1月17日19時 オペラシティ
指揮:高関 健
ピアノ:奥井 紫麻
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番 ト短調 作品22
アンコール
ラフマニノフ:前奏曲2番 Op.23-2
マーラー:交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」
シティーフィル今年最初の定期は重量級のプログラム、
曲目はポピュラーではなく、ソリストが人気の若手男性奏者でない割には、客入りは良い
今日はプレトークにも間に合った
高関さんは奥井さんとの共演は2回目だそう、吃驚するぐらい達者な演奏をするらしい、
マーラーは高関さんが最初に聴いたころはバーンスタインやクーベリックなどしか全集が無く、最初に聴いたのはクーベリックだったそう
また、楽譜の校訂者と改定内容についてメールのやりとりを行い、現在出版されている校訂版には高関さんの名前も入っているという話も披露された
サンサーンスの2番は5番に次いで有名だが、実演を聴くのは初めて
CDで聴いてもピンと来なかったが、実際に聴いても印象が大きく変わることは無かった
奥井さんは公演のパンフより幼く線が細い感じだったが、ピアニストの技量をアピールするように作曲されたこの作品を完璧に弾きこなしていたようだ
でもピアノはロシアで学んだということなので、アンコールで弾いたラフマニノフなどのロシアものを機会があれば聴きたい
さて、高関さんと肩を並べる気はないのだが。私もマーラーの入り口はクーベリックだった、
1番や5番、6番、9番は、その後色々な演奏を聴いて上書きされたが、7番に関しては、あまりこれはというCDに出会えず、最初に聴いたクーベリックの記憶が未だ残っている
だが、どうしたことか、昨年後半に続けて演奏を聴く機会があったが、私には何かしっくり来ないものであった
さてシティフィルはいつも通り14型だが、今日は対向型、ただしCbが右翼というあまり見ない配置だった、コンマスは戸澤さん
第1楽章は、色々な管楽器がメロディを奏でるが、演奏技術は昨年聴いたバイエルン放送響に比べれば劣っているかもしれないが、それぞれのフレーズは心に残った
そして、時折訪れるオーケストラ全体の咆哮は、通常は抜群のアンサンブルを誇るシティにしては不安を感じさせるものだったが、それが心地よかった
第2楽章のナハトムジークの終了後、ギター、マンドリン入場のタイミングで、戸澤さんが立ち上がり音合わせを行う、流石の判断だ
3、4楽章とナハトムジークが続くが、改めて見ると、今回は弦楽器のメンバーがだいぶ変わっている、何よりチェロの香月さんが見当たらない、何かあったのだろうか
そして、総てを無理矢理解決させる第5楽章は迫真の演奏だった
個人的には、最近聴いた中で一番の演奏だった、会場も大喝采
上手く説明できないが、敢えて言うならば、7番は混乱の音楽だと思うのだ、
そして、その混乱を、混乱のままに提示したという意味で、今回の演奏は腑に落ちる演奏だったと思えるのだ
1月5日13時半 ミューザ川崎
指揮:城谷 正博
ジークフリート:片寄 純也
ブリュンヒルデ:池田 香織
ミーメ:升島 唯博
ワーグナー《ジークフリート》ハイライト
第1幕第3場より:霊剣ノートゥングの再生(ミーメ、ジークフリート)
第2幕第2場より:森の中のジークフリート(オーケストラ版)
第3幕第3場:ブリュンヒルデの目覚め(ジークフリート、ブリュンヒルデ)
今年の聴き初めも、去年と同じ新響、城谷さんの指揮を聴くのは初めてだ
プログラムは《ジークフリート》ハイライトと気合の入った演目
新響のプログラムは、曲目解説のみならず、今回の選曲の理由及び城谷さんのワーグナーへの想いも含む充実した内容だ
プロのオーケストラの公演で、このプログラムに比肩し得るプログラムを見た記憶が無い、プロオケの事務局は恥じるべきであろう
個人的には昨秋に復帰した池田さんに注目、
実は、昨秋にアマオケで復活を歌うと聞いてteketを即買いしたのだが、既に購入していたムーティのアッティラと重なってしまった
流石にムーティを優先し、池田さんの復活を確認出来ていなかったのだ
会場は良い席から順に売れて行ったような感じの埋まり方、オケのバックサイドの席にぽつりぽつりと見られた観客は新響関係者なのだろうか
オケは16型で4管編成、ハープが4台、舞台の両サイドには電光の字幕が設置、アマオケにしては圧巻の仕様だ
さて、第1幕第3場、今回のオケが肉厚だったこともあって、ミーメの升島さんがオケに埋没する場面も有ったが、字幕がカバーしたいと思います
続く、第2幕第2場は歌手抜きだが、コールアングレを右サイド、ホルンを左サイドに配置した演出が愉しい、
休憩後の第3幕第3場、城谷さんと登場した池田さんは心なしか元気なさげで、客席に背を向ける形で椅子に身を委ねる
しかし、ジークフリートの登場以降は覚醒、片寄さんとの掛け合いは見事だった
終演後は勿論大拍手、兎も角、池田さんの復活した歌唱が聴けて良かった
12月18日18時半 武蔵野市民文化会館 小ホール
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87
久々の武蔵野、この規模のホールとしては積極的に公演が開催されており、以前は時々行ったものだ
だが、ここ1、2年急にチケットが激安になり、チケット発売日に即完売という状態が続き、足が遠のいていた
しかし、松田華音がショスタコの畢竟の名作、24の前奏曲とフーガを一夜で弾くというので、頑張ってチケットを取りました
それにしても、チケット代1500円は安すぎる、開催場所によって多少チケット代に差が出るのは仕方ないとしても、度を超すと問題が生じる可能性があると思う
しかし、私は恥ずかしながら24の前奏曲とフーガは、一部しか聴いたことが無い、全曲は長いらしい、実際開演時間も通常より30分早く設定されている
果たして会場には、2回の休憩が挟まれることが掲示されていた、
松田さんは今回は珍しくタブレットを携えてステージに登場、静かに演奏が開始された
前奏曲とフーガの繰り返しなのだが、今更ながらショスタコーヴィチの語法の豊かさには簡単を禁じえない
松田さんの演奏は何時も乍ら表情豊かでダイナミック、彼女の場合は実際の表情も時には顔を顰めたかと思えば次の瞬間は笑みを浮かべるなど変化に富んでいる
気が付くと最初の8番までの演奏が終わり最初の休憩、時計は19時半を指していた
そして、中盤戦の演奏再開、もうすこし予習しておけばと後悔しながら、ひたすら息を潜めて聴き入る
松田さんはレパートリーが広いだけでなく、数か月前聴いたシチェドリンなどのように独特なので、おそらく今日の演奏は一期一会になる可能性が高い
これだけの長丁場を予想してこなかったお客さんも多かったのだろう、2回目の休憩に入ると、何名かの脱落者が会場を後にして行った
そして演奏再開、後半に入っても松田さんのパワーは全く衰えず、むしろ気合が乗って来たような感すらある
24番のフーガの何と力強かったこと、凄い、個人的には今年のベストリサイタルです
終演後時計は22時を回っていた

