① の続き全体感想です。
今回新しい先生が入ったからか、殺陣が今までになく派手!というか激しい!!和物を数多くこなした
雪組だからできる殺陣ですね。ちぎさん含め主要キャストもですが、やられる側の上手いこと
手の数も多くあわや接触してるんじゃないか(鞘で背をたたくところとか)という部分も。この立ち回りだけでも
観る価値大なのですが、どうか怪我だけは注意していただきたいですね。他、歌舞伎の方が入られてたり、
小池作品に久しぶりに謝先生も(というか柴田作品以外でお見かけしたのってあまりないかも)
(カオリ先生の阿片ダンスだけは観てはいけないもの観てしまった気持ちになります)
立ち回りが多いので1幕から人は割と動くのですが、特に2幕に入っての客席降りは目が足りない!
(いや、他の場面もそうですけど)今さら取れないかもしれませんが、一度は1階席でご覧になられるの
おすすめします。(私の席からは疾風の如く蒼紫様が駆け抜けられました)2階席が置いてけぼりと
意見も耳にしますが、他の公演の客席降りもそんなものですからね(あまりに本舞台がガラッと
してしまう(例えばトップさん一人しかいないのに客席降りとか)だと、ちょっとそれは、、、となりますが)
ナポレオンの頃からか映像をよく使われるようになられた小池先生ですが、1幕はほとんど映像。
島原の豪華絢爛さや蜘蛛の糸の不穏さ、お屋敷や絵画を使っての明治維新を表現等(この技法は
『眠らない男』でも使用されてましたね)『オーシャンズ11』の頃のちゃっちさとはw比べ物にならないくらい
綺麗な映像で効果的に使われていました。ただ、どうしても映像だと舞台が平坦に感じてしまうのと、
後々映像で見るとどうしても効果が半減してしまいますね(まぁ舞台は生で観るのが前提ですけど)
勿論映像だけでなく、1幕幕開きの竹が倒れる仕掛けも剣心の技の威力が視覚的にわかるので面白い。
2幕に入ってからはプチ・ガルニエの館のセットが右に左に動いて盆も周り、見応え十分です!
音楽・衣装について。全体的に(一部を除き)そこまでキャッチーな歌はないですが、やはり最初の
ハイスピード立ち回り群舞のカッコよさも相まって血風録は見応えありますね!しかもこのシーン、
月城君やひとこ君まで新撰組隊士に扮しててアルバイト目立ちすぎですから(笑)(それにしても、
今回チギさん始め一本物とは思えない運動量なんじゃないかと←むしろトップさんの運動量が半端ない)
文明開化や赤べこ、神谷活心流のナンバーは元気がもらえる明るいナンバー。(よくよく道場ナンバーの
歌詞見たら「そんなことできねーよ!」と突っ込みたくなりますがw弥彦流石です)「♪不殺の誓い」も
また後ろの舞台も合わせて聞きたいナンバーです。が、やっぱり頭に残るのは「悪・即・斬」(笑)
覚悟してたほど「うわ~」とはならなかったですが、まさかの「悪・即・斬」が映像いっぱいに映し出し、
「悪・即・斬」でコーラス(笑)腹筋に試練が与えられたかとw(腹筋といえば、薫の大真面目なバラード
ナンバー、あの後ろの映像は笑ってもいいところなんでしょうか?割と「ブフッ」ってなったんですけどw)
頭に残っているといえば蒼紫5のナンバーあそこだけジャニーズがいるよしかもその後で、観柳まで
歌いだすもんだから(笑)(観柳といえば、ガトガトガトガトがようやく理解ww帰り道皆ガトガト言ってました)
衣装は周りは幕末から明治期、そして舞踏会の衣装と様変わり。なかなか和物でもこの時代をやるのは
珍しいので、明治期の洋装は興味深い。一方、メインメンバーはルパン以上に着たきり雀。ですが、
衣装を着てるから役に観えるのではなく、しっかり役として各々の衣装を着こなしておられたのは流石!
まぁ色々言いましたが、浪漫活劇と銘打ってあるとおり、コメディありアクションありホロリとするシーンあり。
深く考えずにアトラクションのように楽しんだもの勝ちの作品。私も十二分に楽しませていただきました!
脚本はともかくとして登場人物を(そこまで)壊さずに描いてくださり、演者がしっかり『るろ剣』の
登場人物として三次元で表現してくださる。紙面のあの人やこの人が思っていた以上のクオリティで
目の前に存在しているだけで概ね満足なんだと、最後に元も子もない感想を挙げておきます(笑)
フィナーレについて。小池作品のデフォなんですが、対峙役(2番手)がまるでつき物が取れたかのように
主人公側の歌を歌うのって割と好きなんですよね今回もだいもんが美声を響かせてくれてます!
ロケットは月組スカピンの衣装を改変?まさかのひとこ君やまち君!あんなににこりともせず、今回
多くの女性を落としていたであろう抜刀斎が生足(しかも細っ)ちょっとGAPに脳内処理しきれず。
あ、まち君はまち君って感じで(笑)あの笑顔癒されますわ~(密かに応援叶君もロケットにしちゃ濃いw)
ちぎさんが大階段に座り始まりの、娘役を連れて群舞。中々色っぽい振りで、途中娘役さん達が
簪を引き抜いて髪を下ろすのがまたいいですね!ただ、ちぎさん衣装の扇子がセンスな(ゴホゴホ)
続いて男役群舞。娘役と組んで~の、ちぎさん退場でだいもん中心。ここがオラオラしつつも雪組らしく
芯がしっかりして品もありいいですね!(だから衣装は変化球にせずシンプルな衣装がよかったのですが)
ここでは翔君の代役として、先ほど目のやり場に困ってたひとこ君がビックリする立位置で踊ってました。
ちぎみゆでデュエダン。この衣装といい振りといい、ここ最近観たデュエダンの中で一番好きかもしれない!
本編とは打って変わって大人な二人。最初にちぎさんがみゆちゃんの肩に手をやりつつ登場から
あれだけの立ち回りしたのにまだ踊るか!?ってぐらいキレッキレに踊るちぎさんと、それに食らいつく
みゆちゃん。二人の息はピッタシで、娘役から攻め攻めなのもフィナーレのデュエットとしては新鮮!
エトはくらっち。確かに声の調子は悪そうでしたが、まさかあんなことに、、早い復帰を願っております。
翔君の立ち位置にまなはる一人降り。この日一番の温かい拍手の嵐に包まれましただいもんの
横位置に戻るときに慣れない風にペコペコお辞儀をしていたのが可愛かった本当にお疲れ様です!
先ほども言いましたが、キャラクターのクオリティや迫力満点な殺陣だけでも見応え十分な作品。
前にも企画として上がってたそうですが、このタイミングで雪組が上演したのも頷けます。多くの休演者を
出してしまいましたが、それを乗り越えつつある今。更にパワーアップした浪漫活劇となる事でしょう。
個人の感想は続きで