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水の中。

海外小説のレビューと、創作を。


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ひさしぶりに日本に帰って来た友達と食事をしようと思って、
「大人の週末」の新丸ビルの記事をチェックしていたのですが……



辛口グルメリポートと称して、女性のライターさんが、かなりランボーなことを書いていたのですが(なんだろう。こういう記事にあまり不快感を感じたことはないのですが、読んでいて気分が悪かった……)、そこで意外だったのが



「冷やで」と地酒を頼んだら、常温のままで出された――という苦情。



えー、ふつー「冷や」って常温のことだろと驚いてしまったのですが……。

そうですか、今はソレは常識ではないのですか。


冷やというのは常温で、冷やしてある酒が冷酒。


私が職場のおじさま方におっさん教育をされてきたせいで、世の常識ラインを見失っているのかもしれませんが、でもなー、自分の知らないのを棚に上げて、他人を批判するのはちょっと恥ずかしいですね。


自分でも創作では注意しているつもりですが、本のレビューなどでは、意外にお門違いの批判めいた感想を書いているかもなあ、と反省しました。


トシをとると、自分のことを物を知ってるみたいに錯覚してしまうのですよねー、
……気をつけないと。


おれは小さな調査会社につとめていた。
ある仕事で産業スパイの真似事をして失敗し、その会社の人間に「戻ってこられても困るから、他の星へ追放する」と言い渡されたのだ。
しかし、目が覚めてみると、そこは地球そっくりの惑星だった。

そっくり同じ町、同じ言語、そのうえ自分の家族にそっくりなひとびとまで存在するのだが、ここは「あの地球」ではないのだ――


不可思議な結末に翻弄される、17遍のショート・ショート。


地球から来た男/星 新一

(最近、画像がまったくないので、もうこのさい自分で撮影しますよ! 以下がそうでございますよ!)

                   地球から来た男           



星新一と言えば、ビックリドッキリの皮肉な結末に読者を誘い込む、悪夢の水先案内人のような作家さん――であると思っていたのです。が。
今回の作品集は、どちらかと言えば今風ですらある
「なんかオカシイ」

「でもなんで?」
という具合に、違和感に気がつきながらも結末では何もはっきりとは明かされない、筋立てとしてはホラーのような物語群なのです。


しかし、星新一ならではのクールな視点と飾りけのない語り口(今回読んでみて意外だったのですが、意識的になのか個性であるのか、文章がかなり平易なのですよね……ややこしい表現は一切なし。幼少期の自分にも読めたわけです)で、ホラーというよりもミステリーというよりも、やはりSF風。



表題作の「地球から来た男」ですが(これが表題作であるのは、タイトルの力かも。これイイですよね~)。
何から何まで地球そっくりの星に追放された――と主人公は信じて疑わず、ここが「元の地球」で、思い込みから誤解をしているのは自分なのでは? などとは、主人公はまったく思わずに、孤独にさいなまれているわけです。
解説の方も書いていますが、これは何とはなしに現代の孤独にも通じる物語ですね。
幸せも孤独も、やはり本人の心のありようでしかないのかもなあ、という気がしてくるのです。



さて、既刊のショート・ショート集よりは、インパクトとしては弱い作品集ではありますが、
それだけに読み手に想像させる部分が多く、オトナ向けであるかもしれません。
私の知るとは星新一とは、また少し違う顔に出会えたようで、なかなか楽しく読ませていただきました。
いくつかの印象的なものについて、感想を。



★ 「改善」……何度も何度も過去をやりなおす(何故やり直せるのかは不明)物語。やり直してもまったく幸せに近づかないところはともかく、最後に平凡な道を選びながら、それでいて浮気に走るところが星新一オトナ★バージョン。


★ 「包み」……これは良いお話ですね~。今市子が描きそう。←なんかいつもこの漫画家さんを引き合いに出してはこーゆーことを言っている気が……


★ 「能力」……能力が高まっていくことよりも、身体機能をつぎつぎ失っていくところがオソロシイ。あー、あれですよ。スティーヴン・キングが書いてた短編の、無人島に漂着してつぎつぎと自分の体を食べていくアレみたいな恐さ……!



以上でございます。


しかしこの作者さんを読むのが初めて、とゆー方にはオススメは出来ないかもしれません。
子供のころに親しんだことがあるとゆー、星新一上級者の方へオススメ。




病院でマコトに「いつもの姿」を目撃され、

それをきっかけに「理解できない」と別れを告げられる蛍。


失恋を受け入れられない彼女に、当のマコトの作品展の仕事が任されてしまうのだが……

¥410
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いやいやいやいや、


いやにイヤが多いですが、つまりそれくらい驚いたのですよ!
前回のレビューに

「蛍ちゃんは高野部長とマコト君のどちらを選ぶのか?」

のようなことを書いたものですが、そんな話はどこ吹く風の9巻、


急転直下の大失恋→落ち込み期間→立ち直り という急展開!


消えている……。
この巻だけで、これまでの物語が何であったのかと思うほどに、
手嶋マコトくんとゆー年下彼氏の存在は見事なまでにリセットされてしまいましたYO! 
←動揺したノリ



まあ、確かにですね、
「他の男(高野部長)の支えがあったおかげで、アナタと恋愛できてました」なんつー言い草は、やはり調子がよすぎる話かもしれないですね。
だいたいにおいて、世間一般では「異性に恋愛相談をする」という行為は、ただの下心アリな手管でしかないわけで(言い切り……?)。
この物語の場合は、蛍ちゃんというのが、あまりに自然体すぎて計算高さのないキャラクターであり、高野部長も恋愛対象とするには年上すぎることもあって、そこのところに不快感を感じたことはないのですが。



恋愛って、結局は恋愛してる二人のものなので。
女子が他人にアレコレと相談したがる気持は分かりますが、実はあまり意味がないのでないかなーと思ったりします。



言いたいことは、相手に言わないとダメだし、
分からないことは、相手に聞かなきゃダメだし。



誰かに相談して傷つかないためのテクニックを学ぶのではなく、どこまで生身でぶつかれるかが勝負どころではないかなーと思うのです。



……というわけで、生身で体当たりしている殿(要先輩)が、武士の情けでオゴッてくれたりする姿がまぶしい(しらす丼……!!)9巻でした。



で、これから……どうなるのでしょう?





ハリー・ドレスデン。
シカゴに事務所を構える、正真正銘、本物の魔法使い。
得意なのは失せ物探し、超常現象調査で、もちろん見世物ショーのたぐいはやっていない。
今月分の家賃を払うために引き受けたのは、「行方不明の夫さがし」という、一見まともそうな依頼であったのだが――

ドレスデン・ファイル―魔を呼ぶ嵐/ジム・ブッチャー
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魔法使いが探偵役
であれば、マホーで捜査がサクサク進み、邪魔者もラクラク排除しちゃったりして、
さぞかし爽快感のある物語になりそうフフフフフーン♪(鼻歌)――なハズなのですが!



あれよあれよと言う間に、追い詰められていく主人公……。


電化製品をこわしてしまうという厄介な体質から、文明の利器も使えず(あのー、これ使えてたら、マホーいらないんじゃねえの?)、
「白の評議会」とゆー魔法使いギルドのよーな組織からは監視を受け(このあたりの事情は二作目以降への引きであるようです!)、
女性に対しても非常に奥手で(というより対人関係全般がそんなカンジ……)、



いや、それら魔法使いゆえの不遇は置くとしても、

「そっちへ行ったら危ないよー」
という方向へ、すぐにウロウロと行ってしまい、まんまと窮地に陥ってしまうこの主人公。
決して無能ではないのですが、あまりに不運で要領が悪く、読んでいるこちらとしては、
「ちょっとちょっと早く早く!」とか「あー、ダメダメダメ!」
とか、ついイライラと口を挟みたくなるのですよ……。



このシリーズ、本国アメリカでは大人気で既に9作目まで出版され、
昨年からはテレビドラマにもなっているとのこと。


ああー、なるほど。
そうですね、ドラマだったら面白いかも。


決してつまらない物語ではないのです。
このハリー・ドレスデンという全能ではない魔法使いを主人公に持ってくることによって、アホーな設定にしてはリアリティーを持たせることにも成功していて、最後まで楽しく読まされてしまうのです。が。

どうも何と言いますか、これは私が小説に求める楽しみとは違うのですよね……。



設定がトンデモすぎてついていけないとか、そういう問題ではなく。

たとえばそれは、芝居であったり漫画であったり、この世にはさまざまな形で表現される物語が存在するのですが、
やはりその表現形式にふさわしいアプローチというものがあるのではないでしょうか。



「魔法使い兼探偵さんの、ちょっとツイてない事件簿」
くらいの物語であれば、べつに小説形式で読まなくてもなあ……。



小説と言う、言葉をつらねることによってのみ展開される物語には、その情報量にふさわしい形でドラマを語ってもらいたいなーと思うしだいです。



えー、またしてもレビューから話がそれてしまいましたが。
最後に本作を褒めさせていただきますと、
本文の内容よりも一頁目の献辞にホロリとさせられてしまいました。
そして締めの一行もとびきりカッコイイ。作者のセンスのよさを感じますね。



いや、これでは褒めてるとは言わないかな……。



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ここ最近、身内の不幸続きで思いのほか打撃を受けている自分ですが……


いえ、亡くなったのは高齢の人間ばかりで大往生であるので、悲しいとか惜しいとかそーゆー話でなく、
ただ単純に、忙しくて忙しくて疲れているという……。


いろいろな意味で気まずい人物にもたくさん会い、
まあ何というか、オトナになると避けて通れないことがたくさんあるなーと、
くたびれた脳で思いましたね。


みなさまのところは、携帯などで読みに行ったりしていたのですがー、

くたびれ侍であったせいか、

なんか画面小さいと読みにくいなーと、

ろくに目で追えずに、すごすごと退散しておりました。


ようやく復活できそうですので、あれこれ更新したいと思います。

どうぞまたよろしく。



                  さる
(注・記事とサルは関係ありません)



ちょっと会社を休んでおりましたので、
久々に出社してあわただしく過ごしていたところ、同僚から不思議な質問が。



この同僚は、冷静で有能で、なおかつ見た目もとってもキレイ系な女子とゆー、
非の打ちどころのない後輩なのですが


「わたし、来週から一週間お休みいただくんですけど……」



微笑みながら小首をかしげる彼女。
そうなんだーと相槌をうつ私。
そこまではいい。フツーの会話です。


ところが。


「どこかオススメな場所ってあります? ア メ リ カ で 」
「ア……?」



アメリカでですか?



とつぜんの問いかけに、私の頭の中に、北アメリカ大陸が渦巻きました。


「ご、ごめん。あんまりアメリカ……くわしくなくて……」


しばらく放心してから、あほーな返事で後ずさってしまいましたが、
これが「シンガポールで」「ハワイで」あるいは「熱海で」なら私にも少しはマシな返事が出来ると思うのですが、
「アメリカ」……?



彼女はスケールがでかすぎて、ときどきついて行けなくなるのでした。



アメリカの……どのへんに行きたいのだろう……。



戻ってきたら、聞いてみたいと思います。



ウェンズデイ――本名・ヴィクトリア・ストロージャー。
青い瞳に黒ずくめの服、いつも不機嫌な表情の16歳。そして問題児。
3.6光年離れたモスコウを全滅させた衝撃波が、彼女の住む第11ポータル・ステーションに到達しようとしていた頃、
避難のための出発を前に、ウェンズデイが見つけてしまったものは――?



アイアン・サンライズ




上のあらすじは、ホントーに物語のさわりであるだけで、本作は実に650ページに及ぶ長編です。
前作の「シンギュラリティ・スカイ」も長編ですが、アレよりはマシというか……


世の中に長編はたくさんありますので、この作品が飛びぬけて長い、というわけではないと思うのです。
しかし何故「長い……」と感じさせてしまうのかといえば、
構成がヘン
なのではないかと!



えーと、起承転結でいうとー、
起で40%、承で50%、転で8%、結が2%くらいの割合でしょうか。
しかしこれ、前作「シンギュラリティ・スカイ」の起で90%……いつのまにか完、よりはですね、
はるかにマシだと思うのですよ。


ストーリーの内容は、「リマスタード」という極端な全体主義者集団のテロ行為を、阻止せんがためのスパイ・ゲームであるわけですが、それほど複雑でもないストーリーが何故これほどまでに長くなるのかと言うと、

三人称でありながら、登場人物それぞれの視点から個人のエピソードを語っているせいなのですよね……。



①ウェンズデイの死体発見の話


②国連特命外交官レイチェル(前作でも出ているキャラクターですね)の爆弾処理の話


③戦争ブロガーであるフランクの過去


④「リマスタード」であるヘキストの出世欲


⑤「リマスタード」の不満分子であるフランツの事情


⑥航宙少尉ステフィの隠された正体



上記6名がクライマックスに集結するのですが、
それまでのそれぞれのエピソードがそれぞれに語られるので、いやー長い長い。


思うのですが、これはストロスの筆力あってこそ可能な力技であって、凡人がこれを真似ても「単なる構成ミス」でしかなく、これほどの長丁場を読者をひきつけておくことは出来ないでしょうねえ……。



とはいえ、物語には、その物語のスケールにふさわしい長さというものが、やはりあるのではないかと思います。
読み手にとっても、時間というのは無限ではありませんので、ストロスの一作を読むより他の作家さんの新作を二作読んだほうがいいなーと思わないこともないこともないかな……と、今回これを読んで思ってしまいました。



えーと長い長いと文句ばかり言っていて、内容にまったく触れていないよーな気もしますが、
「シンギュラリティ・スカイ」の続編にあたるこの物語、前作ではまったく活躍の場面がなかったレイチェルが情報部員らしい働きを見せ、超AIエシャトンを脅かす「リマスタード」が現われ、クライマックスからかなり面白くなっていきます。が。


……そこへたどりつくまでが長いのですけどね……。 ←結局この感想



石川 湧
十五少年漂流記 (1958年)
(画像がないですね~)


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「十五少年漂流記」を読みました~。


内容などは知っているつもりのコレでしたが、実際に読んだのは初めてです!

(ちなみに「10代のうちに読んでおきたい」キャンペーン対象商品らしく、そういうオビがかかってました)



そうか、こういう話だったのか……。

原題はおフランス語で「DEUX ANS DE VACANCES (二年間の休暇)」であるそうで、

当時の訳者さん(森田思軒)がつけたこの日本語タイトルは秀逸だなーと思います。




それにしてもこの物語、
15人の少年たちの2年間にわたる無人島での物語なのですが、
読んでみると、これがわりと短いのですね~。



漫画などもそうで、
最近の物語は長編志向でやたらと長いものが多いのですが、
昔の物語とゆーのは、すごく短い中にドラマをつめこんでいるなーと思います。


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あれ?


ふと気がついたのですが、アメーバのブログジャンルに「小説」というのがある……。


えー、いつから?


いやいや、全然気がつきませんでしたよ。
ごくたまーにスタッフ・ブログなどをチェックしては、
「へー、そんな障害があったのね~」
などと、かなり遅れて情報を仕入れていたり(つまり仕入れていなかったり……)したものですが、
それは読んだ記憶が無いなあ……。



登録されているブログさんも少ないようですので、
最近つくられたカテゴリなのかもしれませんが、へえええ~。

へえ~。



片腕を奪われながらも、つかの間の穏かな日々を過ごす凛と万次。

一方では、吐 鉤群が切腹までの短い猶予を与えられ、

天津影久率いる逸刀流に最後の戦いを挑もうとしていた―― 



とうとう最終章へ向けて動き出した感のある、このネオ時代劇。


そもそもの始まりは、

逸刀流の襲撃(今にして思うと、あの行き過ぎた道場やぶりは何だったのだろう……)により、
両親を殺された凛が復讐を誓い、そこに「百人斬り」として悪名高い不死身の男・万次が加わって、仇討ちの旅が始まったわけなのですね~。

しかし紆余曲折を経て21巻までたどりついてみると、この物語の結末は

「逸刀流(いっとうりゅう)」VS吐 鉤群(はばき かぎむら)」
に落ち着きそうですね。


すでに天津影久への憎しみを失っている凛がいまさら仇をうって完、というのは考えられないので、どうやって決着をつけるのかなーと思っていたのですが、
そうか、その手があったか!
いやー、一時はどうなることかと思いましたが、ようやくゴール(物語の)が見えてきたようで、一読者ながらホッとしております。

正直なところ、私はこの漫画のストーリー自体はどうでもよく、

ひたすらかっこいい構図とかー、
珍奇な得物だとかー、
斬りあいの勝ち負けだとかー、
凛の健気さ(この巻で本人も語っていますが、彼女は万次さんのためだと凄い底力を見せますよね~)だとかー、



を楽しんでいたわけで、結末にも実はそれほど興味がない(オイ)のですが……。

よくよく考えてみと、ストーリーの流れ自体には実はまったく無関係、
それでいてタイトルからして何故か主人公であるらしい、不死身の万次さん。
彼には「逸刀流VS吐 鉤群」とは別の最終ステージ・尺良との決着が待っているのだろうと思うのですが、

まさかこれに負けることはないだろうと思うのです、が。


無限の命を生きる彼の人生が最終的にどうなるのかは、とても気になります。