次の日曜日、俺は決意を胸にある場所へと向かった。
そこは…。
空手道場だった。しかし、相手を傷つけるためじゃない。己の精神を強くしたいのと、護身のためだ。
そして、俺は道場の門を叩いた。
師範なる人は、見た目はとてもゴツイ感じだが、対照的にその目はとても優しい感じだった。
俺は、入門の旨を聞かれ、思ったことをそのまま打ち明けた。
師範は、「理由はどうであれ、これからです。すべては、あなた次第です。続く人もいれば、すぐに辞める人もいます。しかし、あなたがここで何をしたいのか。少しでも、何かを感じていただければ、それだけで入門した甲斐があったというものです。」
今日は、初日ということもあり、見学をしてから手続きをすることにした。
すると、俺の目に信じられない“もの”が映った。
何と、不良グループのリーダーらしき人物が、いるではないか。
「これを師範は、見逃しているのか?」
と疑いを持った。しかしそれでも、俺はこの目で確かめたいと思った。
俺が思ってた以上に、“やつ”は礼儀正しく真剣だった。
「なんでこいつは、不良やってんだ?」
そんな疑問が、ふと沸いてきた。
※この物語はフィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。