今日は『エリザ』ガラコン大千秋楽でしたね！視聴タイミングが合ったのでテレビで見ました
いや～やっぱりこんな状況でもリアルタイムで多くのファンと共有できるのはいいですね！
（昨日と真逆wいや、生で見られるに越したことないんですけれどね）
本当に現役では考えられないスペシャルな配役、こんな『エリザ』が観てみたいという
ファンの妄想(笑)を具現化した夢のひと時でした。
の続き
演出、セットについて。田淵先生にしてはそこまで転換の仕方が気にならなかった。
まぁ相変わらず暗転が多いのですが、もともと舞台が暗いので(笑)
ただ、あまり大劇場の舞台機構を使い切れていないなぁという印象。
銀橋は何か事件があって後にソロを歌うためだけじゃないのよ
全体的に絵として切り取ると綺麗なのに動くとちょっと、、、な部分が多かった。
セットもこれといったものがなかったのは少し残念（神殿のセットは良かった）
映像でローマの風景を描写するのが多かったですが、もう少し立体感が欲しかった。
（というか今作限らず衣装に映像部分が投射されると、ちょっと「おう、、」って思ってしまう）
一方、役付の方の使い方こそ不満はあれど、群衆の動かし方が上から見たら綺麗！
特に今回のキーにもなっている“群集心理”がよく表現されていたように思えます。
うごめく群衆がまるで一つの意思を持った生き物かのように見えてきます。
一番特筆すべき存在は“神々”という名のコロスでしょう。
もとはギリシア劇から端を発したコロスもこの時代にはすでに使われなくなったんですが、
やはりこの時代の雰囲気と合うといいますか。神として存在していたものは
実は憎しみの権化だったというものですが、神は人々の念（信仰）から生まれたと思うと
その念がネガティブなものが多かったゆえに白にも黒にも染まると考えると面白い。
人々が憎しみに染まっているから神々もあのようなおぞましい姿なのか、
それとも神と思っていた存在は実は邪悪なものだった為にいくら祈りを捧げても
争いが絶えないのか。卵が先か鶏が先か的な感じではありますが、色々解釈できそうです。
、、、まぁどうにも某ヴェローナの死よりも死っぽくて「ローマの民に告ぐ！」と言いたくなったり
お化粧が某お庭番衆みたいだなと思ったのは内緒(笑)人選が本当に踊りで見せてくれる人
ばかりで（退団する更紗ちゃんつい目で追ってしまう）実体のない“神々”が
ブルータスたちの亡霊に入れ替わった演出も良かったです。
音楽、衣装について。音楽もあまり耳に残るものが、、、同じローマものでも
『暁のローマ』のように変に残るよりはいいかも綺麗な旋律のものが多かったです。
あとトップコンビお二人に歌いやすそうなキーなのはさすが座付きといったところか。
衣装は柚カレー君裾踏んじゃわないかと心配しながら見ていましたが
流石のマント裁きでどれもカッコよかった！あのポスターの服をもう少し見たかったですが。
元老院のお衣装がジェダイっぽくて、スターウォーズ好きとしてはテンション上がった(笑)
あのチョーカーは謎でしたがちょっぴり奴隷っぽく見えてしまう。
エジプト側は『王家に捧ぐ歌』で見たものが多かったですね。あきら君はまぁさまの
鎧姿でした。エジプトといえばクレオパトラ様の生着替えには釘付けでした
音楽といえば今回から久々の生オケ！実は生じゃない方が音はくっきり聞こえたり
してたんですけれど振動といいますか。やっぱり生ならではの響きがあるんですよね。
だから余計に心にダイレクトに音楽が届きます。宣言明けたらまた録音になるんだろうか、、
（というか宣言１１日には明けそうにないですしね
）
トップ２作目はどのトップさんも静の芝居を持ったりしますが、
ぐっと組全体の芝居力が深まったように思います。何より退団される華ちゃんや
あきら君の演技がよかったですし、それを受ける組子も
特に息遣いとかも感じられる“無音”も効果として使われるお芝居なので
無観客ではそれを味わう区ともできるかも（とポジティブに考えてみる）
自粛期間を経て１０日にはきっとさらに熟成された芝居になると信じております！
余談ですが、復習もかねてHBO製作『ROME』を視聴。
今作の登場人物もたくさん出てきています。そしてさらにややこしい人間関係
ちょっと大人な表現が多々あるのでなかなかおすすめしづらいですが
（R１５ってあるけれどR２５ぐらい刺激が強かった）今作を補完するのになかなかに興味深かった。
現在U-NEXTで見放題配信中なので、宝塚配信を観るために入会された～ってかたは
観てみてもいいかもしれない、、、し、どぎついからどうだろう(笑)
最後にアウグストゥスが好んだ格言を紹介したいと思います。
「Festīnā lentē」「ゆっくり急げ」
「良い結果により早くたどり着くためにはゆっくり行うのがよい」というのと
「（ただし）歩みが遅すぎても求める結果は得られない」という二つの意味を兼ね備えています。
急ぎすぎてもダメ、でも遅すぎては期を逸する。今のこの世情にピッタリの言葉だなぁと。
「ゆっくり急いで」舞台が再開されることを祈ってやみません。
続く