両親からの電話があったと私が帰宅後、彼は言った。

なんでいつになくそんなこと告げるのだろう、、、、と思ったら、

内容はなんと、


お宅の息子さんの子を生んだけれども、捨てられてしまった。

男の子を出産したのでそちらのご親戚に挨拶に行きたい、がまだ子が小さいので写真を仏壇に飾ってほしいと写真まで送ってきたという。


彼の両親は高齢だ、自慢の息子の悪行とも取れる行動をしらされ、お母さんは倒れてしまった。

彼はこちらにその手紙を送るよう頼んだ、という。


いったい彼女はなんの権利があって、二人で静かに暮らしている田舎の老夫婦に、いい年をした息子の失態を告げ、傷つけるのか?

私だって、相談したかったけれどあんなに誰にも言わずに我慢したのに。


私は彼以上に怒り心頭だった。

これが10代や20代前半の男がしたことならまだわかる、もう40代のいい社会人、しかも親は70代だ。

彼女だって子供ではない、もう40近い女性なのだ。その彼女が自分で生みたくて産んで、どうしてそれを親に告げることがあるのだろうか?

そんな両親に告げるようなことをして、うちの息子が悪かった、許してくれと 自分の見方になってくれると思うのだろうか?


私は彼に、ショックだったと想像はつくけれど、その後お宅の両親はなんて言っていたの?

と尋ねた。両親は

彼にこのことは本当なのか?とたずねた

彼は本当だ、と言った

おそらくお金目当てだと思うと話した。

それならば父親もお金で早くすませてしまいなさい、と言ったという。

そして両親は彼に『yuriさんにはくれぐれも知られないように処理しないと・・・』

それが一番心配だと言っていたという。


『私が知っていることは両親には言わなかったのね

あなたの両親は子供を、孫を、跡取りになるかもしれない子を、認めないと言うわけ?私とはまだ結婚していないから跡取りが欲しければその子を認めてしまえと、孫を望むのではないの?』と聞いてみた。


彼は

『yuriがこのことを知っているなんてうちの親がしったら、yuriに土下座しちゃうよ。

子供についてはうちの親はそんなばかじゃないよ、

自分の息子が結婚できないと判断した女性から泣きつかれてもそんなのには応じない、僕がいやだと言うのをわかっているから孫欲しさに僕の気持ちを無視することはないよ、と言った。息子の気持ちは一番わかっていると思うよ。

おやじやおふくろもyuri を大事にしたいんだよ』と言った。





彼女はその手紙で実際、両親にどう訴えているのだろうか?

その手紙の到着を待った。



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どうして彼女にできて、私にできないのか?

今まで努力をして得られないことや、ものは私にはなかった。

学校の試験も、免許もそうだ。

その私が、どうしても彼女に勝てないもの、それが子であることが辛い。


彼はきっとできるよ、二人でがんばろう!といってくれるが私だからできないのだと思っていると思う。

前妻とも9秒の彼女との間にもできているのだから。


ただでさえ、子供をほしがっていた彼と結婚して私もそろそろ本腰をいれて子供を考えるところだったのに、もっときつい負荷がかかってしまった。


しかし、ストレスが妊娠に悪いと言うが、私はもうあちらの子のことはストレスにはならなかった。私達の子ができないことが最大のストレスだったので、あちらの子のことは忘れられている時間もあった。


そろそろ、入籍して本格的に不妊治療に入ろうかと言っている頃、彼の両親から久しぶりに連絡がきたという。


帰宅後、なんて電話だったの?とたずねたら、、、、、、

それは彼女から両親あての悪魔のような手紙がとどいたという知らせだった。



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どうしても子供が欲しい。

隠し子の呪縛から逃れるためではなく、私の中でも彼との子供が欲しい、彼と一緒に子供を育てたい、という気持ちが強くなってきていた。

今の若い人は夫は要らないけれど、子供は欲しいという。

実際女医には未婚のマザーも多い。

しかし私は彼と育てたかった。私の子を彼に育ててもらいたくなった。

それほど彼を許し、認め、欲してきているのだと我ながら実感した。


私は過去に不倫の上、妊娠したことがある。

その彼は妻子がいながらも 妻子とは別れる、たとえ時間がかかってもyuriのことは一生面倒見るから欲しければ産んでいいといった。


産んでみようかと思うと友人に相談した。

私の友人は烈火のごとく怒った。

産みたいのはあんたの勝手、でも生まれてくる子供は最初からハンデを背負うのだ。あなたの自己満足で産んでいいわけではない、子供の人生を考えろと。


私は

『子供が生まれたら、今どんな形でもあなたは私とお父さんが愛し合って出来た子だ、二人が望んで生まれてきた愛情の証なのだから決して恥ずかしがることもなにもない、普通の子といっしょなんだ、と自分の子供に説得できる自信がある』

と彼女に言った。


彼女は

『それはあんたの考え。それが他の人間に、まして自分の子だからといって同じく考えられるかどうかわからない、子供だって成長していくんだ、一人の人格があるのだからあんたとまったく同じように感じるのかはわからない、子供にもわかってもらえるだろうなんて思うのはおごりだ』と言われた。


私は自分の子だから説得できる自信があると思っていたが、自分の子である前に一人の人間なんだと言われて、呆然とした。

子供は私のものではないんだと気付かされた。

結局私は自分の仕事のこともあり、中絶した。


その罪なのか、彼との間に子供ができなかった。


私は不妊治療について勉強した。

どうしても、子供が欲しい。彼も一緒に通院してくれた。

『僕達にも子供ができたらyuri もそんなに気にならなくなるよ、二人の子を大切にすればいいだよ、たとえ認知を避けられなくなっても財産もすべてyuriとその子に行くように遺留分の無いように処分しておくから』

と彼のほうが不妊治療に積極的だった。


しかし人工授精を3回繰り返しても妊娠しなかった。

病院では一度妊娠しているのだから、必ずまたその時がきますよ、と言われたが

私はどうしてあの人にたった1回9秒でできて、私には何回トライしてもできないのか?

辛くてやりきれなかった。あちらに子がいるだけで辛いのに、自分にはできない。

愛する人の子は他の人にできて、私にはできない。

私の地獄の谷はどんどん深くなっていった。





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