PISA | ココロノコトノハ(心の言の葉)〜日経新聞・マイ・アーカイブ

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(今日の1枚。飲んだ回数や量よりも、話した中身・過ごした空間・一緒にいた仲間を大切にしたいと思う今日この頃。飲み過ぎ注意の季節まっただ中です)

03年低迷で政策転換、読解力など持ち直す 習熟度や意欲課題
2013/12/4付日本経済新聞 朝刊

“日本が大きく順位を持ち直した2012年のPISA。学力の回復傾向が鮮明になり「ゆとり教育からの脱却」という政策転換が実を結んだと評価できる。だが、学習内容の増加に伴い、授業についていけず学ぶ意欲を失う子供も多い。教育現場が直面する課題は解決していない。

 「PISA型の学力向上を目指して10年。一連の取り組みの成果が表れた」。お茶の水女子大の耳塚寛明副学長(教育社会学)は今回の結果をこう分析する。

 PISAが注目を集めたのは03年調査の結果が公表された04年。00年調査でトップだった数学的応用力が6位、8位だった読解力が14位に急落し「PISAショック」と呼ばれた。学力低下を招いた要因として、ゆとり教育への批判が高まり、文科省が「脱ゆとり」に大きくかじを切る契機の一つになった。”

(以上、同記事より一部抜粋)

PISAとは、
OECD生徒の学習到達度調査( - せいとのがくしゅうとうたつどちょうさ、Programme for International Student Assessment, PISA)とは、経済協力開発機構(OECD)による国際的な生徒の学習到達度調査のこと。日本では国際学習到達度調査とも言われるが英語の原文は「国際生徒評価のためのプログラム」である。(出典:Wikipedia)

このPISAにおいて、日本は、数学的応用力で7位(09年9位)、読解力4位(同8位)、科学的応用力4位(同5位)と、前回調査より順位を上げました。
それはそれで喜ばしいことでは違いないでしょう。
注目すべきことの1つは、前述の3つの領域全てで、上海、香港、シンガポールの3つの国と地域が上位3位を独占、しかも上海はオール1位ということ。
一体どんな教育をしているのでしょうか、興味がありますね。

かたや日本の課題だと思われる事の1つは、「無回答率の高さ」だと思われます。
別の記事では、
“無答率は6.3%でOECD平均(6.8%)を下回ったが、44問中17問を占めた「自由記述」では12.3%と、OECD平均(11.1%)を僅かながらも超えた。”
と書かれています。

このことについて文科省の分析では、
“「欧米と比べ『自信がない解答は書かない』という傾向がまだ強い」”
ということで、日本人特有かもしれない「間違えてはいけない」という風潮が残っているのではないでしょうか。

PISAで上位になると、どうなるのか、期待されることは何なのか、もう少し知りたいところですね。
それにしても、「恐るべし、アジア」です。


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