(少し編集)前日の「定額給付金のその後と子供手当」の終わりに「乗数効果はー」と唐突に書きました。
今日はその解説をしたいと思います。
(yxtuykさん、ちゃんとやりますよ~)

まずは「~金は天下の回り物~ 国家経済論」を読んで下さい。
そこでは手元にある現金の経歴、財布の中のお金がどこから来たのかを考えました。
では、その逆を考えてみて下さい。
支払った(使った)お金は次の人の手に渡り、さらに次の人、次の次の…と延々と巡っていきますね。
この考えを物の売り買い、消費活動に広げます。
(風が吹けば桶屋が儲かる、についての説明は要らないかな?)

あなたが個人商店で一万円の品物を買いました。
お店には売上として一万円が入ります。
店長はその一万円の半分、五千円で同じ品物を仕入れ、残りの半分を飲み屋で使いました。
仕入れ先の業者はそのお金を材料の代金とお給料の一部に回し、飲み屋の大将は仕入れの代金や生活費に使いました。
さらにその先の…と、最初にあなたが支払ったお金がどんどん渡っていきます。
言い換えれば、あなたのお金で経済が回るのです。

使ったお金が次へ次へと繋がっていく、これが「乗数効果」です。

少し詳しく話します。
この無限に続きそうな連鎖ですが、途切れる場合があります。
それは預貯金や借金の返済に回された場合です。
例では全額が使われていましたが、現実にはその内の幾らかが使われずに蓄えられます。
蓄えた分だけ次に回るお金が減り、最後の人が全額貯めた時点で「お金の巡り」は止まります。

この「手に入れたお金のうち、どれだけを使うか(貯めるか)」を表すのが「消費性向(貯蓄性向)」という言葉です。
かけ算のようなもので、消費性向が1(100%)だと全額使われる、という事になり、0(0%)だと全額貯められる、となります。

昨日、「定額給付金の経済効果は1兆3000億円」と出しましたが、消費性向、乗数効果を考えるならばこれ以上の効果があります。
昨日はこの乗数効果をどれくらいに設定したものか分からなかったので省きました。

お金の流れ、お金の巡り、消費の連鎖、無駄使いは無駄じゃない、誰もが経済と繋がっている訳です。

明日からは経済を考える上で重要な、貯金と借金に入ります。
この話は「日本の稼ぎ」と「政策ネタ 雇用編」に繋がっています。

財務省1月12日発表の『平成21年11月中 国際収支状況(速報)』によれば、輸出は4兆7,044億円、輸入は4兆2,138億円となります。
そもそも、何のために輸出をしたりお金を貸したりで外貨を稼ぐのかといえば、「輸入のために」と行き着きます。
日本国内で物を買うなら円が必要です。
外国で物を買いたいのなら円ではなくその国の通貨が要ります。
その通貨、外貨を稼ぐには物を売る事、輸出をするのが一番手っ取り早く確実です。
資源国も工業国も、自国では手に入らない物を輸入するために輸出するのです。

日本で輸入される物といえば、資源、食糧、低価格の雑貨です。
もしこれらを日本国内で賄えるなら輸入額を抑えられ、身を削る無理なコスト削減をしてまで輸出する必要が無くなります。
省エネ、リサイクル、飼料米、地産地消等々、よくよく考えれば「輸入せずに済ませる」ために行われています。
国内でお金が使われる限り、「金は天下の回り物」なのでお金は消えたりせず、無駄になりません。

国産品を買う本当の意味は「輸入」にあるのです。
ソースは本日、内閣府から発表された『「定額給付金に関連した消費等に関する調査」の結果について』です。

当時はマスゴミ、野党から散々罵倒された定額給付金ですが、これの結果を考えると子供手当がどうなるのか予想ができます。

(ソースより引用)
『定額給付金が消費として支出された割合は、「100%」とする世帯が50.0%、「80~99%」が7.3%、「60~79%」が5.8%となる一方で、「0%」とする世帯は26.9%であった。1世帯あたりの平均は、64.5%であった』

受け取った世帯の半分は全額使いましたが、1/4は貯蓄に回した、という事ですね。
支出された平均が約65%ですから、総額2兆円のうち1兆3000億円が景気対策として有効だった、となります。
(諸外国の参考例を誰かお願いします。いいのか悪いのか分からないw)

で、

子供手当の場合を考えます。
子供手当では様々な調査から、約半分の世帯が貯蓄に回す、と答えているようです。
仮に、消費する世帯の割合分布が定額給付金と同じとするならば、(消費に回す世帯が75%→50%となるから)支出される平均は65%の2/3、45%となります。

半分を切りましたw
景気対策(と政府は言っています)の経済効果が予算額の半分に満たない。

…素直に生活支援と言い通せばいいのに。

なお、今回の考察では「乗数効果」については考えていません。
「乗数効果」の解説を明日しようと思います。