会場へ向かう電車の中で、靴が赤青黄の3色になっている女性がいたので、うろ覚えの記憶でヒプノシスマイクのキャラクターカラーと繋がり、そっちのファンかも。と思っていたら、本当にその通りで、会場最寄り駅で一緒に降りて一緒に会場へのルートを歩き始めた。
同じような「この服の色やワンポイントカラーは推しカラーなのかも」と思わせる格好をした女性がたくさん会場に向かって歩いているので、スマホで地図アプリを見るのやめて、流れについていくことにした。
会場周辺には溢れる女女女…は、おそらく大多数がヒプノシスマイクのファンっぽく、その群衆の中に、ポツポツと男性が混ざっていて、服装からその人達はモノノフだと理解。
今日はモノノフ少なめなのかと思いながら、オダイバ!!超次元音楽祭で緊張感が高かったことを思い出し、気圧されないように深呼吸した。
入場待ちの時間に客の数を観察してると無駄な緊張が起こりそうだったので、何時間イベントだったかを確認する。
START 17:00
FINISH 20:30
とあって、出演者が12組もいるのに、3時間半しかないイベントなんだと直前になって驚いてしまった。アーティスト毎にこの時間を均等にまぶすと1組17分ちょっと。でもきっと均等にはやらず、持ち時間はトリに近ければ近いほど長くなるはずなので、ももクロはなるべくトリ近くに出て欲しいと祈る気持ちになる。
以下、全体のセトリはEVIL LINE RECORDSの公式レポからコピペ
■“EVIL A LIVE” 2024セットリスト
<七人のカリスマ声優>
M1. カリスマピクニック
M2. カリスマジャンボリー
<イヤホンズ>
M1. 耳の中へ!!!
M2. リクエスト
<月蝕會議>
M1.Over my DEAD copy
M2. Caligula syndrome
<七人のカリスマ声優×月蝕會議×小林私>
M1. 14人のオトナ
<小林私>
M1. 加速
M2. 花も咲かない束の間に
<ODDLORE>
M1. STRUGGLE
M2. Coming Dawn
<高岩遼>
M1. I’m Prince
M2. MIX JUICE feat. Nagan Server
M3. スターダスト
<Bimi>
M1. 怒鈍器
M2. 輪 -味変-
<Bimi × ODDLORE × サイプレス上野とロベルト吉野>
M1. Chimera
<ドレスコーズ>
M1. ビューティフル
M2. キラー・タンゴ
M3. 愛に気をつけてね
<サイプレス上野とロベルト吉野>
M1. Intro
M2. ぶっかます
M3. RAW LIFE feat. 鎮座DOPENESS
M4. おもしろおかしく
<特撮>
M1. オーバーザレインボー〜僕らは日常を取り戻す
M2. 人として軸がぶれている
M3. 綿いっぱいの愛を!
<特撮×ドレスコーズ×イヤホンズ>
雲雀の舌のゼリー寄せ
<Division Leaders fromヒプノシスマイク -Division Rap Battle->
M1. UNITED EMCEEZ -Enter the HEXAGON-
M2. ヒプノシスマイク SPメドレー
<Division Leaders VS 七人のカリスマ声優>
M1. ヒプマイvsカリスマ Battle Anthem -EVIL A LIVE 2024-
<ももいろクローバーZ>
SE: overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
M1. ピンキージョーンズ
M2. Heroes
M3. 走れ! -ZZ ver.-
M4. 黒い週末
<ももいろクローバーZ × Division Leaders>
M1.Cross Dimension
トリ周辺の時間は長くなるという予想を立てると、どれだけ駆け足のイベントになるんだろうと思っていたが、いよいよ開演し、初っ端に登場した「七人のカリスマ声優」が2曲だけで終わってしまったので若干会場がざわついた。客側の声の大きさから、客席にファンは多そうだったのに、この刻み方。
この「1組、2曲」でガツガツ進む構成は、ドレスコーズ登場するまで続いたので、全12組中、前半の6組はこの2曲ハイペースで進む。(とはいえ「合間にコラボ曲もやる」ので、実質1組3曲だ。)
高岩遼のみ前半グループながら3曲なのは、彼がコラボに含まれていないためと考えられる…が、彼の時間に一番 EVIL LINE RECORDS らしさというか「闇鍋レーベル」らしさを感じたので、3曲あるのはこの人を会場の人にプレゼンしているのではないかと思えた。
いきなりウッドベースを抱えたゲストが出てきて↓この、Jpopくらいしか聞かない自分にはどういう音楽なのか分からないものがサラッと披露されてゲストは去っていく。ゲストの名前も曲名もどういう音楽かもよく分からなかったが、かっこよさだけがものすごく分かるみたいな感じ。
後半からはアーティストが変わるごとにステージの転換時間が設けられるようになったので、そこからはいよいよレーベルの主砲たちが登場する雰囲気になってくる。
去年は特撮がトリだったので、ももクロはトリではないかもなぁ…などと思っていたが、そもそもフェスのビジュアルに中心人物として百田夏菜子が描かれており、ここに答えは出ていた。EVIL LINE RECORDSは、宮本純乃介さんがももクロを独占するためのレーベルなのだ(知らんけど)。
レーベルの「顔」であるももクロは、「ヒプノシスマイク」→「ヒプノシスマイクと七人のカリスマ声優のコラボ」という、今日の客に対してクリーンヒット過ぎる流れにより最高潮に盛り上がり切ったところで、トリとして登場した。
この、まだヒプノシスマイクの盛り上がりの余韻が残る会場に対して、何をやればももクロが会場空気を持ってけるのだろう?と不安と期待が混ざった気持ちで待ち構えていた。
そんな気持ちに対して、完全に大正解のピンポンが聞こえてきた1曲目はピンキージョーンズ。直前までヒプノシスマイク一色だった会場を、オセロで全部ひっくり返したみたいに盛り上がる曲だった。
そういうぶち上げるための選曲なんだよね?とその場では思っていたが、家に帰ってからふと、そういえば宮本純乃介さん( EVIL LINE RECORDSのレーベルヘッド)って、ピンキーの頃からももクロとやってるんだっけ…?と、ライブでアドレナリンが出た後のせいか急に脳が活性化して、思い至り、調べたら「キングレコード移籍第1弾シングル」ということだったので、これは完全にレーベルヘッドの宮本純乃介さんへ宛てた曲だった。気持ちいいくらいその場での必要な役割すべてを担ってくれてる選曲。
夏菜子ちゃんが登場してから「アウェイって聞いたけど」という発言をしていたが、2019年に開催された前回のEVIL A LIVEでも、同じようにヒプノシスマイクでめちゃくちゃに盛り上がった後、ももクロが登場し、夏菜子ちゃんは、自分たちの出番前の会場の盛り上がりについて「会場がすごいあったまってる」というような言及をした覚えがある。
それは「アウェイって聞いたけど」なんて少し上からくら圧を感じるような言葉ではなかった。去年の夏フェスあたりから、夏菜子ちゃんはこのような挑発的な発言をしてモノノフに火を付ける手法を使ってる気がして、危険で(簡単に煽られる自分の感情が)気が気ではない。
「アウェイって聞いたけど」は、一体どこから誰に聞いたのかは謎に包まれているが、2019年から5年で、夏菜子ちゃんがステージから客の心理を操るバケモノに成長しているのを感じた。
しかし、会場の空気は実際はそこまでアウェイではなかった。
ピンキージョーンズでの盛り上がり以前に、もうovertureの時点でアウェイって言えないくらい会場のコールが大きいことが分かっていた。
しかし、会場外や中で、確かにモノノフじゃない人たちに溢れたところを見ていたので「アウェイ」というのは見た目上、紛れもない事実ではある。
これは隠れモノノフが多かったというより、ヒプノシスマイクを好きな人達が、手広くいろんなものを好きなためではないかと理解している。
出演者の1組である「ODDLORE」のライブには行ったことがあったのだが、その時に会話を盗み聞きして得た知識で、そのファンの人たちも下敷きはヒプノシスマイクファンだったりしていた。
また、会場内で開演前の待ち時間の時「カリスマ」の映像がちょくちょく流れたのだが、ヒプノシスマイクファン大多数と思っていたはずの客席の大多数が、その都度盛り上がっていた。
そういう今日までに得た知識と、リアルタイムで頭に入ってくる色んな情報から「ヒプノシスマイクのファンの手広さ」みたいなイメージが作られている。
ヒプノシスマイクのファンを形成する人々が、元々情報収集能力が過剰に高いオタク気質な人たちというのもあるだろうし、同じレーベル繋がりで、なんとなく情報が目について、ふんわり横に広がる感じでお目当てのアーティスト以外にも興味をもっているという人もそれなりに多い予想をしている。
「アウェイって聞いたけど」は、表面上は正しかったが、今回ここに集まっているファンはもうちょっと手広く何にでも対応できる人たちだったので、結果アウェイにはならず、トリとして当たり前のように会場全部を包み込むように、全体をめちゃくちゃに盛り上げて終わった。
終わって時計を見たら21時頃。前半の駆け足展開と、後半の1アーティスト毎にしっかり時間を取る構成で公演時間、3時間半はやはり少し無理があったようだ。
ももクロは持ち歌4曲+コラボ曲の合計5曲で、出演者数の割には出番が長かったのと、このフェスにおける立ち位置が主役ポジ過ぎたので、長丁場のイベントだけど、少ししか出なかったという感覚は全くなく、そしてももクロ以外の時間も楽しくて、お腹いっぱい楽しめた感覚。
またやってほしいと思いつつ、また5年を待たないといけない。先のことに期待をこめるのもそうじゃなかった時にこのブログを読んで切なくなってしまうので、未来のことではなく、楽しかった。ということを噛み締めて、この文章を保存しておく。