12月4日19時  オペラシティ

指揮:リオネル・ブランギエ
ピアノ:ベフゾド・アブドゥライモフ
東京フィルハーモニー交響楽団

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
A.ショール:ピアノ協奏曲第1番
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 op.43
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲

12月1日、4日にブランギエが東フィルを振った、ショール作品を中心にしたコンサートが催された、ブランギエは聴いたことが無いが、一度は聴いておきたい
1日はプレトニョフが、4日は昨年聴いてファンになったアブドゥライモフがピアノを担当、
諸々の予定が重なり聴けなかったが、4日は開いていたので勇躍TOCに向かったのだが、まさかのがっかりコンサートだった

まず、入り口で渡されたプログラムがしょぼい、ショールの人と作品についてもっと詳しい解説すべきでは、
オケがしょぼい、牧神の演奏は酷かった、ホルンは何を考えているのか、
ちゃんと数えてないが、弦セクは12?,10,8,6,5くらいの構成、コンミスはアシスタントコンサートマスターの方なのか?
ショールは聴き心地は悪くなく、アブドゥライモフも好演だと思うのだが、何せ盛り上がらない
アマオケの演奏会並みの拍手量だった、会場にいたショールさんにも失礼だろう
静かな2楽章が始まった途端に、ビニール袋をシャカシャカ鳴らしながら、中に入ったペットボトルの茶を呑む老婦人、何回も杖を倒す老人、
天の怒りに触れたのか曲の終了直前に小さな地震があった(演奏は中止されなかった)

後半のパガ狂ではアブドゥライモフの強靭な打鍵、繊細なタッチ、流麗なテクニックが十全に発揮された
そして、18変奏に入って、まさかが起きた、ビニール袋シャカシャカである、アンコールはなし
ダフニスはそれなりに盛り上がった、Flは前後半で交代したのだろうか、人が変わったようだった

12月3日19時 サントリーホール

指揮=鈴木優人
ソプラノ=ジョアン・ラン
メゾ・ソプラノ=オリヴィア・フェアミューレン
テノール=ニック・プリッチャード
バス=ドミニク・ヴェルナー
合唱=ベルリンRIAS室内合唱団

ベリオ:シンフォニア
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626(鈴木優人補筆校訂版)
アンコール
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス

今月の読響定期は、クリエイティヴ・パートナの称号を持つ鈴木優人が担当、
独唱陣と合唱を海外から招いた金のかかった公演である
しかし、客入りは昨日のキーシンのように満席とは行かず、若干空席が目立った

前半のベリオは1968年初演。翌年改訂初演の合唱付きの管弦楽曲で、オケと指揮者の間に8名の男女の歌手陣が並ぶ形で演奏された、コンミスは日下さん
高名な人類学者のレヴィ=ストロースにインスパイアされたそうだが、音楽と構造主義はそぐわないような気がする
曲は5部から成り、演奏時間は30分弱に及んだが、曲中にはマーラーをはじめとする多くの引用があり、飽きずに聴き通せた
途中に「スズキマサトサン、、、」という歌詞が聞こえたが、何だったのだろう?

後半は、鈴木さんの補筆によるモツレク、合唱団はP席は使わずにオケの背後に陣取った、各人の手にあるのはタブレットだろうか時代を感じる
確かにモーツァルトが完成できなかったことは事実だが、ジュースマイヤー版の演奏がすっかり耳に馴染んでいるので、違和感があるのではと思ったが、そうでもなかった
今回鈴木さんが新たに加えたジュースマイヤー版にはないパートも違和感なく聴けた
むしろ、前半のピリオド奏法が強調された部分の演奏に違和感を感じてしまった
いずれ詳しい評が音友にでも出るだろう

海外組の独唱陣は粒ぞろいで、聴衆から大きな拍手を浴びていた
普段の定期より熱気あるカーテンコールが繰り返され、異例なことにアンコール迄あった
実に充実したコンサートだった

12月2日19時  サントリーホール

ピアノ:エフゲニー・キーシン

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 Op. 90
ショパン:ノクターン第14番 嬰へ短調 Op. 48-2
ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op. 49
ブラームス:4つのバラード Op. 10
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第2番 ニ短調 Op. 14

ショパン:マズルカ イ短調 Op. 67-4
プロコフィエフ:歌劇『3つのオレンジへの恋』より 行進曲
ブラームス:ワルツ第15番 Op. 39-15

実はキーシンの実演を聴くのは初めて、良いピアニストだという評判は聞いているが、私は楽曲中心で聴くコンサートを決めることが多いので、推しのピアニスト以外はなかなかリサイタルには行けてない
でも、今回の来日リサイタル、プログラムが余りに魅力r的だったので聴くことにした
今日のサントリーホールは9割は女性客だったような気がする

最初のベートーベンの27番は、言葉を選ばずに言えば華のある曲ではなく、リサイタルで聴いた記憶も無い
しかし、キーシンは2楽章のソナタを鮮烈に演出してくれた
続くショパン、ノクターン14番も幻想曲もあまり聴かない曲だが、ノクターンはしっとりと、幻想曲は白眉の演奏で実にドラマティックだった

前半が作曲家の後期の作品であったのに対し、後半は作曲家の初期作品で、こちらも演奏はレアだろう
ブラームスのバラードは後期の作品に比べ情熱的な印象を受けた、
そしてプロコフィエフは2番も戦争ソナタとは別の意味で弾けた曲だった
キーシンの演奏は何れも絶品、私ごときが論評することがおこがましい

アンコールも良い選曲で、会場も最高に盛り上がっていた
これからは、キーシンは行くことに決めました