、インドア趣味を楽しむ時間をある程度犠牲にする覚悟が必要になる。
このまま終わるのはあまりにも気持ちが悪いから、やるしか選択肢が無い。
コービーがこの世を去ってから、やたら「マンバメンタリティ」という言葉の真意が気になり始めた。
そして調べてみると、以下のようなコメントが目に入った。
「それは考え方ではなく、生き方そのもの。一日も欠かすことなく成長のために努力する生き方。やせ我慢したり、虚勢を張ったりしながら生きることでは決してない。マンバメンタリティとは、取り組んでいる物事が何であれ上達のために努力しようとする最もシンプルな姿勢だ」
「マンバメンタリティとは、答えを見つけ出すための終わりなき冒険。もっと上達したい、もっと知りたいという無限の好奇心。マンバメンタリティとは、結末にこだわらずに、とにかく進み、戦うこと。人から何と言われるか、誰かに失望されるのではないか、そんなことは一切気にせず、その瞬間だけに神経を注ぐ。それが真のマンバメンタリティだ」
– コービー・ブライアント
今の自分には、まずこのメンタリティを持つ事自体が難題だ。
未だ人に気を遣ってしまう自分がいる。
もっと人の事など気にせずマイペースに振る舞えるような強靭なメンタルが欲しいと思うのだが、長年培ってきた性格というものはなかなかに変えるのが難しい。
でも、何とか少しずつでもその領域に近づけるように挑戦してみたい。
とにかく今は日々の積み重ねをサボらず、1日を大事にする事が課題だ。
サボりたくなった日は、コービーを思い出して「彼ならこんな日でもやるだろう」と喝を入れなければ。
ブランクがあまりにも長すぎるだけに、人と同じような事をやっていてもこれ以上の結果は望めないと分かっているから。
しかし、コービーがこの世を去るのと同時期に、同世代の自分が再びバスケに復帰するなんて、何とも奇妙な話だなとも思う。
人間の体は消耗品なので、多少鍛えたところでいつまで体がもつのか分からないけど、バスケを続ける以上は「もっと上達したい、もっと知りたいという無限の好奇心」を忘れずにやっていきたいと思う。